![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/b7/f996f4329b02ca740df4a54da24d52ce.jpg)
◎2016年3月26日(土)
かじか荘上駐車場(7:23)……丸石沢出合……作業道に入る……作業道離脱……舟石新道合流……塔の峰(11:48~12:28)……1528m標高点……熊の平……1200mピーク……舟石林道……駐車場(15:34)
何とも気乗りのしない歩きだが、実際に行って、自分の目で確かめて来なければ気が済まない。塔の峰に行って来た。
5日に小足沢の尾根を歩いて親水公園に戻ってきたら、足尾のRRさんに、塔の峰の下りでテープに代わって青いスプレーペンキが樹木に断続的に塗りたくられていたという話を聞かされた。その写真も拝見した。何とも残念な話で、近いうちに、自分の目で確かめて来なくてはと思っていた。
できれば、そんな自然にそぐわない落書きは見たくはないし、歩き出し早々から目に触れ、以降の歩きの気分が重くなったのではたまらない。落胆は最後の部分にしておいて、先ずは、自分の歩いてみたいと思っていたルートを片づけてしまおう。落書きを目に入れてしまった後では、塔の峰を二度と訪ねることはなくなってしまうかもしれないし、そのルートすら、歩く機会がなくなってしまう可能性もある。今日は、遠回り、迂回で塔の峰に行くことにする。
そのルートとは、以前、笹ミキ沢左岸尾根を上って、丸石沢右岸尾根を下った際に往復ともに目にした作業道で、実際のところ「作業道」というものなのかどうかは定かではないが、少なくとも、両尾根の間の植林地部分では作業道になっているのかもしれない。その作業道をいずれ歩いてみることが自分の課題でもあった。
出入口だけは確認したが、つながっていることに確証はなく、それはあくまでも推測で、実際に烏ケ森の住人さんがこれを確認され(といっても通しのお歩きではなかったが)、やはりつながっていたのだと知ったのだが、自分は、丸石沢右岸尾根側からちょっと偵察しただけで、実際には歩き通してもいないし、どうも、この作業道を舟石新道と勘違いされたらしいPot bellyさんご一行が笹ミキ沢左岸尾根のさらに西側の笹ミキ沢源流部付近まで歩かれている。この西側も含めて、いずれ確認しておかなきゃと思っていた。
なお、以降、笹ミキ沢左岸尾根(実際は笹ミキ沢からは離れ、左岸尾根と称するのも無理はあるが)を左岸尾根、丸石沢右岸尾根は右岸尾根と記すことにする。
塔の峰に行くのなら、ついでに自分の設置した山名板の様子も確認しておかねばなるまい。ここのところあちこちの山名板が撤去され、瀑泉さんレポで、苦心して作った台石山の山名板が消えたことを知り、かろうじて赤倉山の山名板はふみふみぃさんにご確認いただいてはいる。先日、RRさんから健在だったと聞いてはいたが、足尾の山もペンキ落書きのご時世だ。いつ消えたとしても不思議ではあるまい。あったら、軽いメンテくらいはしてこよう。
まぁ、そんなことで、3つほどのテーマで出かけたが、やはり、ペンキ落書きの確認だけは気が重い。
(凍結した林道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/a1/5ee4ff5c0a56a75116cff8c8fc9495e5.jpg)
(右岸尾根への取り付きを登る。下は凍っている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/45/a7a7eb343189ae9614ed6cd8fc7007e5.jpg)
(恒例の丸石沢左の滝を見て)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/b8/8639dc582307676c344656355c972bcb.jpg)
かじか荘上の駐車場には車が1台。傍らにモンベルテント。人の姿は見えない。ただのテント泊なのだろうか。今日の足は普通の登山靴にした。出だしの気温は-1℃。風こそないが寒い。フリースでも着てくればよかったが、上下のトレパンにやや厚めのシャツでは寒い。歩いていれば暖かくもなるだろう。
庚申山に向かう林道は凍結していて、濡れた路面は黒光りしていた。この先を思い、チェーンスパイクとスパッツを持ってくればよかったかなとまた後悔した。いずれもないのでは仕方もない。山頂で飲むコーヒーのためのお湯なんぞどうでもよかった。
丸石沢を過ぎ、いつものようにその先から取り付く。ここは右に登るが、左側に行ったことはない。その先に大岩があるらしい。林道のさらに先から取り付くことはあっても、その大岩は見たことがない。いずれとは思っていたが、これが最後かもしれないな、なんて思いもついかすめてしまう。
(作業道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/55/875dacd01e155d7fa2271967e81f3d58.jpg)
(いわば、右岸尾根取付きへの最終ポイントか。尾根には右。作業道は直進)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/73/ca69e19c9ea8b2e8e94f4106d6aa21af.jpg)
堆積した落葉の下はやはり凍っていて、登山靴では滑る。樹を支えにして登り、丸石沢左の沢に下りる。滝を見て尾根に取り付いた。こことて日陰で下は固く、滑ったらそのままだろう。この辺は踏み跡追いだが、尾根型が明瞭になると、はっきりした道になり、尾根を迂回するような歩きになる。これが作業道。右岸尾根を歩くのなら早々に尾根に乗ってもいいだろうが、いずれは一旦、合流してしまう。
作業道は尾根から離れるように裾野を左に向かう。これは疑う余地もなくしっかりした作業道だ。樹に付けられた赤ペンキは数字やらもあるので作業の目印だろう。
作業道は丸石沢左の沢に沿ってつけられ、右岸尾根から離れていく。最初のうちは植林の中の歩きだが、植林が切れると、左下があらわになる。沢からは高く、その斜面は急だ。斜面には灌木があるので少しは気が楽だ。
再び植林に入る。樹にはピンクテープと白ヒモが結わえられている。以前、右岸尾根を外してここに下って来たことがある。ここからも登れるという目印かと思うが、ハイカーのものなのか、作業用のものなのかは判別もつかない。
(チョロチョロの滝)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/b3/3bcc5282ac256f3396cabc9f69c21aac.jpg)
(2段の滝。見ごたえはたいしてない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/ba/af0d062e4504281dace3d49b62936f1f.jpg)
少し行くと、左下から沢音が聞こえてきた。よく見ると、滝がある。せっかくだから見ていこう。小尾根を下って滝の前に出る。7mほどのチョロチョロ流れの滝だ。滑りながら樹につかまって見に来るまでもなかったか。
先に行くと、また滝が見えた。今度は水量が多いようだ。気になってまた寄り道。もろい斜面を下る。2段になった8mほどの滝だった。これもまた現物を目の前にすると、水流にさほどの勢いはない。支流の滝だし、往々にしてこんなものだろう。
(作業道は細くなり、沢に合流)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/d8/fe8bad4eefce07c69d1901151213afa8.jpg)
(この先はあれだろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/0f/523a11007f6c7223bf4228cdf31232ed.jpg)
復帰して、道を追う。道は次第に踏み跡然となってくるが、まだ迷わずに追える。そして、沢に合流した。ピンクテープがあった。
ここから沢を越えて対岸に移るのだろうが、明瞭な踏み跡は見えない。まさかここから沢を上流に向かうわけではあるまい。目を凝らすと、窪みのようなものが見える。あれだろうか。行ってみて、尾根を回り込んだ先に続きがないようなら、探索を打ち切りにしてこの尾根から右岸尾根に出てもいいが、それではあっ気なさ過ぎるか。
(最初のうちはよかったが)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/f3/10e0a0c4b957149780585e89e39b262e.jpg)
(振りかえってこんな感じ。落葉が堆積。沢にはまっしぐら)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/19/37973fea778c94c0bb90053b7a9f66dc.jpg)
道は続いていた。矛盾してはいるが、多少、がっかりしたところも無きにしもあらず。だが、その踏み跡は、かなりきわどいものになっていた。植林は沢で途切れ、左はまた急斜面になった。さらに、踏み跡は細く、斜めにもなり、落葉がかぶっている。滑らないように慎重に…なのだが、さっさとこんなところは通過してしまいたい。生きた心地はせず、ズルッといったら谷底だ。
ヤバそうなところは過ぎたが、この先は崩壊気味になったり、明瞭な道型がまた出てきたり、植林再びと、作業道の風景は忙しなくなる。
(分岐を下に行くと、また沢。ここは、あの窪みに続くものと思ってしまうが、これは不正解)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/60/df0d24754c2d6c1154b16adefd99f54b.jpg)
道が分岐した。上と下。ここは下ではないかと行ってみた。また沢に出た。石に腰をおろして一服する。ここまででも結構ヤレヤレ気味になっている。こんなところがずっと続くのだろうか。途中で引き返したとはいえ、よくも烏ケ森さんがこんなところを歩かれたものだ。せめて左岸尾根を乗り越すところまでは行くことにしよう。幸いにも、作業道に入り込む尾根はさほど急ではなく、いざとなったら、どこからでも尾根に逃げられる。
さて、この続きは、おそらく、あの対岸にある雪の窪みだろう。うっすら雪と落葉。左下急斜面で最悪のパターンだ。ところが、その窪みを辿ると、踏み跡は消え、正面はキレた斜面になっていた。これはいくら何でも先に行くのは無理。戻って沢の上流に目を向けたが、それらしき踏み跡もない。さっきの分岐で選択を間違ったようだ。
