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◎2013年1月26日(土)
銅親水公園(8:35)……上久保沢出会い(9:16)……南尾根合流(10:27)……中倉山山頂(11:31~11:43)……林道(12:51~13:05)……駐車場(13:45)
当初の予定は備前楯山だった。舟石峠からのオーソドックスなコースを往復。余裕があれば、ななころびさんリストにある西尾根の様子を見て、ご当人には余計なおせっかいかもしれないが、所感をいくつか述べさせていただくつもりでいた。ところが、烏ケ森の住人さんの直近記事を拝見して気が変わった。21日に中倉山を歩かれている。中倉山は積雪が多いだろうと、論外にしていたが、意外にも膝程度らしい。いずれの山も何度も歩いてはいるが、備前楯よりも、中倉の方が魅力はある。そういえば、3年前のこの時期に歩いていた。かなり雪が少なかった覚えがある。元から少ない山なのだろうか。先週はちょっときつい雪山を体験しているから、そこそこ程度の雪の中倉山で今日は十分ということにしておこう。
(天気が冴えない)
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銅親水公園には車が5~6台。ほとんど出払っていて、1台のみ準備中のグループ。長いロープを出していたから、アイスクライミングだろうか。氷瀑は自分には関係なしの世界だから、関心も向かない。早速、準備に入ったら、いきなり、しまった、スパッツを忘れてしまった。先週の山歩きでおシャカにしたスパッツ、昨夜、別のを用意してから寝た。車に入れなかったようだ。どこを探してもない。今日はやめるか。だけど、ザックを外に出し、靴まで履いている。車に戻して帰るのは何とも無念。備前楯に変更したとて、雪はあるだろう。靴の中に雪が入るのは容赦なしだ。幸いにも、ズボンの裾は長い。ザックのポケットをほじくっていたら、輪ゴムを見つけた。そのままよりはましだろう。ワカンと杖をザックに括り付けて出発。小雪がちらつき、全体が曇っている。
(林道をしばらく歩き)
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(この左手から取り付く)
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高所恐怖症の烏ケ森さんには失礼だが、導水菅橋を渡ってショートカット。いつもながら、この橋を渡ってはいるが、果たして、ここを歩いていいものだろうか。「渡るな」の看板はないことをいいことに渡ってはいるが。相変わらず、サルのフンだらけの橋だ。
仁田元林道に出る。車の轍がある。昨日、今日の人の足跡はないが、窪みが続いている。おそらくは5日前の烏ケ森さんのものだろう。下が凍っていて、轍の跡は滑る。用心歩き。井戸沢右岸尾根の取り付きで車はUターンしている。林道の積雪は少ない。上久保沢の砂防ダムに到着。今日は、ここから右岸伝いに入ることにする。地肌は出ているが、ここでアイゼンを装着。ほっとした。アイゼンひもが、ズボンの裾をうまく巻いてくれた。これでよし。ついでに杖をおろす。今日もダブル。やはり、歩行が一気に楽になる。林道歩きから使っていればよかった。
(岩場から林道の先を見下ろす)
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(ロープが現れ)
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(目印も、雪の中では鮮明だ)
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しばらくは、目印も何もなかった。岩場上からの眺めは、天気も曇っているせいか、寒々としている。これでは、山頂からの展望は期待薄だなぁ。しばらく行くと、うるさいほどのテープが出てきた。こんなルートにと思ったが、上久保沢の先から取り付く一般ルートに合流したようだ。ロープも現れる。そして、烏ケ森さんのうっすらトレースとシカの足跡。いずれも気まぐれに出てくる程度だ。上久保沢をそのまま登り、井戸沢右岸尾根に出て、石塔経由で中倉山へと思っていたが、もう、こうなったら、目印テープを追って、無難ルートを歩いた方がいいかも。雪は次第に深くなってはいるが、せいぜい膝下だ。しかし不思議だ。緑が濃い時期に歩くと、この辺は薄暗いところだが、木々の葉が落ちると、からっと明るい。別のところを歩いているような気分になる。テープもはっきりと見える。
(備前楯山も荒れている感じ)
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(南尾根に合流し)
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(雪も深くなる)
