うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

月の見えない夜には

2021年09月18日 | うんこの事

月よ。

どうか、隠れないで。

台風が来ている。

夜空は暗い。

月はどこだ?

月よ、隠れてないで、

行くべき道を照らしておくれよ。

 

おはようございます。

うんこを病院へ連れて行った日は、

細い三日月が、眩しいくらい輝いていた。

あれから一週間、月など見ずに、うんこばっかり見ていた。

真ん丸なうんこは、ずっと真ん丸のままだ。

私の目は、次第に涙を流さなくなった。

「お腹の中の出来物は、ニキビみたいにしぼんだんだ。」

そんな奇跡を信じて、独りでウキウキしながら窓の外を覗いてみたら、

夜空には、楕円形に育った月が、慎ましく浮かんでいた。

一週間前に病院で見た、出来物のエコー画像と似ていて、

つかの間の奇跡は消えたような気がした。

ウキウキは消えた。

その代わり、愛しさに包まれた。

これでいいと思った。

 

そんなわけで、うんこの余命宣告「一週間」を過ぎました。

うんこさんは、いたって、ツーっという感じで過ごしています。

苦しそうでもないし、痛そうでもなく、

ご飯も食べるし、撫ぜればゴロゴロと喉を鳴らす。

ツーっという感じに、いわば普通に過ごしている。

違うのは、おやつだ。

大好きな生クリームを、思う存分あげている。

好きなだけ食べればいい。

そう思って、あげているのだが、そろそろ心配になってきた。

一週間だと思うから、いっぱいあげてるのに、

全然、死にそうな気配を感じないのだ。

こうなると、うんこの健康が気がかりだ。

手遅れの病気に侵された体の健康が気になるとは、なんて皮肉だろうか。

笑っちゃうじゃん?

さすが、うんこだな。

 

ということで、

おかしな言い方ですが、うんこさんは元気です。

こんな感じで、ご機嫌さんです。

 

うんこ「もそっと、ゴリゴリ掻いてちょーだい、母さん」

 

うんこ「まだ、やめちゃダメだかんね、母さん!」

 

私は、ご褒美をもらえるような、そんな善行をしてきていない。

けれど、この時間は、まるでご褒美だ。

あの宣告が無ければ、私は何も気づかず、ボケッと暮らしていたに違いない。

だから今、私の心には、不幸な要素がどこにも見当たらない。

月の見えない夜は、ありもしない夢を見る。

けれど、月は見えないだけで、確実にある。

私はそれも全て許そうと思う。

今の私は、何もかも、許そうと思えるのだ。

 

ただ・・・

最近、かかぁに思う存分甘えられない、のん太が、

 

こんな顔になっているのは、大丈夫だろうか?

笑っちゃうんだけど!