(結局、分岐に戻って、上の道に行く)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/f5/f476ed00048437de595cecf6e5d26788.jpg)
(左に左岸尾根が見えてきた。鞍部への下り部分だろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/4f/a20657b6127cb5ebdfad414c4c3c1df8.jpg)
(そして、鞍部に上がる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/dc/2fb6770e14f9464b67d64280c6585c39.jpg)
分岐に引き返し、改めて上の道に入る。そしてまた植林のヘリの歩きに戻る。ピンクテープがあり、数字が記載されている。テープは新しく、こんな道でも作業用としては現役なのだろう。この辺は安心して歩けるところだ。
左手から左岸尾根が接近してきた。ほっとした。一旦、沢に下りて乗り換えないといけないが、沢に下る踏み跡を目にはしたが、作業道の先があるようなので、左岸尾根に並行しながら先に行く。作業道はこの先で沢に吸収されるようにうやむやになっているようでもある。
左岸尾根の鞍部を前にして沢に下り、また一服して鞍部に出た。以前、ここで白いビニール袋と赤テープを見たが、今は清掃が行き届いていて目につかない。
(振りかかえり。西側に入ったが、結局、こんなところの歩きになった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/63/ef716d582149feb9c9b959c51c10709a.jpg)
さて、ここで日和って、何食わぬ顔をして左岸尾根を三角点に向かってもいいが、西側の様子を少しばかり覗くのもいいだろう。少し行ってみるか。当初の予定とは裏腹に、通しの探索はすでに消極的になってきている。
こんなことで時間稼ぎをしないと、後半で嫌なものを目にする時間が早まってしまう。極端な話、薄暗い中でしかと確認できなかったという結果になったとて構わない。見たくもないものを積極的に目に入れたくもない。
うっすらと踏み跡があった。一気に不明瞭状態。東側でヤバいところを何か所か通過したが、何だか、その状態がずっと続いているような気配がある。植林はもう出てこないだろう。東側も植林の中は安全圏だったのだが。
踏み跡を拾って追う。この踏み跡、果たして作業道の続きなのだろうか。この先、植林帯もないのに、無理にこんな危うげなところを歩かずともに舟石新道を使えるのにと思う。もしかして、左岸尾根から西側は、第2の舟石新道のような道だったのではないだろうか。しかし、この、左斜面キレの高度感のある斜め道はノドが渇く道だ。さらに、これまでよりも視界が広がり、明るくなった。つまり、左下の灌木が少なくなったということでもある。当然、落ちた場合のひっかかりの確率は低くなった。
(これも振りかえり。右下から上がり、このうっすら踏み跡に合流。繰り返しだが、右は急斜面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/ad/34060857c00fe58b0bf213063d3ae3fa.jpg)
(それでいて、こんな安泰なところもあって、舟石新道に合流したかのようだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/76/de9b5c28357349ddb80fa3c4ca7231c3.jpg)
道はとうとううやむやになった。今、標高1310m付近だ。そろそろ見切りをつけようか。引き際が肝心とばかりに、目の前の小尾根を登りかけた。と、運悪く、踏み跡が横切っているのが目についた。しかたない。続行。ノドカラが続きそうだ。
思うに、目の前の踏み跡は、左岸尾根鞍部のやや上部から西側に出ていたのではないだろうか。これが作業道の続きだとして、自分は鞍部を目の前にして離脱したが、沢沿いの作業道は不鮮明ながらもまだ続いていたので、それが先で左岸尾根をそのまま乗り越えたのではないだろうか。ということは、こんなところを好んで歩く自分と同類の気まぐれハイカーが複数、さっさと横切る危うい踏み跡を付けたということだろう。現に、西側に入ると、これまでに見なかったテープを何種類か散見するようになっていた。
緩急併せ持った踏み跡が続くようになる。道の斜度が平らになったり、気分のいい疎林の中は舟石新道を歩いているような錯覚にもなり、左側キレのスレスレを歩くところもある。
(やはり、こうなってしまう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/12/af961f2d774b24960258a0ebc63962d2.jpg)
沢の横断。今度は落葉だけの手がかりのない斜面を沢に下りる。尻で下った。そしてまた休む。今日はタバコを随分吸っている。
沢の先にはうんざりするような踏み跡が続いている。沢に下る度に、そろそろこの尾根、あの尾根で離脱と考えてはいるが、気まぐれに明瞭になるようでは、途中放棄も情けなく、先に行くしかない。しかし、散見するテープは3種類ほどあるが、自分のことは差し置いて、物好きもいるものだなと改めて感心する。テープがうるさいというレベルではないが、同じところに付けられているのは、自己主張のつもりか。つまらないことにこだわるものだ。だったら、テープに自分の署名でも記せばいいだろう。散見程度なので、敢えて撤去はしないが、踏み跡が無不明瞭なところでは、テープを見ては安心するところもある。撤去の判断は、作業道ルートに興味をお持ちで、いずれここを歩かれる予定の瀑泉さん任せとしよう。
(塔の峰が見え)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/1a/686598a468fb2c966af739dadecc459f.jpg)
(作業道に雪が残る。雪が消えれば不明瞭)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/f7/a0d67601740f5df3dd0383d9fe22c1a9.jpg)
(このまま沢沿い登りに逃げたくもなる。あのピークは1455m三角点だろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/8e/9eec90d14016c7dfb3e9422df2249113.jpg)
また沢だ。日陰で雪が残っている。雪があると、その部分だけは平らな一本線になって道型もわかりやすい。荒れていて、倒木を跨いで下る。
(テープがあるのでは、行かざるをえまい)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/70/f58e4e855aa1c4f26fc0d9ac7b067137.jpg)
(見づらいが、沢越し左にうっすらと踏み跡が続いている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/5f/67c64a19a795a58f9b3b229389415bb1.jpg)
沢とはいっても涸沢だ。いい感じの沢で、よほど、このまま沢通しに舟石新道に出ようかと思ったりもしたが、対岸尾根下の赤テープがそんな気分を邪魔にした。このまま行けってか。
今度はテープが頻繁になる。青、赤、青、赤と続く。こうなると、道がわかりやすいのに何で?と思わざるをえなくなる。想像だけのことだが、このハイカーによるテープを見ると、左岸尾根西側は作業道の延長ではないのではないのか。工事作業をするようなところや植林はない。もっとも、ベースは作業道なのかも。人通りの多くなった舟石新道に比べ、リスクは伴うが貴重な踏み跡だ。きれいなままで自然に戻してあげたいものだ。
(探索はここで打ち切りにしよう。左下は絶壁の谷間になっている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/ec/61b7fbc5f8d02b22aadc5e549adc3047.jpg)
見上げる尾根に大石が出てくるようになる。回り込むと、正面に塔の峰が見えてくる。左手の景観が広がり、先は谷間になっている。笹ミキ沢が近づいている。踏み跡は続き、先にテープも見える。一旦、下って、さらに上りになるようだ。急斜面に付けられた道を通るといったところだろうが、遠目では、見るからに身の危険を感じるようなところだ。いやいや、そう思うようにしないと、いつまで経っても塔の峰に行き着かない。
せめて、その笹ミキ沢に接するところまで行きたかったが、ここらでもういいだろう。ここで探索を打ち切りにする。ちょうど、地図を見ると、目の前の尾根をこのまま北上すれば、塔の峰山頂近くで日ケ窪峠からの尾根に合流するようだ。
ただ、悔いは残った。このまま断念するかで迷い、尾根を登りかけては戻った。そしてまた尾根に戻るといった具合だ。おそらく、見た目以上に谷間沿いの歩きはさほどではないような気がする。後は瀑泉さんのレポ待ちとしよう。
以上で作業道探索は終了。不思議なもので、ほとぼりが冷めてから、その時に撮った写真だけを眺める限り、その時に味わった怖さの感覚は戻ってこない。ただ、舟石新道の感覚で歩くととんでもないことになる。踏み跡とはいってもかなり狭い斜め道だ。踏み跡は途切れ、不明瞭な箇所もある。さらに、断崖のようなところの歩きも加わり、気が抜けない歩きが続いた。しかし、いくつもの尾根と接しているため、いつでも逃げられるといった安心感はあり、その点、根利古道のように、しばらく脱出できない状態が続くのとは違うところである。
概して、尾根筋を歩いている限りは安全だが、こういったトラバース道は古道だろうが、作業道であろうが危険が伴うということだ。舟石新道については、登山道だから別格だ。
(尾根コースになった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/1c/f71ef7f7cf04fac53b7fd27de89db9d3.jpg)