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(そして、孤高の石塔。アップで)
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(小ピークから中倉山)
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振り返ると備前楯が見える。白い。あの山の一般ルートでラッセルをしたことがあるが、雪はここよりも深いかも。沢のクネクネ直登が続き、やがて左・西に向かってトラバース。南尾根に出た。雪が幾分深くなる。足をかける度に沈み込む。雪の下は氷結している。周囲の風景は相変わらず寒々とし、冷たい風が流れてくるようになった。
右手先に石塔が見えてきた。その先に男体山が見えるはずなのだが、今日は見えない。上に行くに連れ、雪は膝まで来るようになり、烏ケ森さんのトレースも消えてしまった。1390mの小ピークでワカンを履く。少しは楽かなと思ったが、下が固いので特に下り時は歩きづらい。無理してアイゼンから履き替えることもなかったみたい。まぁ、今季初だと思ってそのまま登る。ワカンひももズボンの裾を押さえてくれた。裾長は助かる。
(大平山がちらっと見えるだけ)
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(ガレ場からの眺め)
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(中倉山はそこだ)
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(中倉山山頂)
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(奥は沢入山がかすかに見え、左に塔ノ峰)
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三角点東側のガレ場ピークに到着。ここから石塔が見えるかなと思ったが、手前のピークがじゃまになって見えない。絶景が広がっているはずだが、白っぽい世界だけ。中倉山に向かう。三角点は雪に隠れている。部分的ながら、雪が深くなり、股まで踏み抜いた。山頂付近は吹きさらして、がちんがちんの地肌が出ている。山名板は今のところ飛ばされていない。山頂は強風が吹き荒れていた。耳当て付きの帽子をかぶってきたが、耳当てがめくれ、耳が痛いくらいだ。この先の中倉尾根、沢入山がかろうじて見え、周囲では塔ノ峰、大平山、赤倉山、備前楯山だけが見える。メチャクチャ寒く、手元の気温計は-15℃。ユニクロの中綿入りジャンパーではさすがに堪えられない。コーヒーを飲み、タバコを吸う。どういうわけか、4服しただけで終わってしまった。退散する。みー猫さんもななさんも、これで退散とはまずいくまい。執拗に先に行くのではあるまいか。あるいはハイトスさんもかね。
(松木沢を見下ろして下る)
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(周囲の木の根元は氷漬けになっている)
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(尾根を行き過ぎてヤブめいてきた)
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(沢にトラバースして合流)
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石塔見物に立ち寄るつもりでいたが、下りかけたら、ワカンでは危ないことを悟った。前につんのめり、バンザイ姿の人型が雪にくっきりと残った。石塔までの斜面は急で雪も深そうに見える。断念して下る。自分のトレースは強風で消えかけている。ワカンでの下りは心もとなく、早々にアイゼンに交代。テープ頼りの下りになるが、正直のところ、どこを下っても、方向さえ誤らなければ、林道には出られる。
そんな安易な思いがわざわいしたのか、気づいたら、沢への下り分岐を通り過ぎていた。このまま南尾根を下っては窮することになる。以前、南尾根の末端から登ったことがある。岩場とヤブ、急斜面できつい思いをしている。下りでは使えない。まして、雪で穴のようなところも隠れている。早いとこ、沢に降りないと。大石がごろごろしたところを危なっかしく下り、トラバースして沢に出た。そして、テープと自分のトレースに出会った。
何となく、左足に冷たい感触。足元を見ると、バンドからズボンの裾が抜け、靴のなかに雪が入り込んでいた。輪ゴムも気安めだったか。
(一般コース。この辺だけは雪がなかった)
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(林道に出る)
