≪第1部≫
■《フローラの目覚め》よりパ・ド・カトル
優美そのもののAプロのパ・ド・カトルに比べてちょっと若手寄りの可愛らしい4人?
その4人のバレリーナの美質を存分に味わうことのできる美しい作品でした。
オ―シポワの充実、ルンキナのたおやかな外見に似合わぬテクニックの強さ、マリインスキーの姫ふたり(オブラスツォーワ、ソーモワ)の愛らしい華やかさ・・・
いきなり冒頭から幸福感いっぱいに。
水曜日はこの演目に間に合わず、残念!
■《ライモンダ》よりパ・ド・ドゥ
野生的な印象のロブーヒンではありますが、こういうノーブルな役も出来るんですよね。
さすが、マリインスキー出身。ニク―リナは優雅に。
■《タンゴ》
きゃー!かっこいい!!
透ける紫のシャツにベストが無理なく決まるセルゲーエフ。
彼のシャープでクールな魅力はクラシックよりもこういう作品でこそ発揮されるのでは?
黒フリンジの膝丈スカート、ピッタリとした黒レ-スの前後大きくV字に開いた長袖のTOPSにハイヒールのストラップシューズのテリョーシキナのムチのようにしなる長身細身ペアの超絶技巧のピアソラタンゴ。
イイものを魅せていただきました^^
■《Fragments of a Biography》より
タンゴ合戦?こちらはボリショイ編。
ソフト帽にベスト。宝塚?なメルクリエフのタンゴソロから始まる演目。
フレコが肩にあしらわれた白いフラメンコ風のドレスのステパネンコが美しい・・・
■《ロミオとジュリエット》よりパ・ド・ドゥ
ラヴロフスキー版です。
若い二人だけあって、緩急の付け方が今一つ・・・という観がぬぐえませんが、
シクリャローフくんのリアル・ロミオ振りはまさに時分の花。ちょっと他では観られないなりきりロミオで、
VISUALはバッチリでした
≪第2部≫
■《ゼンツァーノの花祭り》よりパ・ド・ドゥ
作品のイメージにピッタリの清楚な二人。
二人でパとパの間に4回顔を見合せる振りがあるのですが、最初はいたずらっぽく知らんぷり、次はワザと目をそらす振り、その次ははにかみながら微笑んで、最後は幸せそうにはにかんで・・・のオブラスツォーワが可愛くてたまりません。
そんな彼女をやさしく包み込むように微笑みながら見つめるサラファーノフのブルノンヴィルスタイルの細かいパのこなし方がパーフェクト!
イキイキとしたぺザントスタイルの踊りのお手本のよう。
本当に素晴らしかったです
■《パ・ド・ドゥ》
ピンクのぺザント衣装のオーシポワ。ブルー地に花の刺繍の入ったベストのワシーリエフがロッシーニの軽快な音楽に合わせて超絶技巧を披露します。
変わったリフト連続のPDDをさらりとこなし、ちょっと何かやってみなさいよ、的なオ―シポワのジェスチャーに応えて、ワシーリエフがダイナミックな技を連発。
ちょっと面白い演目
■《パピヨン》よりパ・ド・ドゥ
振付がタリオーニ、 ラコットのロマンティックバレエの一幕。
白いフリルブラウスに白タイツ、臙脂ベルベットに金刺繍のベストとサッシュベルトのシクリャローフの姿の華やかさ。
ソ―モワはパピヨンなので触覚カチューシャにロマンティックチュチュ。
24日に観た印象は伸びやかに踊っていて変な癖も直って良かった良かった・・・と思ったのですが、27日にはロミジュリもこちらも、ちょっと完成度がxxx
3歩進んで2歩下がるお年頃なのでしょうか?二人とも頑張って~
■《グラン・パ・クラシック》
若者のチャイコパに対して、これは大人のPDD.
とはいえ、どうしてもルグリの完成された隙のない演技が脳内デフォルトとなってしまっているので、
つい辛口な観方になってしまうのが・・やむを得ないんでしょうね^^;
ルンキナが意地を見せてしっかりと魅せてくれました。
スヴェトラーナ・ルンキナ / アレクサンドル・ヴォルチコフ
■《ロシアの踊り》
これが観たかった!
金にグリーンの宝石。大きな輪っかのヘッドドレスと華やかな装飾のロングドレス姿のロパートキナ。
指輪に付けたハンカチーフをひらひらさせつつ、艶やかに踊る姿を見ているだけでもうウットリ。
その指先から、薄物のハンカチーフのひらめくところからキラキラとした光の粒が生まれるかのよう。。。
パドブレひとつとっても、そのクォリティとスターオーラが凄い。
演目が多いのとスター揃いなのと、で基本拍手は一度のこのGALAにあって、2度の拍手が沸き起こる反響でした。
■《海賊》よりパ・ド・ドゥ
勿忘草ブルーのチュチュのニクーリナと鮮やかなターコイズブルーのハーレムパンツのロブーヒン。
衣装の色合わせは??という感じではありましたが、ここで二人の本気が炸裂!
頑張っていました^^
ふう、今日はここまでデス。
第3部はまた明日!
はい、第3部です!
≪第3部≫
■《パリの炎》よりパ・ド・ドゥ
こんな派手派手しい「パリの炎」を観たのは初めて!
観たことのない技のオンパレード!
ワシーリエフがやる気満々でオリジナルの技巧を散りばめてきました。
連続トゥール・ザンレール!
頭の位置まで瞬時に飛びあがって片脚を水平にくるりと回すのを連続で!