(平凡だがいい尾根だ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/cb/8c8aa78cd8bcca9e9d97565e450bb564.jpg)
塔の峰には真南の尾根から登りたかったが、手前尾根からとなってしまった。ここは歩いたこともないが、地図を見る限りは無難な尾根ルートだろう。
ちょっと荒れて急な尾根かなと思ったが、しばらく行くと、幅の広い普通の尾根になった。右手には1455m三角点が見えている。この辺はまだ晩秋の景色で、春めいたものは何も感じない。
(右に団子岩が見え)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/83/78b0d76b18ed8fce7bd81d8bad57fea6.jpg)
(舟石新道に合流)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/82/2a44e705560957bdae2f59b3a25a4e34.jpg)
やがて、右に、瀑泉さん命名の団子岩が見えてくる。舟石新道も近い。ということは、今、歩いている尾根は、カラマツ紅葉で黄金色に輝く尾根なのか。カラマツは密ではなくむしろ疎林だ。
1490mあたりで舟石新道に合流した。冷たい風が吹いている。
(よほど、この大石が嫌だったのだろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/87/e5b6bd9676a85cfa5df392248cd58359.jpg)
(北西尾根が見えてくる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/25/47dc054cde5764ecfbcc8e9da674db9d.jpg)
(ここを登ってきた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/c5/6a23f59a55c9aa04a269cfb7282a1e66.jpg)
ここからさらにそのまま北上する。風はすぐに止んだ。傾斜は緩くなり、尾根の形状は消え、広い草原を登っている気分になる。ササヤブが続いてはいるが、冬眠から覚めたばかりか、至っておとなしい。そろそろ、右上に日ケ窪峠から北西に向かう尾根が近づいた。休み休み登っている。今日はずっとゆっくり歩きだ。昼から曇り空という予報だが、ずっと青空が広がっている。天気も下山するまでもってくれるだろう。
(ハイライトが始まるが、自分の画像ではそれっぽくないのが残念)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/50/977e96f2ec5248f68f9a1b27f2742058.jpg)
(袈裟丸方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/f4/d48bd91269ec7b8d78728f1b5a09f4a9.jpg)
(木蔭には雪もある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/4b/c68966bdc82eaf0dfbdb510869e82e89.jpg)
南東尾根に合流すると、左手に袈裟丸山が見えてくる。そして塔の峰歩きのハイライトとなる。見上げると、ダケカンバの林が青空に映えて美しい。ところどころに残雪がある。足跡をつけてみる。庚申山と皇海山も見えてきた。
なだらかになって山頂が近づく。男体山も見える。残雪のあるところも多くなり、歩くと、ヒザ下まで埋もれるところもある。つい最近の積雪だろう。
(そして、塔の峰)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/2d/c2dba1676c253da9ad8b6b0e30955790.jpg)
(健在でよかった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/68/336e5661f43383358cac054e4439f754.jpg)
恐るおそる山頂に上がった。というのも、自分の山名板がなくなっていたら…、気持ちの準備もある。あった。ほっとした。何はともあれ、山名板にまずは向かい、手ぬぐいで拭いてやった。針金、ペンチも持ってきていたが、その必要はないようだ。自分の山名板はともかく、後続の山名板もあったが、あれはどうなったのか、前に来た時も見かけなかった。大きい山名板だったから、飛ばされでもしたのだろうか。自分のが生きていただけでも安心した。これから先のことは不安ではあるが。
(いつもながらの眺めだが。オロ山、皇海山、庚申山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/14/5fe40763e6c3550cfe7a5373f3929efd.jpg)
(自分にはお気に入り)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/1b/efb31d6c898c16545af9bb0a712b493a.jpg)
山頂で30分以上費やした。昼食をし、みそ汁とコーヒーを飲む。いつもながらに周囲の眺望がいいところだ。これから下って行くのが嫌になる。課題も何もなかったら、そのままオロ山に向かって行くだろう。親水公園からはタクシーを使ってもいい。
(下るか)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/1c/9ab00d6e6e342c162dc7f30cc29c2cc3.jpg)
(男体山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/ae/97ca28c67ca0bc237a5c0c8296e649dc.jpg)
(残雪が続く。うっとりと歩いていたら、方向を間違えた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/7c/074d83cc91bf8fcd310fb31f7d0c9e1b.jpg)
下る。嫌なものを目にするのはこれからだ。ペンキのマーカーは熊の平付近で一旦消えていたというRRさんからの情報だったが、その後にやって来て、飾り付けをさらに延長したのではと、1528m標高点のある南東尾根を下ることにした。
そもそも、RRさんから具体的な場所を聞いていたわけではなかった。塔の峰から下る途中で出くわし、熊の平付近で途切れていたという程度のものだ。下りご予定ルートが熊の平→向山(1251m三角点峰)→岩峰群→親水公園ということになれば、この尾根筋しかないのではないのか。
ここを下るのは3、4回目になる。ここは下りで使うには、尾根の分岐がかなりあって、コンパスをしっかり合わせ、地図を見ながら下らないと失敗する。コンパスを合わせても、矢印の向く方向が尾根の間だったりすることもする。
分岐のあるところでは慎重に下った。そして、振り返り、振り返りも忘れなかった。ペンキ男(女ではないだろう)は、おバカさんのようで、一方向にしか付けていなかったということだったし。
(1528m付近。ツツジはまだまだだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/ce/6d2a45fd1a3598945a98a662c959a9ec.jpg)
(尾根はきれいになり、テープを2つ見かけただけ。そのままにしておいた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/c1/d6be81a63799c9abda4846fa2a030cee.jpg)
1528mあたりまでは雪も残っていたが、その先は消えていた。ペンキを目にすることはなく、まだ活動を再開していないのではといぶかってしまった。
だらだらと下る。ケルンを2つ見た。真新しいクマの爪とぎ跡も2つ。クマスズを2個付け、さらに咳払いを繰り返す。
(今回はこの岩場の巻きで失敗した)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/4c/05dabc650c7fa6d186a568fd7da17e08.jpg)
(そして、嫌なモノを見た)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/5c/5e2904bf560a3d7928b04c8a20f28ef8.jpg)
(続いて。ペンキが切れたのだろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/47/723f091be090790764df63b5f073aa56.jpg)
岩場が近づいた。初めてではないのに右に逃げて失敗した。左に巻くべきだったろう。大きく巻いて、続く岩場をさらに巻いた。尾根に復帰するのに手間取ってしまった。
そしてとうとう青ペンキに出会った。標高1220m付近。あと数分で熊の平といった地点だ。枯れ木ではなく生木に付けられていた。幅5センチ×1mの範囲だ。下り正面で見えたので、下って裏に回ると、やはり付いていなかった。何とも半端な目印の入れ方をする。
その先に行くのが嫌になったが、次のは20mほど離れたところにあり、これもまた生木で、表裏の塗りは一方のみ。ペンキはかなり薄く、スプレーの中身がなくなりかけているような状態だ。
(熊の平に出る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/03/e503ae98086a1eab3e85440b3f9a8547.jpg)
以降、見ることはなく、見たのはこの2本だけ。熊の平に着いて、周囲を見て回ったが、裏表を変えても、他に見ることはなかった。さらに、この先、舟石新道を歩くことになるが、歩いた区間でも見なかった。
RRさんの10m置きというのは何だろうか。この尾根筋ではなかったのか。RRさんのお話しを思い出した。ペンキ男は丸石沢、丸石沢の滝から上がってともおっしゃっていた。丸石沢とすれば、素人判断では右岸尾根となるが、右岸尾根に付いていたということだろうか。となると、右岸尾根を上がって、舟石新道を経由して熊の平に至ってペンキ切れということになるし、丸石沢の滝となれば、確かに熊の平に直通ともなろうが、わざわざペンキを付けるほどのメジャールートでもない。