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途中、テープが導く一般コースを下る。こちらは雪がほとんどなく、ロープも先まで設置されている。少し下って、すんなりと林道に出た。入口に目印のテープが巻かれていた。
ここで、ポットの湯でカップラーメンを食べる。山専ボトルとはいえ、この寒さでは保温も弱まり、固麺になってしまった。まずくいただく。
(今さら晴れてきてもなぁ)
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(松木沢奥の稜線は白い)
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(男体山の腹だけは見える)
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林道歩き。今頃になって陽が出てきた。中倉山も、石塔尾根やら井戸沢右岸尾根だのを歩いていたせいか、今日のオーソドックスなルート歩きは物足りなく感じてしまった。しかし、それらの尾根歩きを今出来るかといえば、ちょっと無茶な話になってしまう。これで満足ということにしておこう。
(本日の軌跡)
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「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図メッシュ(標高)を使用した」(承認番号 平23情使、 第832号)
【ちょっとばかりの調査編】
庚申山の一の鳥居を過ぎると、<●●丁目>の丁石が目に付く。最初に出会うのは<九十四丁目>。<百丁目>には「磐裂神社から庚申山まで114丁(旧道)文久3年建立」の看板がある。以前から気になっていた。磐裂(いわさく)神社とはどこにあるのだろうか。1丁=109mとして、114丁なら12kmちょっとだ。足尾の町内にある神社だろうか。
ネットで探すと、遠下にある神社だった。さらに調べると、もっと面白いことが分かった。庚申山詣でが盛んな江戸時代の頃、この磐裂神社から庚申山に向かう参拝道があり、丁石も各方面から寄進され設置された。その後、明治に入ってから、鉱山の小滝抗の開業とともに今の県道と林道が整備され、参拝道は廃れてしまったらしい。勝手な解釈だが、いわゆる「舟石新道」は信仰の名残はなく、間藤側からのルートとして、別途に設置されたコースではないだろうか。
山部さんのホームページを何気なく読んでいたら、この丁石探索の記事があった。最早、この旧道を辿ることはできまいが、神社と「一丁目」の丁石だけは見ておきたい。ちなみに、今の磐裂神社は大正3年に切幹から移転しているとのこと。古式にのっとって、起点から歩くのはまず無理だろう。
中倉山からの帰り道、適当な駐車スペースもないままに、小滝に向かう県道に入り込み、路肩に駐める。ゴム長に履き替えて遠下に向かう。県道入口にある巨大な庚申山碑も、移転してこの場所に置かれたものらしい。散歩中のオバサンに神社の場所を伺う。お地蔵さんを左に入るとのこと。わずかの間ながら、足尾に住んでいた時期があったものの、磐裂神社は知らなかった。当時は通洞の社宅に住んでいたが、中才までなら足を延ばしたこともある。遠下に至っては地名しか知らない。
(鳥居左の石碑群。石仏も置かれていた。あちこちからここに集めたのだろう)
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(鳥居。右に地蔵堂)
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(地蔵堂の左に「庚申山表口」と記された石碑)
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(磐裂神社)
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(狛犬ブームにあやかって)
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(後ろには、こんなカバゴン風な狛犬も)
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(問題の「一丁目」碑)
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(神社の後ろにはこんな石像も)
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(植林帯の急斜面が上に続いていた)
