私が整体師だった頃、
足つぼマッサージも施術させて頂いていたのです。
おはようございます。
足裏には内臓の反射区(つぼ)があるとされています。
その反射区を指などで押圧して刺激することで、
内臓の活性化を促しましょうというのが、
足つぼマッサージという訳です。
当時、見た目ソフトに見えた私は、
初めてお越しになるお客様に、不安を与えてしまった。
屈強な男性は
「痛いのが好きなんだけど、君で大丈夫?」とおっしゃり、
足つぼ歴20年の猛者は
「相当強く押して欲しいんだけど、あなたで大丈夫?」と。
その言葉を聞きながら、
同僚の男達は、下を向いてほくそ笑んでいた。
ドSなおかっぱ
馬鹿力、くそ力、鉄の指
そう称されていた私は、
多くのお客様を、微笑みながら泣かせた。
屈強な男性は、余りの痛さに
「ぎゃ~女王さま~~」
と思わず性癖をあらわにしてしまった。
猛者は、その日を境に毎日のように
ご指名くださった。
このお客様には、私も苦戦を強いられた。
中腰で踏ん張り、汗だくで40分。
お客様も体ごと上に動いてしまわぬよう、
ベッドに必死に捕まって耐えていただいた。
周囲からは、
感動の出産シーンのようだと言われた。
我が家のおじさんも、毎日忙しい。
だから私は、せめて足つぼマットを彼に贈った。
「快足三昧」
洗面場で、これに乗って、歯磨きや洗顔をしなさいと。
そう、おじさんに伝えると、
おじさんは、ヒョウヒョウと乗っている。
痛くないかと聞くと、
おじさんは「気持ちいいです」と答えた。
そんな余裕綽々なおじさんに、安心して、
私もこれから毎日、快足三昧に乗る事を決めたのだった。
こうして、
痛ってぇ、痛すぎるんですけどー!と叫びながら
洗面台から、手を離す事が叶わぬ日々が続いているのであります。
そんな私の横の棚で、張り切る きくさん
きく:「ごきげん いかが?」
首、苦しくないですか?
きく:「これは あたしの ごきげんポーズよ」
そうなの?
きく:「見よ この 足のポーズ」
ご機嫌なのですね?これがね?
きく:「ここからのぉ」
きく:「チョーップ」
あらら、本当にご機嫌ですね。
きく:「苦しむ メス豚を 見るのが楽しい」
だからご機嫌なのですね?
良かったです、ご機嫌で。
きく:「後ろの服、片付けろよ。へっぴり腰のブサキモメス豚ゴリラめ!」
罵り方、盛ってきたねぇ。服が盛ってあるだけに~!?