状況として、ペンキを見かけたRRさんがこれを追ってみたら、丸石沢の方に向かっていたということは想定できる。それが右岸尾根なら途中の舟石新道にも付けられたであろう。少なくとも、今日、取り付いた右岸尾根下部で見たペンキはすべて作業目印の赤だった。ただ、それは見上げた視点からのもので、下り見をすれば、で賑やかになっていたのかもしれない。
青ペンキの存在を確認したのは2本だけだったが、落書きをしているのは確かなことで、さらにもっと調べる必要もあったろうが、氷山の一角を眺めただけでヤメにしておこう。嫌な気分も2本分で留めておきたい。
帰路は、このまま舟石新道を行ってもいいが、新道を挟んで向山の南西側にある1200mピークには行ってみたことがないので、寄り道をして、様子を見て、状況によっては、そこから下ってみることにする。ただ、以前、ノラさんが、1200mから庚申林道側に下って、手痛い思いをされたようなので、舟石新道側への下りとする。
(1200mピークへの上り)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/70/63111416b0848295509d85c16e80412f.jpg)
(1200mピーク)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/c7/485dda53e3bc676652307487d47fb674.jpg)
(塔の峰)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/d7/c86b30fe8b6f2cef4c1eb6e12333e212.jpg)
(手前に岩峰群の尾根)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/03/68a3bad9256f7473d4e11d4324965c4c.jpg)
1200mピークへの登りは人為的な踏み跡を追え、途中、ガレ場はあるものの、危ないところはない。山頂には大きなケルンがあった。RRさんの? 山頂は狭いが、展望はすこぶる良い。舟石新道を歩く際には、ここへの立ち寄りがお勧めだ。これまで気にも留めなかったピークだっただけに、これには満足。これに比べて向山からの展望は悪い。
(東側に下る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/a0/d3741dab3911aa153d2c3e5f51fff247.jpg)
(備前楯山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/d4/195d3039e00627b9d8c5f23b57893445.jpg)
このピークの周囲は落ちているが、南と東には下れそうだ。南がノラさんということになる。東側は何とか下れそうだが、急なようでもある。ふと、枝先に引っかけたお茶のペットボトルが目に付いた。けしからんのがいる。大方、ハンターだろうが、ここを下ったという証拠でもあろう。
やはり急斜面のヤセ尾根だった。ザレたところもある。樹があるから、つかんでも下れるが、かなり手こずった。尾根の先が見えず、そこまで行かないと、その下がどうなっているのか、さっぱりわからず、絶えず不安になってくる。左がぽっかりと開けているところからは、正面に備前楯山と舟石新道が見えた。
(あの先がどうなっているのか絶えず不安)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/f2/1e590afd22cd88205dff0d4687c43cab.jpg)
(沢に逃げた。この場合は賢明だろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/0a/a4f14b6fd273682fea7df353a90e9443.jpg)
(そして、ここに出て)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/9d/1e0bfdfb0ece8ec067422f45ba30a9bd.jpg)
(舟石林道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/b7/ba218450c71d16d95efd2e3c84525879.jpg)
このまま下るのが何とも恐ろしくなりかけている時、右下の沢が近づいた。沢なら、先の見通しも良かろう。沢に下った。それらしき踏み跡もあった。沢に下りて落ち着いた。傾斜はそれほどでもないが、石を転がしてしまったら、ずっと先まで落ちていった。
尾根の下は植林になっていて、これに入ってもいいが、シカ道が横切っていたので、これを追ってみると、鳥獣保護区の折れ曲がった看板のある尾根に出た。本来はここに出るのか。尾根を下ると、植林に入り、やがて左下に堰堤が現れ、それに接して林道にすんなりと下りられた。沢の名前は舟石沢(支流)となっている。か細い水が流れている。
これで本日の行程は終了。課題は半端に終わったものもあったが、一通りの確認は済んだ。ペンキ確認の課題は、改めての探索はもうやるまい。嫌なものは見たくもないし、おそらくペンキ男も、ザックにスプレー缶を10本も入れ、平日にせっせと塗り励むのだろう。これでは追いつきもしないし、目撃もできやしないだろう。
駐車場が近づく。ゲート前の車のオッサンが帰り支度をしている。まさか、あのオッサンではあるまい。どうもしばらくは、オッサンの単独歩きを見ると、ペンキ男に見えてくるようになるのが続きそうだ。
(駐車場到着)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/01/b522ddcd4ea70593f6e0be0f58b542a2.jpg)
駐車場に車はない。テントもなくなっている。着替えは持参せず、トレパンの汚れを叩いて帰途に就く。朝方、小滝の里に黒い乗用車が一台置かれていたが、まだある。よく見ると、ナンバープレートがない。近づいてみると、BMWの放置車だった。警告書が貼られていた。こんなところに捨てに来るようでは、警告書の効き目はあるまい。ペンキ男と同列視はできないが、山に入って、こそこそおかしなことをやるのがいるものだ。普通の感覚を持っていれば、こんなことはできないものだとは思うが。
かじか荘上駐車場(7:23)……丸石沢出合……作業道に入る……作業道離脱……舟石新道合流……塔の峰(11:48~12:28)……1528m標高点……熊の平……1200mピーク……舟石林道……駐車場(15:34)
何とも気乗りのしない歩きだが、実際に行って、自分の目で確かめて来なければ気が済まない。塔の峰に行って来た。
5日に小足沢の尾根を歩いて親水公園に戻ってきたら、足尾のRRさんに、塔の峰の下りでテープに代わって青いスプレーペンキが樹木に断続的に塗りたくられていたという話を聞かされた。その写真も拝見した。何とも残念な話で、近いうちに、自分の目で確かめて来なくてはと思っていた。
できれば、そんな自然にそぐわない落書きは見たくはないし、歩き出し早々から目に触れ、以降の歩きの気分が重くなったのではたまらない。落胆は最後の部分にしておいて、先ずは、自分の歩いてみたいと思っていたルートを片づけてしまおう。落書きを目に入れてしまった後では、塔の峰を二度と訪ねることはなくなってしまうかもしれないし、そのルートすら、歩く機会がなくなってしまう可能性もある。今日は、遠回り、迂回で塔の峰に行くことにする。
そのルートとは、以前、笹ミキ沢左岸尾根を上って、丸石沢右岸尾根を下った際に往復ともに目にした作業道で、実際のところ「作業道」というものなのかどうかは定かではないが、少なくとも、両尾根の間の植林地部分では作業道になっているのかもしれない。その作業道をいずれ歩いてみることが自分の課題でもあった。
出入口だけは確認したが、つながっていることに確証はなく、それはあくまでも推測で、実際に烏ケ森の住人さんがこれを確認され(といっても通しのお歩きではなかったが)、やはりつながっていたのだと知ったのだが、自分は、丸石沢右岸尾根側からちょっと偵察しただけで、実際には歩き通してもいないし、どうも、この作業道を舟石新道と勘違いされたらしいPot bellyさんご一行が笹ミキ沢左岸尾根のさらに西側の笹ミキ沢源流部付近まで歩かれている。この西側も含めて、いずれ確認しておかなきゃと思っていた。
なお、以降、笹ミキ沢左岸尾根(実際は笹ミキ沢からは離れ、左岸尾根と称するのも無理はあるが)を左岸尾根、丸石沢右岸尾根は右岸尾根と記すことにする。
塔の峰に行くのなら、ついでに自分の設置した山名板の様子も確認しておかねばなるまい。ここのところあちこちの山名板が撤去され、瀑泉さんレポで、苦心して作った台石山の山名板が消えたことを知り、かろうじて赤倉山の山名板はふみふみぃさんにご確認いただいてはいる。先日、RRさんから健在だったと聞いてはいたが、足尾の山もペンキ落書きのご時世だ。いつ消えたとしても不思議ではあるまい。あったら、軽いメンテくらいはしてこよう。
まぁ、そんなことで、3つほどのテーマで出かけたが、やはり、ペンキ落書きの確認だけは気が重い。
(凍結した林道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/a1/5ee4ff5c0a56a75116cff8c8fc9495e5.jpg)
(右岸尾根への取り付きを登る。下は凍っている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/45/a7a7eb343189ae9614ed6cd8fc7007e5.jpg)
(恒例の丸石沢左の滝を見て)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/b8/8639dc582307676c344656355c972bcb.jpg)
かじか荘上の駐車場には車が1台。傍らにモンベルテント。人の姿は見えない。ただのテント泊なのだろうか。今日の足は普通の登山靴にした。出だしの気温は-1℃。風こそないが寒い。フリースでも着てくればよかったが、上下のトレパンにやや厚めのシャツでは寒い。歩いていれば暖かくもなるだろう。