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鳥居の前の地蔵さん、脇には「庚申山表口」の碑が置かれている。踏切を渡って神社。カバのような狛犬。そして「一丁目」の丁石があった。周辺を探索する。なかなか古そうな石像やら石祠がある。裏側に回ってみた。植林帯の旧斜面。以前、通洞から強引に有越山に登ったことがあるが、その時の斜面もこんな感じだった。シカ除けの金網まである。ここを辿るのは難しい。古道があるようにも思えない。
※帰宅後に山部さんの記事を改めて拝見すると、中才寄りに墓地が見えたが、その間を登るのが古道らしい。
尻切れの状態での調査ではあったが、いずれ機会があったら探索してみるのもおもしろいかも。何かテーマを置いて歩くのも楽しいものだ。そういえば、石尊山巡りも中断したままになっているが。
銅親水公園(8:35)……上久保沢出会い(9:16)……南尾根合流(10:27)……中倉山山頂(11:31~11:43)……林道(12:51~13:05)……駐車場(13:45)
当初の予定は備前楯山だった。舟石峠からのオーソドックスなコースを往復。余裕があれば、ななころびさんリストにある西尾根の様子を見て、ご当人には余計なおせっかいかもしれないが、所感をいくつか述べさせていただくつもりでいた。ところが、烏ケ森の住人さんの直近記事を拝見して気が変わった。21日に中倉山を歩かれている。中倉山は積雪が多いだろうと、論外にしていたが、意外にも膝程度らしい。いずれの山も何度も歩いてはいるが、備前楯よりも、中倉の方が魅力はある。そういえば、3年前のこの時期に歩いていた。かなり雪が少なかった覚えがある。元から少ない山なのだろうか。先週はちょっときつい雪山を体験しているから、そこそこ程度の雪の中倉山で今日は十分ということにしておこう。
(天気が冴えない)
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銅親水公園には車が5~6台。ほとんど出払っていて、1台のみ準備中のグループ。長いロープを出していたから、アイスクライミングだろうか。氷瀑は自分には関係なしの世界だから、関心も向かない。早速、準備に入ったら、いきなり、しまった、スパッツを忘れてしまった。先週の山歩きでおシャカにしたスパッツ、昨夜、別のを用意してから寝た。車に入れなかったようだ。どこを探してもない。今日はやめるか。だけど、ザックを外に出し、靴まで履いている。車に戻して帰るのは何とも無念。備前楯に変更したとて、雪はあるだろう。靴の中に雪が入るのは容赦なしだ。幸いにも、ズボンの裾は長い。ザックのポケットをほじくっていたら、輪ゴムを見つけた。そのままよりはましだろう。ワカンと杖をザックに括り付けて出発。小雪がちらつき、全体が曇っている。
(林道をしばらく歩き)
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(この左手から取り付く)
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高所恐怖症の烏ケ森さんには失礼だが、導水菅橋を渡ってショートカット。いつもながら、この橋を渡ってはいるが、果たして、ここを歩いていいものだろうか。「渡るな」の看板はないことをいいことに渡ってはいるが。相変わらず、サルのフンだらけの橋だ。
仁田元林道に出る。車の轍がある。昨日、今日の人の足跡はないが、窪みが続いている。おそらくは5日前の烏ケ森さんのものだろう。下が凍っていて、轍の跡は滑る。用心歩き。井戸沢右岸尾根の取り付きで車はUターンしている。林道の積雪は少ない。上久保沢の砂防ダムに到着。今日は、ここから右岸伝いに入ることにする。地肌は出ているが、ここでアイゼンを装着。ほっとした。アイゼンひもが、ズボンの裾をうまく巻いてくれた。これでよし。ついでに杖をおろす。今日もダブル。やはり、歩行が一気に楽になる。林道歩きから使っていればよかった。
(岩場から林道の先を見下ろす)
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(ロープが現れ)
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(目印も、雪の中では鮮明だ)
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しばらくは、目印も何もなかった。岩場上からの眺めは、天気も曇っているせいか、寒々としている。これでは、山頂からの展望は期待薄だなぁ。しばらく行くと、うるさいほどのテープが出てきた。こんなルートにと思ったが、上久保沢の先から取り付く一般ルートに合流したようだ。ロープも現れる。そして、烏ケ森さんのうっすらトレースとシカの足跡。いずれも気まぐれに出てくる程度だ。上久保沢をそのまま登り、井戸沢右岸尾根に出て、石塔経由で中倉山へと思っていたが、もう、こうなったら、目印テープを追って、無難ルートを歩いた方がいいかも。雪は次第に深くなってはいるが、せいぜい膝下だ。しかし不思議だ。緑が濃い時期に歩くと、この辺は薄暗いところだが、木々の葉が落ちると、からっと明るい。別のところを歩いているような気分になる。テープもはっきりと見える。
