たそがれオヤジのクタクタ山ある記

主に北関東の山を方向音痴で歩いています。山行計画の参考にされても責任は負いかねます。深慮せず軽く読み流してください。

何をしに足尾まで?といったところだが、結果的にこうなってしまった。

2017年08月21日 | 足尾の山
◎2017年8月20日(日)

 ブランク続きの歩きが頻発すると、山に行きたいという気分も失せてくる。ここのところ雨降りが続き、その合間に法事があったり、半端な生活にもそろそろ飽きてきて、予定よりも早く就活に入ったりもしている。人様のブログを見ては、相変わらずよくやるなぁと感心したりもしているが、毎日が日曜日状態だというのに、どうも山歩きをしたい気分になれないままになっている。一時は本気でそのつもりになっていた北アルプスもすっかり遠のいてしまった。
 これでは足腰も衰えるばかりだ。少しは歩かないとなぁと、苦し紛れに探し出した歩きの理由づけが山名板のメンテナンス。みー猫さんの記事写真で拝見した銀峯の板は何ともみすぼらしかった。ついでに庚申山にでも登って来ようか。くどいようだが、これでもあまり乗り気にはなれず、運動不足をカバーすることだけがメインの目的になっている。
 出がけにGPV気象予報を確認する。今日は雨にはあたらないようだ。むしろ、雨予報だったら行かずに済んだのにとちょっとがっかりした気分で出かける。

 大間々で霧雨になり、草木ダム近くになると、小粒の雨となって、霧も巻き出した。これはラッキーとばかりに途中で引き返そうかと思ったが、足尾に入ると雨は上がった。だが天気は不安定。いつ降り出してもおかしくはない(と思うようにしたといったところだが)。こんな天気では、山名板にヤスリをかけ、ニスを吹き付けて乾かすこともできやしない。銀峯に辿り着く前にヤブの露で全身グッショリにもなるだろう。思っただけでげんなりした。
 元々、銀峯、庚申山だけでは半端な歩きの感じがあって、帰りがけに、先日、きりんこさんが歩かれた爺ケ沢をちょっとばかり覗いてみるつもりでいた。どうせ濡れるなら、チョイ沢歩きで濡れていた方がまだマシかと、銀峯の山名板メンテはあっさりと放棄する。
 小滝の里の公園に車を置き、庚申川を覗きに行く。雨降り続きのためか、水量が多く、ゴーゴーと勢いよく流れている。こりゃ、ダメだな。念のため、先まで行って、爺ケ沢の出合いを確認する。こちらもまた急流になっている。庚申川の対岸に飛び石伝いに行くのはまず無理で、周辺を見回したが、腰まで浸かるのは必至。この水の勢いではヘタすれば流されかねない。爺ケ沢も今日は放棄だな。
 仕方がないので、今さらながらとは思ったが、周辺の廃墟跡をうろつく。敢えて登山靴に履き替えもせず、スニーカーのまま。カメラだけの手ぶら。だが、これも石垣だけずっと見ていては飽きるというもの。小学校跡を見て引き返すことにした。ちょっと歩いただけで、湿気でシャツがベットリとなった。
 元々、それ程の熱入れもなく、とりあえずはと足尾にやって来たはいいが、この体たらくで終わりとなった。少しでもやる気が出ていたら、ためらいもなく爺ケ沢にも入ったろう。帰りがけ、いつもなら、魔王山を見ては、いつか登ってみないとなと思うものだが、今日は、何も感じなかった。それでいて、これもまたきりんこさんの記事をネタ元に、雨にあたらなかったら、庚申林道から坑夫の滝に出る尾根を下ってみるとか、庚申七滝から庚申川に下りてみるつもりでもいたのだからあきれてしまう。

 足尾トンネルの出口にあった一軒家。今は撤去して更地になっている。以前、脇の尾根から二子山に行ったことはあるが、途中気になって、あの一軒家の裏手に古道の遺構らしきものは何かありはしないかと探し回ったが、何もなかった。あったのは短い作業道だけだった。
 足尾トンネルを抜けると、雨が降り出した。土台、今日は山歩き日和ではなかったのだと、とりあえず納得することにしたが、積極的に歩く気分にもなれない状態がいつまで続くものかと、ちょっとばかり不安にもなった。

(いつも見ている昔の小滝案内図看板だが)


(注意して見ると、左上に爺ケ沢を挟んで爺ケ沢地区があり、そこに「興亜寮」が記されている。この公園は広道路地区と呼ばれていたらしい)


(庚申川を覗く)


(爺ケ沢出合い。この写真では大した水量ではないが結構な勢いだった。上にチラ見の小滝が気になった)


(鉱盛橋の古い欄干。以前、ここを通っていたのだろう)