庚申山に向かう林道は凍結していて、濡れた路面は黒光りしていた。この先を思い、チェーンスパイクとスパッツを持ってくればよかったかなとまた後悔した。いずれもないのでは仕方もない。山頂で飲むコーヒーのためのお湯なんぞどうでもよかった。
丸石沢を過ぎ、いつものようにその先から取り付く。ここは右に登るが、左側に行ったことはない。その先に大岩があるらしい。林道のさらに先から取り付くことはあっても、その大岩は見たことがない。いずれとは思っていたが、これが最後かもしれないな、なんて思いもついかすめてしまう。
(作業道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/55/875dacd01e155d7fa2271967e81f3d58.jpg)
(いわば、右岸尾根取付きへの最終ポイントか。尾根には右。作業道は直進)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/73/ca69e19c9ea8b2e8e94f4106d6aa21af.jpg)
堆積した落葉の下はやはり凍っていて、登山靴では滑る。樹を支えにして登り、丸石沢左の沢に下りる。滝を見て尾根に取り付いた。こことて日陰で下は固く、滑ったらそのままだろう。この辺は踏み跡追いだが、尾根型が明瞭になると、はっきりした道になり、尾根を迂回するような歩きになる。これが作業道。右岸尾根を歩くのなら早々に尾根に乗ってもいいだろうが、いずれは一旦、合流してしまう。
作業道は尾根から離れるように裾野を左に向かう。これは疑う余地もなくしっかりした作業道だ。樹に付けられた赤ペンキは数字やらもあるので作業の目印だろう。
作業道は丸石沢左の沢に沿ってつけられ、右岸尾根から離れていく。最初のうちは植林の中の歩きだが、植林が切れると、左下があらわになる。沢からは高く、その斜面は急だ。斜面には灌木があるので少しは気が楽だ。
再び植林に入る。樹にはピンクテープと白ヒモが結わえられている。以前、右岸尾根を外してここに下って来たことがある。ここからも登れるという目印かと思うが、ハイカーのものなのか、作業用のものなのかは判別もつかない。
(チョロチョロの滝)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/b3/3bcc5282ac256f3396cabc9f69c21aac.jpg)
(2段の滝。見ごたえはたいしてない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/ba/af0d062e4504281dace3d49b62936f1f.jpg)
少し行くと、左下から沢音が聞こえてきた。よく見ると、滝がある。せっかくだから見ていこう。小尾根を下って滝の前に出る。7mほどのチョロチョロ流れの滝だ。滑りながら樹につかまって見に来るまでもなかったか。
先に行くと、また滝が見えた。今度は水量が多いようだ。気になってまた寄り道。もろい斜面を下る。2段になった8mほどの滝だった。これもまた現物を目の前にすると、水流にさほどの勢いはない。支流の滝だし、往々にしてこんなものだろう。
(作業道は細くなり、沢に合流)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/d8/fe8bad4eefce07c69d1901151213afa8.jpg)
(この先はあれだろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/0f/523a11007f6c7223bf4228cdf31232ed.jpg)
復帰して、道を追う。道は次第に踏み跡然となってくるが、まだ迷わずに追える。そして、沢に合流した。ピンクテープがあった。
ここから沢を越えて対岸に移るのだろうが、明瞭な踏み跡は見えない。まさかここから沢を上流に向かうわけではあるまい。目を凝らすと、窪みのようなものが見える。あれだろうか。行ってみて、尾根を回り込んだ先に続きがないようなら、探索を打ち切りにしてこの尾根から右岸尾根に出てもいいが、それではあっ気なさ過ぎるか。
(最初のうちはよかったが)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/f3/10e0a0c4b957149780585e89e39b262e.jpg)
(振りかえってこんな感じ。落葉が堆積。沢にはまっしぐら)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/19/37973fea778c94c0bb90053b7a9f66dc.jpg)
道は続いていた。矛盾してはいるが、多少、がっかりしたところも無きにしもあらず。だが、その踏み跡は、かなりきわどいものになっていた。植林は沢で途切れ、左はまた急斜面になった。さらに、踏み跡は細く、斜めにもなり、落葉がかぶっている。滑らないように慎重に…なのだが、さっさとこんなところは通過してしまいたい。生きた心地はせず、ズルッといったら谷底だ。
ヤバそうなところは過ぎたが、この先は崩壊気味になったり、明瞭な道型がまた出てきたり、植林再びと、作業道の風景は忙しなくなる。
(分岐を下に行くと、また沢。ここは、あの窪みに続くものと思ってしまうが、これは不正解)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/60/df0d24754c2d6c1154b16adefd99f54b.jpg)
道が分岐した。上と下。ここは下ではないかと行ってみた。また沢に出た。石に腰をおろして一服する。ここまででも結構ヤレヤレ気味になっている。こんなところがずっと続くのだろうか。途中で引き返したとはいえ、よくも烏ケ森さんがこんなところを歩かれたものだ。せめて左岸尾根を乗り越すところまでは行くことにしよう。幸いにも、作業道に入り込む尾根はさほど急ではなく、いざとなったら、どこからでも尾根に逃げられる。
さて、この続きは、おそらく、あの対岸にある雪の窪みだろう。うっすら雪と落葉。左下急斜面で最悪のパターンだ。ところが、その窪みを辿ると、踏み跡は消え、正面はキレた斜面になっていた。これはいくら何でも先に行くのは無理。戻って沢の上流に目を向けたが、それらしき踏み跡もない。さっきの分岐で選択を間違ったようだ。
(結局、分岐に戻って、上の道に行く)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/f5/f476ed00048437de595cecf6e5d26788.jpg)
(左に左岸尾根が見えてきた。鞍部への下り部分だろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/4f/a20657b6127cb5ebdfad414c4c3c1df8.jpg)
(そして、鞍部に上がる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/dc/2fb6770e14f9464b67d64280c6585c39.jpg)
分岐に引き返し、改めて上の道に入る。そしてまた植林のヘリの歩きに戻る。ピンクテープがあり、数字が記載されている。テープは新しく、こんな道でも作業用としては現役なのだろう。この辺は安心して歩けるところだ。
左手から左岸尾根が接近してきた。ほっとした。一旦、沢に下りて乗り換えないといけないが、沢に下る踏み跡を目にはしたが、作業道の先があるようなので、左岸尾根に並行しながら先に行く。作業道はこの先で沢に吸収されるようにうやむやになっているようでもある。
左岸尾根の鞍部を前にして沢に下り、また一服して鞍部に出た。以前、ここで白いビニール袋と赤テープを見たが、今は清掃が行き届いていて目につかない。
(振りかかえり。西側に入ったが、結局、こんなところの歩きになった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/63/ef716d582149feb9c9b959c51c10709a.jpg)
さて、ここで日和って、何食わぬ顔をして左岸尾根を三角点に向かってもいいが、西側の様子を少しばかり覗くのもいいだろう。少し行ってみるか。当初の予定とは裏腹に、通しの探索はすでに消極的になってきている。
こんなことで時間稼ぎをしないと、後半で嫌なものを目にする時間が早まってしまう。極端な話、薄暗い中でしかと確認できなかったという結果になったとて構わない。見たくもないものを積極的に目に入れたくもない。
うっすらと踏み跡があった。一気に不明瞭状態。東側でヤバいところを何か所か通過したが、何だか、その状態がずっと続いているような気配がある。植林はもう出てこないだろう。東側も植林の中は安全圏だったのだが。
踏み跡を拾って追う。この踏み跡、果たして作業道の続きなのだろうか。この先、植林帯もないのに、無理にこんな危うげなところを歩かずともに舟石新道を使えるのにと思う。もしかして、左岸尾根から西側は、第2の舟石新道のような道だったのではないだろうか。しかし、この、左斜面キレの高度感のある斜め道はノドが渇く道だ。さらに、これまでよりも視界が広がり、明るくなった。つまり、左下の灌木が少なくなったということでもある。当然、落ちた場合のひっかかりの確率は低くなった。
(これも振りかえり。右下から上がり、このうっすら踏み跡に合流。繰り返しだが、右は急斜面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/ad/34060857c00fe58b0bf213063d3ae3fa.jpg)
(それでいて、こんな安泰なところもあって、舟石新道に合流したかのようだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/76/de9b5c28357349ddb80fa3c4ca7231c3.jpg)
道はとうとううやむやになった。今、標高1310m付近だ。そろそろ見切りをつけようか。引き際が肝心とばかりに、目の前の小尾根を登りかけた。と、運悪く、踏み跡が横切っているのが目についた。しかたない。続行。ノドカラが続きそうだ。