(備前楯山も荒れている感じ)
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(南尾根に合流し)
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(雪も深くなる)
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(そして、孤高の石塔。アップで)
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(小ピークから中倉山)
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振り返ると備前楯が見える。白い。あの山の一般ルートでラッセルをしたことがあるが、雪はここよりも深いかも。沢のクネクネ直登が続き、やがて左・西に向かってトラバース。南尾根に出た。雪が幾分深くなる。足をかける度に沈み込む。雪の下は氷結している。周囲の風景は相変わらず寒々とし、冷たい風が流れてくるようになった。
右手先に石塔が見えてきた。その先に男体山が見えるはずなのだが、今日は見えない。上に行くに連れ、雪は膝まで来るようになり、烏ケ森さんのトレースも消えてしまった。1390mの小ピークでワカンを履く。少しは楽かなと思ったが、下が固いので特に下り時は歩きづらい。無理してアイゼンから履き替えることもなかったみたい。まぁ、今季初だと思ってそのまま登る。ワカンひももズボンの裾を押さえてくれた。裾長は助かる。
(大平山がちらっと見えるだけ)
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(ガレ場からの眺め)
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(中倉山はそこだ)
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(中倉山山頂)
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(奥は沢入山がかすかに見え、左に塔ノ峰)
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三角点東側のガレ場ピークに到着。ここから石塔が見えるかなと思ったが、手前のピークがじゃまになって見えない。絶景が広がっているはずだが、白っぽい世界だけ。中倉山に向かう。三角点は雪に隠れている。部分的ながら、雪が深くなり、股まで踏み抜いた。山頂付近は吹きさらして、がちんがちんの地肌が出ている。山名板は今のところ飛ばされていない。山頂は強風が吹き荒れていた。耳当て付きの帽子をかぶってきたが、耳当てがめくれ、耳が痛いくらいだ。この先の中倉尾根、沢入山がかろうじて見え、周囲では塔ノ峰、大平山、赤倉山、備前楯山だけが見える。メチャクチャ寒く、手元の気温計は-15℃。ユニクロの中綿入りジャンパーではさすがに堪えられない。コーヒーを飲み、タバコを吸う。どういうわけか、4服しただけで終わってしまった。退散する。みー猫さんもななさんも、これで退散とはまずいくまい。執拗に先に行くのではあるまいか。あるいはハイトスさんもかね。
(松木沢を見下ろして下る)
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(周囲の木の根元は氷漬けになっている)
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(尾根を行き過ぎてヤブめいてきた)
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(沢にトラバースして合流)
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石塔見物に立ち寄るつもりでいたが、下りかけたら、ワカンでは危ないことを悟った。前につんのめり、バンザイ姿の人型が雪にくっきりと残った。石塔までの斜面は急で雪も深そうに見える。断念して下る。自分のトレースは強風で消えかけている。ワカンでの下りは心もとなく、早々にアイゼンに交代。テープ頼りの下りになるが、正直のところ、どこを下っても、方向さえ誤らなければ、林道には出られる。
そんな安易な思いがわざわいしたのか、気づいたら、沢への下り分岐を通り過ぎていた。このまま南尾根を下っては窮することになる。以前、南尾根の末端から登ったことがある。岩場とヤブ、急斜面できつい思いをしている。下りでは使えない。まして、雪で穴のようなところも隠れている。早いとこ、沢に降りないと。大石がごろごろしたところを危なっかしく下り、トラバースして沢に出た。そして、テープと自分のトレースに出会った。
