前回の記事に、
コメントを下さった皆様、
誠にありがとうございます。
何度も何度も、ありがたく拝読いたしました。
おはようございます。
7月24日、月曜日。
チャー坊は昨夕から呼吸が荒い。
私は一晩、チャー坊に付き添っていたが、夜は乗り切った模様だ。
かずこをデイサービスに見送ってから、父に、
「何かあったら電話して」と伝え、出社した。
今日ぐらい休もうかと思ったが、
「ど根性のチャー坊のことだもん。今日も乗り切れて、また徹夜になるかもしれない。」
という期待があったから、この日は会社を休まないでおこうと考えた。
11時54分、スマホが鳴った。
父からだ。
「チャー坊がおかしい。すごい声でギャッと叫んだ。」
私は急いで会社を出て、実家へ向かった。
約10分後、チャー坊は何度か、カッカッと口を開ける。
私は、チャー坊の背中を擦りながら、
「チャー坊、来たよ。チャー坊、もう逝っていいよ。」
と何度も声を掛けた。
5分ほど経ったろうか。
チャー坊が動かなくなった。
私はチャー坊をペットシーツに移したが、
カーペットにもペットシーツにも、濡れた個所が無い。
最後は、だいたい失禁するものだけれど、それが無い。
「チャー坊?死んだよね?」
そう言って、チャー坊をジッと見ていると、耳がぴくぴく動いた。
鼻に指を当てると、微かな風が吹く。
「まだ生きている!」
私は、微かに生きているチャー坊を抱き上げて、
台所の窓辺へ向かった。
「チャー坊、日向ぼっこしようね。」
私とチャー坊にとって、昼は特別な時間だった。
チャー坊が、まだ会社に住み着いていた頃、
私達にとって、昼休憩の時間は日向ぼっこをする時間だったのだ。
「チャー坊、気持ちいいね~。」
と話しながら、地べたに座り込んで一服する私に、
チャー坊は寄り添って、私達は同じ空を見上げ、同じたんぽぽを眺めた。
台所の窓辺に座り込み、だらんとしたチャー坊を膝の上に乗せ、
壁の時計を見たら、12時10分だった。
それは丁度、会社の外階段の階下で待つ、チャー坊のところへ、
駆け下りていた時間だった。
「チャー坊、気持ちいいね~。」
見上げた空は、私達がいつも見上げていた空と同じ、真っ青だった。
私は、チャー坊を膝の上に抱いて一服していた。
気付けば、チャー坊は息をしなくなっていた。
いつだったか、正確な時間なんて分からない。
ただ、それに気づいた時、時計は13時を示していた。
「チャー坊、終わっちゃったね。」