在所に戻って、
もう10年以上になるだろうか・・・
おはようございます。
4匹の猫とともに都会から田舎へ戻ってみれば、
やっぱり田舎にも、猫がいた。
都会の猫と田舎の猫に、なんら違いはないが、
育て方は、すこし変わった。
実家が近い事もあって、
拾った子猫は、わが両親を、思う存分使い倒して育てるという、
冴えない私にしては、妙案を思いついたものだから、
年老いた両親には、さぞや災難なことだろう。
父84歳、母80歳、いまだに、
昼間は、生後3か月の子猫の面倒を見ている。
見させられていると記した方が正確だが、
私は、実家に子猫を連れて行って、謝罪したことはない。
むしろ、文句を言われて逆切れしたことはあるが、
かろうじて、「お願いします」くらいは、伝えていると思う。
いずれにしても、厄介な娘を生み出してしまったものだ。
ちなみに、父も母も、猫アレルギーだ。
子猫になつかれ、くしゃみをし、子猫にドン引きされるたび、
子猫に謝る両親を見て、笑う娘という構図だ。
訳を知らない人が見れば、おぞましい光景かもしれない。
が、人というのは、いくつになっても慣れるものだ。
どちらかというと頭が固く厳しい態度の両親が、
私が猫を拾う度、怒りのドーンは確実に下がってゆき、
去年の今頃は、
「おい、お前、最近猫を拾わんな~。」
と待ちわびる程にまで、感覚が麻痺してしまっていた。
だからか、今年は図らずも、
これでもか!というくらい、実家に猫を送り込むことになり、
もはや、母さんも父さんも、
音の静かなベルトコンベアーのごとく、すーっと子猫を受け入れるという運びだった。
そうして育てられた猫たちは、みんなジジババが大好きだ。
たまにしか我が家へ来ないジジが、昨日、
猫たちに土産を持って、やってきた。
ほくろ「じちゃんだじちゃんだじちゃんだ」
ほくろたれ蔵は、2か月振りのじいちゃんだもんな。
おたま「じーちゃん、おら待ってただよ」
そうだな、待っていたもんな。
あやは、じーちゃんの土産に一番乗りでイン!
あや「じーちゃんが、あたしにくれたの」
と、これがまた、ややこしい事になるわけだ。
おたま「おらに、くれたんだぞ」
のん「のんの陣地らじょ」
いや、君はまだ、入れてもいないのに?
たれ蔵も気に入ってしまっている。
その後ろにも、じーちゃんの土産があるんだぞ~。
これとあれを持ってきたんだぞ~。
のん「よち!ちょろちょろ、のんの陣地にちゅるじょ」
いや、君!?
入ってるの確認したよね?
覗き込んで、たれ蔵を見たよね?
のん「かかーは、あっち行け!のんのらじょ!!」
たれ蔵がつぶれちゃうから~。
後ろの~。
後ろのも、あるから~。
おたま「これは、なんだ?」 のん「なんら?」
ベッドだよぉ!
我が家、新たなベッド争奪戦が始まったのであった。