何となく、左足に冷たい感触。足元を見ると、バンドからズボンの裾が抜け、靴のなかに雪が入り込んでいた。輪ゴムも気安めだったか。
(一般コース。この辺だけは雪がなかった)
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(林道に出る)
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途中、テープが導く一般コースを下る。こちらは雪がほとんどなく、ロープも先まで設置されている。少し下って、すんなりと林道に出た。入口に目印のテープが巻かれていた。
ここで、ポットの湯でカップラーメンを食べる。山専ボトルとはいえ、この寒さでは保温も弱まり、固麺になってしまった。まずくいただく。
(今さら晴れてきてもなぁ)
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(松木沢奥の稜線は白い)
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(男体山の腹だけは見える)
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林道歩き。今頃になって陽が出てきた。中倉山も、石塔尾根やら井戸沢右岸尾根だのを歩いていたせいか、今日のオーソドックスなルート歩きは物足りなく感じてしまった。しかし、それらの尾根歩きを今出来るかといえば、ちょっと無茶な話になってしまう。これで満足ということにしておこう。
(本日の軌跡)
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「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図メッシュ(標高)を使用した」(承認番号 平23情使、 第832号)
【ちょっとばかりの調査編】
庚申山の一の鳥居を過ぎると、<●●丁目>の丁石が目に付く。最初に出会うのは<九十四丁目>。<百丁目>には「磐裂神社から庚申山まで114丁(旧道)文久3年建立」の看板がある。以前から気になっていた。磐裂(いわさく)神社とはどこにあるのだろうか。1丁=109mとして、114丁なら12kmちょっとだ。足尾の町内にある神社だろうか。
ネットで探すと、遠下にある神社だった。さらに調べると、もっと面白いことが分かった。庚申山詣でが盛んな江戸時代の頃、この磐裂神社から庚申山に向かう参拝道があり、丁石も各方面から寄進され設置された。その後、明治に入ってから、鉱山の小滝抗の開業とともに今の県道と林道が整備され、参拝道は廃れてしまったらしい。勝手な解釈だが、いわゆる「舟石新道」は信仰の名残はなく、間藤側からのルートとして、別途に設置されたコースではないだろうか。
山部さんのホームページを何気なく読んでいたら、この丁石探索の記事があった。最早、この旧道を辿ることはできまいが、神社と「一丁目」の丁石だけは見ておきたい。ちなみに、今の磐裂神社は大正3年に切幹から移転しているとのこと。古式にのっとって、起点から歩くのはまず無理だろう。
中倉山からの帰り道、適当な駐車スペースもないままに、小滝に向かう県道に入り込み、路肩に駐める。ゴム長に履き替えて遠下に向かう。県道入口にある巨大な庚申山碑も、移転してこの場所に置かれたものらしい。散歩中のオバサンに神社の場所を伺う。お地蔵さんを左に入るとのこと。わずかの間ながら、足尾に住んでいた時期があったものの、磐裂神社は知らなかった。当時は通洞の社宅に住んでいたが、中才までなら足を延ばしたこともある。遠下に至っては地名しか知らない。
(鳥居左の石碑群。石仏も置かれていた。あちこちからここに集めたのだろう)
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(鳥居。右に地蔵堂)
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(地蔵堂の左に「庚申山表口」と記された石碑)
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(磐裂神社)
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(狛犬ブームにあやかって)
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(後ろには、こんなカバゴン風な狛犬も)
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(問題の「一丁目」碑)
