お風呂が気持ちいい季節になりましたね。
おはようございます。
しかし、私には、風呂場での苦い思い出がございます。
あれはたしか、中学の修学旅行でのことでした。
第2次ベビーラッシュの年に産れた私達は、
修学旅行に行くにも、通年より生徒が多かった。
クラスごとに割り当てられた入浴の時間も、
10分間に限られていた。
当時、私と友人のY子は、
「とにかく、まずは髪を洗おう。
髪だけでも洗えたら、スッキリ感は味わえるはずだ。」
そう話し合って、風呂場へ向かった。
まず我々は、
人前で衣服を恥ずかしがりながら脱ぐ時間を端折り、
無の境地で、一気に脱ぎ捨てた。
次に、真っ先にシャワーの前へ小走りで向かい、
湯の温度を手で測るという行為を端折り、
頭っからシャワーの湯をぶっ掛けたながら、
シャンプーもぶっ掛け、髪を掻きむしった。
ここまで、我々には一切の会話も無駄もなかった。
私は、髪を洗いながら、次の行動を確認すべく、
後ろを振り向き、浴槽を見た。
その私の視野の上方に、人の顔や手があるではないか。
私は、思わず立ち上がり、泡だらけのまま、眼を凝らした。
浴槽側の壁の天井部に、隙間が空いている。
そして、その壁を挟んだ隣は男湯だ。
私の記憶では、我々以外、
まだ脱衣場で恥ずかしがっている子ばかりで、
その隙間から、最も覗き易い位置に居たのは、私とY子だけだった。
「Y子-。あたし達、見られてる--!」
そう叫んだ。
が、Y子は逃げも隠れもせず、無言で洗髪を続けた。
それを見た私は、Y子に続けとばかりに、洗髪の行為に戻った。
覗かれた場合に取るべきリアクションをも、端折ってしまった。
しかし、この事件は後に大事となる。
修学旅行を終え、学校に戻った後、
どこかで男子生徒の数人が、殴り合いの喧嘩になっていたらしい。
理由は、女湯の覗き。
実は、このY子は、学校イチの美少女。
そのY子へのハレンチ行為をめぐっての喧嘩が起こったのだ。
引率していた先生達は喧嘩の仲裁に入り、
覗き行為をした数人に、Y子への謝罪をさせて、なんとか収束を図ったのだった。
ちょっと待て。
私の事、忘れてないか?
いっぽう、白い男も決闘を挑む
この、荒ぶる男の視線の先は
やっぱり、あや。
おたまは己が暇になると、すぐ、あやにチョイチョイするが、
やめておけ、返り討ちに遭うぞ。
ペチ
ブヮッサー!!
ほれ、見た事が。
なんという、しょぼい顔をしているのだ、おたまよ。
仕方ない、慰めてやるかと手を出すと
そういう輩は、やつ当たる・・・
まったく、もう!
私にも、謝罪せんかーい!!