思うに、目の前の踏み跡は、左岸尾根鞍部のやや上部から西側に出ていたのではないだろうか。これが作業道の続きだとして、自分は鞍部を目の前にして離脱したが、沢沿いの作業道は不鮮明ながらもまだ続いていたので、それが先で左岸尾根をそのまま乗り越えたのではないだろうか。ということは、こんなところを好んで歩く自分と同類の気まぐれハイカーが複数、さっさと横切る危うい踏み跡を付けたということだろう。現に、西側に入ると、これまでに見なかったテープを何種類か散見するようになっていた。
緩急併せ持った踏み跡が続くようになる。道の斜度が平らになったり、気分のいい疎林の中は舟石新道を歩いているような錯覚にもなり、左側キレのスレスレを歩くところもある。
(やはり、こうなってしまう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/12/af961f2d774b24960258a0ebc63962d2.jpg)
沢の横断。今度は落葉だけの手がかりのない斜面を沢に下りる。尻で下った。そしてまた休む。今日はタバコを随分吸っている。
沢の先にはうんざりするような踏み跡が続いている。沢に下る度に、そろそろこの尾根、あの尾根で離脱と考えてはいるが、気まぐれに明瞭になるようでは、途中放棄も情けなく、先に行くしかない。しかし、散見するテープは3種類ほどあるが、自分のことは差し置いて、物好きもいるものだなと改めて感心する。テープがうるさいというレベルではないが、同じところに付けられているのは、自己主張のつもりか。つまらないことにこだわるものだ。だったら、テープに自分の署名でも記せばいいだろう。散見程度なので、敢えて撤去はしないが、踏み跡が無不明瞭なところでは、テープを見ては安心するところもある。撤去の判断は、作業道ルートに興味をお持ちで、いずれここを歩かれる予定の瀑泉さん任せとしよう。
(塔の峰が見え)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/1a/686598a468fb2c966af739dadecc459f.jpg)
(作業道に雪が残る。雪が消えれば不明瞭)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4b/f7/a0d67601740f5df3dd0383d9fe22c1a9.jpg)
(このまま沢沿い登りに逃げたくもなる。あのピークは1455m三角点だろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/8e/9eec90d14016c7dfb3e9422df2249113.jpg)
また沢だ。日陰で雪が残っている。雪があると、その部分だけは平らな一本線になって道型もわかりやすい。荒れていて、倒木を跨いで下る。
(テープがあるのでは、行かざるをえまい)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/70/f58e4e855aa1c4f26fc0d9ac7b067137.jpg)
(見づらいが、沢越し左にうっすらと踏み跡が続いている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/5f/67c64a19a795a58f9b3b229389415bb1.jpg)
沢とはいっても涸沢だ。いい感じの沢で、よほど、このまま沢通しに舟石新道に出ようかと思ったりもしたが、対岸尾根下の赤テープがそんな気分を邪魔にした。このまま行けってか。
今度はテープが頻繁になる。青、赤、青、赤と続く。こうなると、道がわかりやすいのに何で?と思わざるをえなくなる。想像だけのことだが、このハイカーによるテープを見ると、左岸尾根西側は作業道の延長ではないのではないのか。工事作業をするようなところや植林はない。もっとも、ベースは作業道なのかも。人通りの多くなった舟石新道に比べ、リスクは伴うが貴重な踏み跡だ。きれいなままで自然に戻してあげたいものだ。
(探索はここで打ち切りにしよう。左下は絶壁の谷間になっている)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/ec/61b7fbc5f8d02b22aadc5e549adc3047.jpg)
見上げる尾根に大石が出てくるようになる。回り込むと、正面に塔の峰が見えてくる。左手の景観が広がり、先は谷間になっている。笹ミキ沢が近づいている。踏み跡は続き、先にテープも見える。一旦、下って、さらに上りになるようだ。急斜面に付けられた道を通るといったところだろうが、遠目では、見るからに身の危険を感じるようなところだ。いやいや、そう思うようにしないと、いつまで経っても塔の峰に行き着かない。
せめて、その笹ミキ沢に接するところまで行きたかったが、ここらでもういいだろう。ここで探索を打ち切りにする。ちょうど、地図を見ると、目の前の尾根をこのまま北上すれば、塔の峰山頂近くで日ケ窪峠からの尾根に合流するようだ。
ただ、悔いは残った。このまま断念するかで迷い、尾根を登りかけては戻った。そしてまた尾根に戻るといった具合だ。おそらく、見た目以上に谷間沿いの歩きはさほどではないような気がする。後は瀑泉さんのレポ待ちとしよう。
以上で作業道探索は終了。不思議なもので、ほとぼりが冷めてから、その時に撮った写真だけを眺める限り、その時に味わった怖さの感覚は戻ってこない。ただ、舟石新道の感覚で歩くととんでもないことになる。踏み跡とはいってもかなり狭い斜め道だ。踏み跡は途切れ、不明瞭な箇所もある。さらに、断崖のようなところの歩きも加わり、気が抜けない歩きが続いた。しかし、いくつもの尾根と接しているため、いつでも逃げられるといった安心感はあり、その点、根利古道のように、しばらく脱出できない状態が続くのとは違うところである。
概して、尾根筋を歩いている限りは安全だが、こういったトラバース道は古道だろうが、作業道であろうが危険が伴うということだ。舟石新道については、登山道だから別格だ。
(尾根コースになった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/1c/f71ef7f7cf04fac53b7fd27de89db9d3.jpg)
(平凡だがいい尾根だ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/cb/8c8aa78cd8bcca9e9d97565e450bb564.jpg)
塔の峰には真南の尾根から登りたかったが、手前尾根からとなってしまった。ここは歩いたこともないが、地図を見る限りは無難な尾根ルートだろう。
ちょっと荒れて急な尾根かなと思ったが、しばらく行くと、幅の広い普通の尾根になった。右手には1455m三角点が見えている。この辺はまだ晩秋の景色で、春めいたものは何も感じない。
(右に団子岩が見え)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/83/78b0d76b18ed8fce7bd81d8bad57fea6.jpg)
(舟石新道に合流)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/82/2a44e705560957bdae2f59b3a25a4e34.jpg)
やがて、右に、瀑泉さん命名の団子岩が見えてくる。舟石新道も近い。ということは、今、歩いている尾根は、カラマツ紅葉で黄金色に輝く尾根なのか。カラマツは密ではなくむしろ疎林だ。
1490mあたりで舟石新道に合流した。冷たい風が吹いている。
(よほど、この大石が嫌だったのだろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/87/e5b6bd9676a85cfa5df392248cd58359.jpg)
(北西尾根が見えてくる)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/25/47dc054cde5764ecfbcc8e9da674db9d.jpg)
(ここを登ってきた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/c5/6a23f59a55c9aa04a269cfb7282a1e66.jpg)
ここからさらにそのまま北上する。風はすぐに止んだ。傾斜は緩くなり、尾根の形状は消え、広い草原を登っている気分になる。ササヤブが続いてはいるが、冬眠から覚めたばかりか、至っておとなしい。そろそろ、右上に日ケ窪峠から北西に向かう尾根が近づいた。休み休み登っている。今日はずっとゆっくり歩きだ。昼から曇り空という予報だが、ずっと青空が広がっている。天気も下山するまでもってくれるだろう。
(ハイライトが始まるが、自分の画像ではそれっぽくないのが残念)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/50/977e96f2ec5248f68f9a1b27f2742058.jpg)
(袈裟丸方面)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/f4/d48bd91269ec7b8d78728f1b5a09f4a9.jpg)
(木蔭には雪もある)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/4b/c68966bdc82eaf0dfbdb510869e82e89.jpg)
南東尾根に合流すると、左手に袈裟丸山が見えてくる。そして塔の峰歩きのハイライトとなる。見上げると、ダケカンバの林が青空に映えて美しい。ところどころに残雪がある。足跡をつけてみる。庚申山と皇海山も見えてきた。
なだらかになって山頂が近づく。男体山も見える。残雪のあるところも多くなり、歩くと、ヒザ下まで埋もれるところもある。つい最近の積雪だろう。
(そして、塔の峰)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/2d/c2dba1676c253da9ad8b6b0e30955790.jpg)
(健在でよかった)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/68/336e5661f43383358cac054e4439f754.jpg)
