我が家の男たちは、実に優しい。
優しいのだけれど・・・
おはようございます。
平日が休みであることが多い、我が家のおじさんは、
仕事に出ている私のために、風呂を沸かして待っていてくれる。
そりゃもう、いそいそと沸かしておいてくれるんだ。
3時過ぎから沸かして待っていてくれる。
3時のおやつは我慢したって、お風呂は沸かして待っててくれる。
私が、夕方帰宅すると、
「お風呂、沸かしてありますよ」って微笑みながら声をかけてくれる。
あっ、そうか。
じゃ、ちょっくら入ってくるかと足を入れた頃には、
すっかり冷えている。
沸かしたの?
ねえ、本当に沸かしたの?ってくらい、冷えてるんだもんな。
でも疑ってはいけない。
おじさんは、嘘をつくような、そんな人間ではない。
本当に沸かしたんだもん、3時のおやつの時間に、4時間前に。
うん、うんうん。
それ、何沸かし?
殺菌とかのため沸かし?
プレ沸かし?
無駄に光熱費上げ沸かし?
どっきり沸かし?
なに?
何沸かしなの?
ばかーん!
おたまも、優しい。
こいつも、めっぽう不器用でちょっとズレた男なんだ。
あやが好きすぎて、でも表現を間違えて嫌われちゃったり、
うんこがネズミを咥えて鳴いてるもんだから、
「どうしただ?」と駆け寄って、「鬱陶しい」と叱られちゃう。
ズレてんだよな。
おたまのベッドの横は、あやのベッドだって思ってるのに、
たれ蔵が乗ってるもんだから、その都度シャーって怒ってた。
あやは、あんまり、そのベッドは使わなくなったのにさ。
加えて、へっぽこだもんだから、
めきめき頭角を現して来たたれ蔵に、
勝手に挑んでは、いそいそと逃げてくるんだもん。
たれ蔵は、ほとんど何にもしてないのにさ。
ねえ、おたま?それ、何挑み?
肝試し挑み?
力比べ挑み?
たれ蔵は強いぞ。
穏やかだが、ポテンシャルは高い。
強いから、穏やかなんだ。
でも最近は、横にいることを、許すようになってきたな。
なんだかんだ、お前は優しい。
優しい男だ。
たれ蔵も、おたまとの追いかけっこは、
追われる側に徹している。
追う側になると、おたまが嫌がるからな?
たれちゃん?
「チョロッと」
なに?
たれ蔵「母さん、何チョロッと?」
ん?
ねえ私ってば、なにチョロッとなの?
ばかーん!