(だれもが見る坑夫浴場跡。これを見ていたら、ハイカーらしき車が下って来た。早々に引き返した口だろう)


(階段を登ってみた)


(選鉱か精錬所の施設だろう)


(崖っぷちの小道を行ってみたが、先は崩壊していた)


(結局は、こんなところを見るだけ。社宅跡だろう)


(これも精錬所跡か)


(小滝小学校・第三中学校跡に続く階段。第三ということは、当時は通洞、本山、小滝にそれぞれあったのだろう)


(校門だろうか)


(基礎のコンクリだけが残っている。ガラスの破片がやたらと多かった。割と広い敷地)


(学校裏の階段。先ほどの地図では鉱夫社宅に続いているようだが、そこまで行く気にはなれない)


(文象橋)


(文象沢。ここの右岸側を備前楯山まで行ったことはあるが、この道をずっと行ったことはない。どうせ行き止まりだろう)


(ここにもこんなのが。地図に合わすと発電所のようだ)


(明治四十二年、南無妙法蓮華経●とある)


(ここの砂防ダムの銘板にもぶんぞう沢とあった)


(旧古足尾橋。アーチ橋。昭和9年に架けられたらしい)


(ネットで調べると、専念寺小滝説教所跡らしい)


(朝鮮人強制連行犠牲者慰霊碑。先日寄った際にはなかった碑だ。裏の日付を見ると今年の八月五日建立となっていた。近くにハングル文字の卒塔婆が束になって立てかけられている)


(足尾トンネル前の石碑群)


(元あった一軒家の裏に回って探索したが、見たのはこれだけ)


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10 コメント

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Unknown (きりんこ)
2017-08-21 17:35:10
こんにちは。
ブランクが続くと山へ行く意欲がなくなる気持ち、よくわかります。こんなお天気が続くと、皆さん同じようなのかもしれませんね。自分もまだ足が万全でないのもありますが、なかなかモチベーションが上がらず釣りやチタケ採りで適当に取り繕っています。
庚申川の水量は確かに多いですね。自分のときは飛び石利用で難なく爺ヶ沢に渡れましたけど、この水量だったら自分もやめていたと思います。昨日、松木川の奥へ行こうか迷ったのですが、たぶん松木川の水量も多くて追い返されてたでしょうね。
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きりんこさん (たそがれオヤジ)
2017-08-21 19:47:45
きりんこさん、こんにちは。
昨日、松木奥ですか。う~ん、庚申川であのレベルですから、松木川を水没せずに歩くのはきつかったんではないでしょうかねぇ。まして、あの天気では、早々に雨にあたるのが必至だったと思いますよ。
しかし、松木奥とは、きりんこさんのご回復も驚異的なものですね。これまでのうっ憤晴らしといった感じがしないでもありませんけどね。
今回の爺ケ沢は、廃墟跡はともかく、どこまで水流が続いているのか確認したかったのですが、改めて庚申川がおだやかな時にでも歩いてみたいと思っています。果たして、滝沢の左岸尾根近くまで水流が続いているのか。滝沢を歩いた限りは、そこまでは行かないとは思いますけどね。いずれにしても、スパ長で渡れるような状態ではなかったですね。
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Unknown (ぶなじろう)
2017-08-21 21:53:15
今晩は。
同じく、この夏は家でモンモンとしております。
利根川流域のダム情報サイトを良く見るのですが、草木ダムの流入量は連日他のダムを圧倒しておりましたので、沢筋の水量が多いのだろうと想像しておりました(連日100~30立米/秒、昨日辺りから20立米/秒)。
とにかく、晴れ間待ちですかねぇ~。
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Unknown (とくちゃん)
2017-08-21 22:12:07
こんばんわ!
こうも天候が悪いと・・・同じく、山遊びの意欲が⤵です。。。