恐るおそる山頂に上がった。というのも、自分の山名板がなくなっていたら…、気持ちの準備もある。あった。ほっとした。何はともあれ、山名板にまずは向かい、手ぬぐいで拭いてやった。針金、ペンチも持ってきていたが、その必要はないようだ。自分の山名板はともかく、後続の山名板もあったが、あれはどうなったのか、前に来た時も見かけなかった。大きい山名板だったから、飛ばされでもしたのだろうか。自分のが生きていただけでも安心した。これから先のことは不安ではあるが。
(いつもながらの眺めだが。オロ山、皇海山、庚申山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/14/5fe40763e6c3550cfe7a5373f3929efd.jpg)
(自分にはお気に入り)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/1b/efb31d6c898c16545af9bb0a712b493a.jpg)
山頂で30分以上費やした。昼食をし、みそ汁とコーヒーを飲む。いつもながらに周囲の眺望がいいところだ。これから下って行くのが嫌になる。課題も何もなかったら、そのままオロ山に向かって行くだろう。親水公園からはタクシーを使ってもいい。
(下るか)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/1c/9ab00d6e6e342c162dc7f30cc29c2cc3.jpg)
(男体山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/ae/97ca28c67ca0bc237a5c0c8296e649dc.jpg)
(残雪が続く。うっとりと歩いていたら、方向を間違えた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/7c/074d83cc91bf8fcd310fb31f7d0c9e1b.jpg)
下る。嫌なものを目にするのはこれからだ。ペンキのマーカーは熊の平付近で一旦消えていたというRRさんからの情報だったが、その後にやって来て、飾り付けをさらに延長したのではと、1528m標高点のある南東尾根を下ることにした。
そもそも、RRさんから具体的な場所を聞いていたわけではなかった。塔の峰から下る途中で出くわし、熊の平付近で途切れていたという程度のものだ。下りご予定ルートが熊の平→向山(1251m三角点峰)→岩峰群→親水公園ということになれば、この尾根筋しかないのではないのか。
ここを下るのは3、4回目になる。ここは下りで使うには、尾根の分岐がかなりあって、コンパスをしっかり合わせ、地図を見ながら下らないと失敗する。コンパスを合わせても、矢印の向く方向が尾根の間だったりすることもする。
分岐のあるところでは慎重に下った。そして、振り返り、振り返りも忘れなかった。ペンキ男(女ではないだろう)は、おバカさんのようで、一方向にしか付けていなかったということだったし。
(1528m付近。ツツジはまだまだだ)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/ce/6d2a45fd1a3598945a98a662c959a9ec.jpg)
(尾根はきれいになり、テープを2つ見かけただけ。そのままにしておいた)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/c1/d6be81a63799c9abda4846fa2a030cee.jpg)
1528mあたりまでは雪も残っていたが、その先は消えていた。ペンキを目にすることはなく、まだ活動を再開していないのではといぶかってしまった。
だらだらと下る。ケルンを2つ見た。真新しいクマの爪とぎ跡も2つ。クマスズを2個付け、さらに咳払いを繰り返す。
(今回はこの岩場の巻きで失敗した)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/4c/05dabc650c7fa6d186a568fd7da17e08.jpg)
(そして、嫌なモノを見た)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/5c/5e2904bf560a3d7928b04c8a20f28ef8.jpg)
(続いて。ペンキが切れたのだろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/47/723f091be090790764df63b5f073aa56.jpg)
岩場が近づいた。初めてではないのに右に逃げて失敗した。左に巻くべきだったろう。大きく巻いて、続く岩場をさらに巻いた。尾根に復帰するのに手間取ってしまった。
そしてとうとう青ペンキに出会った。標高1220m付近。あと数分で熊の平といった地点だ。枯れ木ではなく生木に付けられていた。幅5センチ×1mの範囲だ。下り正面で見えたので、下って裏に回ると、やはり付いていなかった。何とも半端な目印の入れ方をする。
その先に行くのが嫌になったが、次のは20mほど離れたところにあり、これもまた生木で、表裏の塗りは一方のみ。ペンキはかなり薄く、スプレーの中身がなくなりかけているような状態だ。
(熊の平に出る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/61/03/e503ae98086a1eab3e85440b3f9a8547.jpg)
以降、見ることはなく、見たのはこの2本だけ。熊の平に着いて、周囲を見て回ったが、裏表を変えても、他に見ることはなかった。さらに、この先、舟石新道を歩くことになるが、歩いた区間でも見なかった。
RRさんの10m置きというのは何だろうか。この尾根筋ではなかったのか。RRさんのお話しを思い出した。ペンキ男は丸石沢、丸石沢の滝から上がってともおっしゃっていた。丸石沢とすれば、素人判断では右岸尾根となるが、右岸尾根に付いていたということだろうか。となると、右岸尾根を上がって、舟石新道を経由して熊の平に至ってペンキ切れということになるし、丸石沢の滝となれば、確かに熊の平に直通ともなろうが、わざわざペンキを付けるほどのメジャールートでもない。
状況として、ペンキを見かけたRRさんがこれを追ってみたら、丸石沢の方に向かっていたということは想定できる。それが右岸尾根なら途中の舟石新道にも付けられたであろう。少なくとも、今日、取り付いた右岸尾根下部で見たペンキはすべて作業目印の赤だった。ただ、それは見上げた視点からのもので、下り見をすれば、で賑やかになっていたのかもしれない。
青ペンキの存在を確認したのは2本だけだったが、落書きをしているのは確かなことで、さらにもっと調べる必要もあったろうが、氷山の一角を眺めただけでヤメにしておこう。嫌な気分も2本分で留めておきたい。
帰路は、このまま舟石新道を行ってもいいが、新道を挟んで向山の南西側にある1200mピークには行ってみたことがないので、寄り道をして、様子を見て、状況によっては、そこから下ってみることにする。ただ、以前、ノラさんが、1200mから庚申林道側に下って、手痛い思いをされたようなので、舟石新道側への下りとする。
(1200mピークへの上り)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/70/63111416b0848295509d85c16e80412f.jpg)
(1200mピーク)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/c7/485dda53e3bc676652307487d47fb674.jpg)
(塔の峰)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/d7/c86b30fe8b6f2cef4c1eb6e12333e212.jpg)
(手前に岩峰群の尾根)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/03/68a3bad9256f7473d4e11d4324965c4c.jpg)
1200mピークへの登りは人為的な踏み跡を追え、途中、ガレ場はあるものの、危ないところはない。山頂には大きなケルンがあった。RRさんの? 山頂は狭いが、展望はすこぶる良い。舟石新道を歩く際には、ここへの立ち寄りがお勧めだ。これまで気にも留めなかったピークだっただけに、これには満足。これに比べて向山からの展望は悪い。
(東側に下る)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/a0/d3741dab3911aa153d2c3e5f51fff247.jpg)
(備前楯山)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/d4/195d3039e00627b9d8c5f23b57893445.jpg)
このピークの周囲は落ちているが、南と東には下れそうだ。南がノラさんということになる。東側は何とか下れそうだが、急なようでもある。ふと、枝先に引っかけたお茶のペットボトルが目に付いた。けしからんのがいる。大方、ハンターだろうが、ここを下ったという証拠でもあろう。
やはり急斜面のヤセ尾根だった。ザレたところもある。樹があるから、つかんでも下れるが、かなり手こずった。尾根の先が見えず、そこまで行かないと、その下がどうなっているのか、さっぱりわからず、絶えず不安になってくる。左がぽっかりと開けているところからは、正面に備前楯山と舟石新道が見えた。
(あの先がどうなっているのか絶えず不安)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/f2/1e590afd22cd88205dff0d4687c43cab.jpg)
(沢に逃げた。この場合は賢明だろう)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/0a/a4f14b6fd273682fea7df353a90e9443.jpg)
(そして、ここに出て)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/9d/1e0bfdfb0ece8ec067422f45ba30a9bd.jpg)
