お彼岸になると、
彼岸花はちゃんと咲くんだから偉いもんだ。
おはようございます。
意地悪な防草シートの合間からだって、
いつの間にか咲いている。
チャー坊と別れて、2か月が過ぎた。
心に着いた焼き跡は、今だ燻り続け、煙が立ち込めているのに、
たった2か月前の感触が、煙のようにぼんやり消えていく。
私は、その煙を必死に探そうとして、空を見上げている。
あの苦しくて愛おしかったいチャー坊との日々を留めておきたくて、
今だに青空に乞うように泣く。
私は、せめて泣いていたいのだ。
もう逢えないのなら、せめて泣いていたい。
そんな気持ちになるのは、初めてかもしれない。
「チャー坊、またね。」
この約束を、君は一度も破らなかった。
一度くらい破ってくれたら、私は君を諦められるだろうに。
罪な男なのよ、君は。