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(神社の後ろにはこんな石像も)
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(植林帯の急斜面が上に続いていた)
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鳥居の前の地蔵さん、脇には「庚申山表口」の碑が置かれている。踏切を渡って神社。カバのような狛犬。そして「一丁目」の丁石があった。周辺を探索する。なかなか古そうな石像やら石祠がある。裏側に回ってみた。植林帯の旧斜面。以前、通洞から強引に有越山に登ったことがあるが、その時の斜面もこんな感じだった。シカ除けの金網まである。ここを辿るのは難しい。古道があるようにも思えない。
※帰宅後に山部さんの記事を改めて拝見すると、中才寄りに墓地が見えたが、その間を登るのが古道らしい。
尻切れの状態での調査ではあったが、いずれ機会があったら探索してみるのもおもしろいかも。何かテーマを置いて歩くのも楽しいものだ。そういえば、石尊山巡りも中断したままになっているが。
太田市内で雪ですか?私、太田市民ですけど、雪が降っていたところあったのですか。驚きです。
RRさんは塔ノ峰ですか。相変わらず、ハードなお歩きをこなされていますね。今度、行かれたら、私が括りつけた山名板がまだ生きているか、確認してきてくださいよ。
山頂からの寒々とした光景に感心いただくのは、RRさんぐらいではないでしょうか。普通、震えるものかと思いますが。石塔のケルンですが、別角度から撮ったのがありますけど、それを見ると、両耳ともに健在のようでしたよ。
それにしても、冬の石塔尾根きは危険とおっしゃりながらも「かなりの充実」とは、えらく矛盾した感じがしておりますが。RRさん流の挑発としておきましょう。
備前楯山だったらさぞかし刺激的だったのかも知れませんが、お天気の様子を垣間見る限り、自分も先へは進まないでしょうね。それどころか行き先を変えたかも知れません。遠下にある神社、備前楯山の復路に通りがかり??でしたが、今なら探索してたでしょう。尾根に続くみちになるのでしょうか??足尾のRRさん、なんとも残念ですが今朝は特別だったかも・・・自分も非常に危うかったです。アプローチよりも伊勢崎周辺で凍りつき路面で難渋しました。
もしかして、みー猫さんは本日は赤城でもいらしたのでしょうか。ちょくちょくと記事を拝見しておりましたが更新がなくて…。これからですかね。楽しみにしております。
磐裂神社詣では、備前楯ではなく中倉の帰り道ですよ。いくら何でも、両方歩きは無理です。
古道は、例の南尾根をまたぐようですね。みー猫さんもご存じのように、南尾根には石像も石祠も石碑もなないじゃないですか。神社裏から歩けば、どうしても南尾根にぶつかる。その先は横切って、一旦下り、庚申川に沿って行くような感じがします。現に、かじか荘周辺に丁石が残っているようですから。
その先は、道路工事なんかで丁石も半分残っているのやらどうかですね。
「今朝は特別」とのこと。RRさんばかりではなく、みー猫さんも難渋されたのですか。地元にいながら、情況を把握せず、さらにちっとも気づかずに大変失礼いたしました。
烏ヶ森さんがいかれたなぁという記憶が生々しい間に今度はたそがれさんが行かれるとは。
冬にこの山を登った方は皆さん風とそれに伴う寒さを訴えられますが、この季節塔の峰も含めたこの山域はこの様な天候が通常なのでしょうね。
RRさんもたそがれさんも精神的にも強者ですよ。
ちなみに自分はたそがれさんと同じ状況の場合間違いなく撤退しています。
そんな根性はありませんよ。(笑)
それから今日の雪ですが、自分も南面道路で滑り、赤城への道路でも滑りで、慎重にならざるを得ませんでしたね。
赤城の登りでは下りの車が道路脇の木に激突してフロントがぐっしゃりとなっていました。
乗客は無事らしく外に出ていましたが、あれは即廃車パターンでしょうね。
ハイトスさんはまたしても赤城に行かれたようですね。日光、赤城と、凍結車道を延々と走らせて行かねばならない山はどうも敬遠です。そうやって、やはり事故有りのようですからね。
足尾の山の強風、備前楯はそれほどでもないですが、中倉尾根周辺の山はさらされるようですね。沢入山方面なんか、すっぽりとベールに包まれて、ああいうのを見てしまうと、怖さもでてきますよ。RRさんのように、怖いもの見たさといった感覚は芽生えませんね。
ハイトスさんの赤城記事を拝見し、スパッツの失念、そういえばゴム長があったかと今更ながら悔やんでしまいました。車の中には常備ですからね。その時は、頭に浮かびもしませんでした。
いただいたコメントですが、RRさんは「クラッシュ」と記されていますね。気にも留めずに流してしまいましたが、RRさん、事故られたのですか?