(舟石林道)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/b7/ba218450c71d16d95efd2e3c84525879.jpg)
このまま下るのが何とも恐ろしくなりかけている時、右下の沢が近づいた。沢なら、先の見通しも良かろう。沢に下った。それらしき踏み跡もあった。沢に下りて落ち着いた。傾斜はそれほどでもないが、石を転がしてしまったら、ずっと先まで落ちていった。
尾根の下は植林になっていて、これに入ってもいいが、シカ道が横切っていたので、これを追ってみると、鳥獣保護区の折れ曲がった看板のある尾根に出た。本来はここに出るのか。尾根を下ると、植林に入り、やがて左下に堰堤が現れ、それに接して林道にすんなりと下りられた。沢の名前は舟石沢(支流)となっている。か細い水が流れている。
これで本日の行程は終了。課題は半端に終わったものもあったが、一通りの確認は済んだ。ペンキ確認の課題は、改めての探索はもうやるまい。嫌なものは見たくもないし、おそらくペンキ男も、ザックにスプレー缶を10本も入れ、平日にせっせと塗り励むのだろう。これでは追いつきもしないし、目撃もできやしないだろう。
駐車場が近づく。ゲート前の車のオッサンが帰り支度をしている。まさか、あのオッサンではあるまい。どうもしばらくは、オッサンの単独歩きを見ると、ペンキ男に見えてくるようになるのが続きそうだ。
(駐車場到着)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/01/b522ddcd4ea70593f6e0be0f58b542a2.jpg)
駐車場に車はない。テントもなくなっている。着替えは持参せず、トレパンの汚れを叩いて帰途に就く。朝方、小滝の里に黒い乗用車が一台置かれていたが、まだある。よく見ると、ナンバープレートがない。近づいてみると、BMWの放置車だった。警告書が貼られていた。こんなところに捨てに来るようでは、警告書の効き目はあるまい。ペンキ男と同列視はできないが、山に入って、こそこそおかしなことをやるのがいるものだ。普通の感覚を持っていれば、こんなことはできないものだとは思うが。
何はともあれ塔の峯の山名板が無事で何よりです。
どこかのブログの方が素晴らしいと絶賛されていましたよ。
力作ですからね。
青のペンキですがRRさんの画像を見たときはかなり派手に目に付くところにあるのかと思いましたが、今回ごく一部のみ目にされたのですね。
だとすると本当に普段藪指向のハイカーも歩かないような箇所に塗りまくっているのでしょうか。
益々訳がわかりません。
やはり、嫌なものは見ないで楽しく歩きたいという気持ちが本音のところにあったのでしょう。
丸石沢右岸尾根あたりかなと思ったりもしていたのですが、敢えて避けて歩いてしまいました。
できれば、知らないままでおきたいです。塔の峰については、バリルートで行くようにいたします。
山名板をほめていただいた記事、私も読んだことありますよ。
うれしいものですね。まして4代目ですから。いや、3代目だったかな。
塔の峰よりも天塩をかけた台石山の山名板が早々に無くなったのは残念で仕方がありません。
ペンキは巻きに失敗した岩場を登った所からスタートします。実は先週の日曜日にタワシで擦りまくってある程度目立たなくしましたが納得がいかなかったので生木には申し訳ないと思いつつも先日の日曜日にワイヤーブラシですべて消し去りました。(岩に着いたペンキだけは落ちませんでした。)ペンキオヤジには俺の貴重な休みを返して欲しいものです。ペンキオヤジ尾根には意表をついて上部に落ちたリボンが数本有るだけでした。誰かが撤去したのか元々下部にはつけなかったのか。
帰りに寄った向山から先では新規参入の白テープのベタ張りに加えてグレーリボンの乱入でトンでもない事になってましたけどね。
最近こんな話題ばっかりデスよね。昔の静かな足尾が本当に懐かしいですよ。
やはり,左岸尾根の西側からテープ類が増え始めるといったあたり,あの1455三角点峰の手前に付けられたブリキマークやらテープに,何か関係があるのカモ知れませんネ。
それと此れは持論ですが,舟石新道は,もとからあった杣道やら作業道を繋ぎ合わせた道だろうと思っているのですが,この道もどこかの時点で新道に合流するとか,一部を共用している可能性が有るような気がいたします。
まぁ,何にせよ,まだ雪も幾分残っているようなので,少しばかり花を追いかけた後にでも,根利山古道と併せてチャレンジさせていただきますヨ。
それと,たそがれオヤジさんのブログで失礼ながら・・・
ペンキが無かったのは,RRさんのおかげだったんですネ。ご苦労様でした。
さすがに,ペンキを塗られては手に負えないですが,テープ類は引き続き掃除をさせていただきますネ。
それにしても「ペンキ切れで薄くなっている」などなど
想像豊かでたそがれさんらしいな~と思って読ませていただきました。
やはり、あのルートでしたか。巻きに失敗したので、嫌なモノは見ずに助かりました。
RRさん、撤去ではなく消去に行かれましたか。どうりで、薄くなっているハズです。ご苦労さまでした。そして、ありがとうございますということにもなりますか。
今回、岩場のペンキも気づいていれば、すんなりと行けたのでしょうが、それを頼りに歩いていたのでは、印象にも残らずつまらない歩きにもなっていたでしょう。ペンキ、テープは余計なお世話の感がいたします。
向山からの下りもテープありましたか。私がほぼ一年前に歩いた時には何もない尾根でしたけど。間違いようもない尾根で、あんなところにテープとは…。どうせ、テープをつけて、後は二度と歩きもしないんでしょ。どういう神経なのですかね。
RRさん同様、そんな話はあまり聞きたくもないですよ。
ところで、今回の作業道はRRさん、未経験でしたか。半端に終わりましたが、左岸尾根の西側が、東側からの延長のままで歩いていたのか、これは、どうも確証はありません。
しかし、足尾の山の作業道、RRさん、随分と精通されていらっしゃいますね。舟石新道に平行した作業道ですか。縦横に歩いていないと気づきませんよ。
ふみふみぃさんのブログコメントにもありましたが、そんなところに作業道というのも不思議な気がいたしました。
かなり以前、中倉山におかしなところから歩き出し、作業道に出合ったことがありますが、もしかすると、その延長だったのではないでしょうか。
RRさんからお聞きした他の作業道については、ここでは控えましょう。いずれにしても参考になります。
「第二の舟石新道」のつもりでおりましたが、RRさんがさらに上の作業道を歩かれたようで、どうも第三、第四と続きがあるようです。
考えてみれば、作業道は何も治山治水だけを目的にしたものではなく、足尾という場所柄を考えれば、鉱脈探索やら物資輸送のための道があちこちに残っていたとしても不思議ではないでしょう。
私が歩いた作業道も、おそらく、見えないところで幾多にも分岐し、そのうちのいくつかは新道に合流し吸収されているのかもしれません。
三角点下のブリキマークは不可解でしたが、瀑泉さんの説には、私も同意するところで、それなら納得もしますが、ただ、他の所にないのが気にはなります。
RRさんの情報もさることながら、好んで、こんな作業道を歩く方がいるものですね。そういう方が、テープを付けるのもまた不可解です。基本は踏み跡を追うわけで、目印が何で必要なのか。
ただ、今回のことで、作業道探索に興味を持ちはじめましたよ。
RRさんは、あの時、もう二度と行かないとまでおっしゃっておりましたが、やはり、足尾の山がお好きなんですね。ペンキを落としていただいたおかげで、かなりの気落ちをすることなく歩き終え、助かっておりますよ。
足尾の山には、こういう方ばかりに入っていただきたいものです。
私の行動は、こうして予想できるものです。
ペンキの落書きはずっと気になっていて、タヒチになんかに行っている場合じゃないななんて思いもかすめておりましたよ。
ペンキ切れの正体は、RRさんのコメントで納得しましたが、一本はまるまる見落とし、ペンキ切れは、タワシでこすった跡だったわけです。
どうりで、薄ペンキの地が何で皮剥けの状態になっているのかなと思ったものですが。
想像豊かというより、勝手な想像でした。
今回の作業道や私が気づかず素通りした作業道、私は遭遇しても歩きやすいなラッキーと作業道と気づかずただの獣道と思いそうですが、気づいてそれを辿って行くのはなんだかワクワクします。不明瞭な踏み後レベルの道を辿るには残雪の時期は適していそうですね。
1200ピークの東尾根、やっぱり恐ろしげなことになるんですね。昨年付近を歩いた時向山との鞍部から涸沢を降りて正解でした。
未知の道、未知尾根、深部に住まうシャクナゲさんと足尾は人々の心を揺さぶるモノに溢れていると思うのですがそこをテープだけではなくペンキで汚すというのは本当に理解できませんね。何に惹かれて足尾を歩いているのでしょうか。
足尾の山を愛する先人の方々が足尾から距離を置こうと思われるのは寂しいです。私もヒラヒラした人工物を自然林で見ると持ち帰る習性があるので足尾の山が綺麗でいるよう微力ながらお手伝いしますよ。
微力ながらのお手伝い、ありがとうございます。これは一種のボランティア活動と言えなくもないですね。
そんなボランティアも、テープを整理するだけのうちはともかく、RRさんのようにタワシ持参までエスカレートすると、荷も気も重くなってきますが。
作業道も、歴然としたものもあれば、ケモノ道まがいのものもあって、その見分けが難しいレベルのものもあります。ただ、塔の峰の南面については、庚申林道につながっているのは当然として、舟石新道にも通じているのではないでしょうか。
昔に付けられた作業道を追ってみるというのも、未知尾根を歩くのに共通したワクワク気分はありますね。この先、どこにつながっているのだろうと。
ただ、往々にして、足尾の山の作業道は、断崖絶壁のところを歩くケースが多いですから、崩壊気味なところに出てしまったら、引き返しが無難でしょう。
1200mピークからの下り、恐ろしげというか、とにかく先が見えず、あの先はすとーん落ちているのではと、つい気になってしまいました。
そのため、私は途中から逃げましたが、見上げた限りは、さほどに急峻ではなかったようです。うまく下れれば、意外と車道に出る近道になるルートかもしれません。逃げた沢そのものも危険ではありませんから、早々に沢筋に下った方が無難かもしれません。