確か、ホルモン末広の娘さんが、中学校6校?あったと言っていたよ~な!かつて繁栄したであろう、また苔が時間を物語っているタイムスリップ感いいですね~!
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ぶなじろうさん (たそがれオヤジ)
2017-08-22 06:54:33
ぶなじろうさん、こんにちは。
家で悶々でも、板倉町の雷電神社のモンモンを見に行かれたりと、それなりに歩かれているのはまだいい方で、自分はさっぱりです。重い腰をようやく上げて出かけたのがこの始末ですよ。
雷電神社は今日にでも見に行って来ますね。今日一日の行動ネタがなかったので、これ幸いといったところです。観たい映画も一通り観てしまったところだし。
草木ダムの水量は、ちょっと気にかけもしませんでした。「放水中」の掲示は見かけましたが、ダム湖そのものはガスで見えませんでしたし。やはり、足尾側の水量はかなりのようですね。少なくとも、見下ろした庚申川の流れは恐ろしいものでしたよ。
晴れ待ちでその気になれればいいのですが、どうもねぇ。さらに、先日見舞った秋田の叔父が危篤状態とかで、またそんな用事で時間が取られそうですわ。
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とくちゃんさん (たそがれオヤジ)
2017-08-22 06:55:14
とくちゃんさん、こんにちは。
意欲低下でも、安達太良に泊まりで行かれたりと、それなりに歩かれているようで、私なんか、うらやましくも思っていますよ。
今回の小滝のチョイ廃墟跡巡り、たまにはこんなのもいいでしょうが、私のように、ちょくちょく行っているような者にとっては、崩れた石垣が続いているのを見るのも、すぐに飽きるというもので、今回初めて行った学校跡が、せめて新鮮に感じた程度のものです。
中学校が6校というのは、あり得ないと思いますよ。せいぜい、小中合わせて7校といったところでしょう。7校の内訳は、小滝、通洞、本山にそれぞれ小中2校+原小学校でしょうか。
当日の予定では、ホルモン末広でフィニッシュを加えてもいたのですが、それは、あくまでもたっぷりと汗をかいた後で冷たいビールを飲むというのが前提で、結局、蒸し暑い汗をかいただけで冷たいビールはさほどに欲しくもありませんでしたよ。
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そろそろ? (みー猫)
2017-08-23 07:22:22
おはようございます。
なんともスッキリした歩きにならなくて、コメントし難いところですが、たそがれさんはこういった場所がお好みでしたね。沢はいずれで…以前、話の出ていたチョイ沢と幕営、皆さんがスッキリ歩きできたところあたりでやりたいものです。ちょっと間も空いてしまいこの間にたそがれさんが近況を記事に書かれておられるので、今のお気持ちをと言われても、もう言ったよとおっしゃられるでしょうけど(笑)……気楽に歩いて泊まるのやりたいですね。
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みー猫さん (たそがれオヤジ)
2017-08-23 11:54:11
みー猫さん、こんにちは。
わざわざこんな記事にコメントいただき恐縮です。
廃墟は好きというわけではなく、嫌いではないといったレベルですよ。ただ、小滝の里の廃墟跡は石垣だらけで、もう見てもしょうがないなといった感じになっています。
しかし、どうもすっきりしませんね。昨日あたりからまた暑くなってきていて、出歩くのも面倒な状態で。
チョイ沢も、今は毎日ぶらぶらしてはいるものの、そのうちに、そうでもなくなったら、今度は、私が皆さんとのタイミングがどうかなぁなんて思ったりもしているのですよ。実際、先行きが不透明といった感じでねぇ。
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Unknown (ふみふみぃ)
2017-08-23 23:30:02
すっきりしない天気が続きますね。
北アルプスでテン泊だと意気込んでいた時期が私にもありましたがお盆が過ぎ去ると遠出するのも面倒になりました。今週末もぱっとしない天気の中、日曜は足尾で重箱の隅をつつくような動きをしてお茶を濁そうかと考えてます。さっさと秋になって欲しいとも思ってます。
庚申川、増水していると渡るのが怖いですね。流されたら下流の淵にいくのかなと思うと。爺ヶ沢自体は増水しているくらいでちょうどいい歩きができるのかもしれませんが。
私は去年の秋、松木川の増水に恐れをなし散歩して帰りましたが、遺構の見物をしただけ今回のたそがれさんのお歩きの方が真っ当な気がします。
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ふみふみぃさん (たそがれオヤジ)
2017-08-24 07:32:48
ふみふみぃさん、こんにちは。
昨日は処暑とかで、暦の上では暑さも和らぎ始める日ということだったらしいですが、これまでの悪天続きが、そろそろ真夏にぶり返しそうな気配になりましたね。何とも嫌らしい天気ですよ。
むしろ、涼を求めて沢なんてよりも、敢えてヤブこぎに立ち向かった方が、少しは涼しくも感じるかなと逆の発想を考えたりもしています。
足尾の重箱の隅ですか。それもいいかもしれませんが、川沿いは注意しませんとね。
松木川も、腰まで浸かって歩いたことありますが、松木川はともかく、あの庚申川はあちこちに深い淵もありますので、あんなところに流されてしまったら、まぁ、そのまま沈んでしまうのがオチでしょう。
爺ケ沢も、いずれは歩いてみたいですが、水が少なく、結局、遺構巡りで終わってしまったのではおもしろくも何ともないし、さらに先に行くことを想定すれば、やはり、秋になってからということになりますが、こうなると、秋歩きに先送りするのが多くなって、半分でもこなせればいいかなと思ったりもしているのですが。いずれにせよ、暑さのぶり返しのうちはどうも身体も動き出しませんよ。
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