車はともかく、お身体は大丈夫でした?
お詫びも申さず失礼いたしました。
事故は中央分離帯に激突した後3回転程して歩道に突っ込んじゃいました。怪我はしませんでしたが心と財布が重症でした。
石塔は正月に見に行ったら半分程崩れてました。またいつか足しに行ってきます。
バリエーションとは石塔尾根に突き上げるバリエーション尾根の事ですので(石塔尾根そのものもそうですが)井戸沢右岸尾根はスリップに気をつければ大丈夫でしょう。
それではまた投稿させていただきます、お互い事故には気けつけましょう(山でも車でも)
とんでもない事故じゃないですか。車はおシャカですか?まぁ、大事に至らなくて幸いでしたね。
今朝、上毛新聞で事故の記事を確認していたのですが、記事までにはあがらなかったながらも、とんでもないところでバリエーションでしたね。
不謹慎にこんなことを申し上げるのもなんですが、また謎めいたコメントをいただきましたね。石塔尾根に突き上げるバリ尾根ですか。実は、地形図を見ては気にはなっている尾根がありまして…。今はやめておきましょう。
ところで、今度、石塔に石積みに行かれる際には、お知らせくださいな。ビデオ持参で参ります。その他もろもろの仲間もいるかもしれませんが。
4ヶ月ぶりの中倉山は全く違う景色でしたね。勿論コースも違いますが、遠くに見えた石塔が懐かしい思いがしました。たそがれオヤジさんはゴジラで私が大魔人でした。
以前のコースは見るからに怖いイメージがあったので、マイナス気温の寒風吹きすさぶ今回の雪山、無事に戻られて安心しました。
そう言えば、山頂の山名板新しくなっていたように思いますが、気のせいでしょうか?
あっ そうそう、せっかくのたそがれオヤジさんの改名提案ですが、まだまだまーだとてもとても当分新参者でいかせていただきます。
改名の件はともかく、ここのところ、新参者さんのコメントを拝見するたびに、何か、ほっとしますね。ありがたいものです。今後ともよろしくお願いいたします。
トレースのない雪の上に、我が足跡を残すのは、それなりのうれしさ、感動もあるものですけど、これが深かったり、長時間に及ぶと、かなり不安になってきますね。それも、複数での歩きならともかく。今回のような、だれに会うこともないことが最初から分かっていると、無茶なこともできなくなります。
山名板の件、やはりそうでしょう。私も、あれっと思いましたよ。山名板がなくなっていたこともあります。やはり、この周辺は強風のルツボのようですね。
この時期の中倉山もいいですね、でも強風吹きすさび寒そー。これで晴天で、風が穏やかだったらどんなに気分のよい歩きができるんでしょうか。私なら、この時期は中倉山までで十分なので、一度真っ白な足尾の谷を見に行きたいです。
奥武蔵のロング歩き2連戦とこの雪山歩き・・・たそがれさんも本調子に戻りつつあるようで何よりです。でも雪山では十分お気をつけて・・・(私が一番アブナイ。)
足尾の町中は車で走っていると気になるものがたくさんあり、都度車を路駐するわけにもいかず、いつも見学後回しです。一度それメインでロングウォークもいいかなと思っています。
本調子とはいってもねぇ。元々、気力も体力もそれほどのものでもありませんよ。山に合わせて歩いているといったところなんですが。
足尾のこと、ようやく、ななさんに至って調査編のコメントをいただき有難く思っています。足尾が特別なわけでもありませんが、あそこは廃墟の跡を見られるというのが何とも魅力ですね。ななさんには、同じ市内ですよね。たまに、町内から外れて歩いてみてください。