あと、これはフィギュアのトリプルアクセルでは・・・??というような技もあり、
斜めった状態で斬り込みながらの回転で地面に近づいてあぶない!と思った次の瞬間には立て膝できれいにポーズしている・・・というのを連続で・・・
そこに澄ましたオ―シポワの神技フェッテ。
会場は・・・盛り上がりましたね!!
勿論、クラシックバレエの王道ではありませんが、GALAならではで、嫌いではありません
■《ジゼル》よりパ・ド・ドゥ
一転して深々とした闇に浮かぶ精霊ジゼル。
オブラスツォーワはロマンティックチュチュが似合いますね・・・。
紫のベルベットの胴着と一段明るいスミレ色のタイツ姿のセルゲーエフ。
ジョゼを思わせるほっそりとした長身ですが、頭上にジゼルを高々と掲げるリフトにも安定感があり
ノーブルも安心して観ていられます。
オペラ座の某バンジャマンにもエトワールを名乗るからにはこのレベルのパートナーリングを!とつい思考が横にそれてしまいました^^;
・・・と、観客の気持ちをそらさせてしまう・・・ということは、表現面はまだ深みが足りない、ということでしょうか?
ク―ルな芸風と容姿なので、第一部のタンゴとかのスタイリッシュモダン系のほうがお似合いかも。
■《プルースト~失われた時を求めて》より 囚われの女
プティの振付、サン=サーンスの音楽。
下手側、舞台天上から2m幅の白いドレープカーテンが降りていてその地面と接する所に横たわる女、アルベルティーヌ。
彼女の夢の中に入っていく主人公・・・という設定の夢幻的で美しい小品。
ルンキナとヴォルチコフが、希求される夢の女とプルーストの焦燥を高い次元で表現しきっていました。
良かったですが、インパクトの強い作品が並んだ第3部の中ではちょっと埋もれてしまったかも・・・?
■《ファニー・パ・ド・ドゥ(ザ・グラン・パ・ド・ドゥ)》
ロパートキナとコールプでこれを観るのは2回目(今回2日観たので3回目?)
えーん、この二人ならもっと違う演目でも観たかった!
と、観る前には駄々をこねておりましたが(^^;)
芸達者すぎる二人の呼吸がピタッと重なっていて、どのディテールにも笑いが。
というか、もう観ていて楽しくて、でもどのパも極めつけに美しくて、怪しくニマニマしてしまいますね・・・
教育ママメガネをつけた赤い小さなハンドバッグがお気に入りのロパートキナが可愛すぎました!
コールプは前回よりも遠慮がなくなっているかも(笑)
■《ドン・キホーテ》よりパ・ド・ドゥ
えーと、ですね、観る前には、これほどの技巧派の若手が、極めつけの技を繰り出しているこのGALAで、
ベテラン正統派のステパネンコさまと、プリンシパルではない、ソリストのメルクーリエフのドンキ、って見劣りしてしまうのではないか、と失礼ながらも懸念していたのですが。
杞憂でしたね!
嫣然とたっぷりとした踊りを魅せてくれたステパネンコが素晴らしい。
若い頃の主演キトリでの全幕も観ているのですが、あの頃のちゃきちゃきした娘っぷりから一皮も二皮も剥けて、
なんともいい女っぷり。
お得意の回転軸のぶれのなさは感動的。
メルクリエフもイキイキとした小気味よいバジル。
24日には肩まである厚みのある金髪をオールバックにして流していてバジル衣装とはちょっと違和感があったのですが(でも踊りだすと、全く気にならなくなり・・・^^)、27日には驚いたことに(スプレーで染めたそうです^^;)黒髪を束ねてチョイ悪ラテン男に!!
彼のキレのある踊りとスッと細く伸びたつま先を観ていると、ロイヤルバレエの日本公演に帯同して主役を踊っていた当時の熊川哲也の舞台を思い出してしまいました・・・(遠い目)
■《白鳥の湖》より黒鳥のパ・ド・ドゥ
テリョーシキナとサラファーノフでのオオトリです!
トゥールザンレールの連続も、ワシーリエフ的にそれだけが演目から浮き出るような踊り方はせず、
あくまでパートナーを立てる王子っぷりが爽やかなサラファーノフ。
彼はナチョ・ドゥアトが芸術監督に就任したサンクトぺテルブルグのミハイロフスキ―バレエへの電撃移籍が決まっているので、(このGALAの直前に発表あり)こうしてマリインスキーの王子としての彼を観るのは、これが見おさめか・・・としみじみ。
蛇足ですが、終演後、直接サラファーノフくんとお話することのできた一瞬があり・・・。
移籍してしまわれると日本であなたの踊りを観るチャンスが減ってしまいますでしょうか?と尋ねると、4月に東バに客演が、実はもう決まっているから、是非NBSのHPで観て見て!そしてチケットを買ってください(笑)と。
そのときにはまだUPされていなかったのですが、
今日(11月10日)NBSからの祭典会員向けのDMに、そして、8日から始まったベジャール・バレエ団の会場でもすでに東バの「バヤデ―ル」に日替わりでフリーデマン・フォーゲルとソロルを踊るとのチラシが配られていました
カーテン・コールにずらりと並んだスターたちの質の高さに改めて驚愕!
でも、ボリショイにはマリーヤ・アレクサンドロワやザハロワに、ニコライ・ツィスカリーゼが、マリインスキーにはディアナ・ヴィシニョ―ワが控えている・・・という層の厚さ。
ロシアバレエおそるべし!
それにしても贅沢な企画でした!
Japan Artsさん、GOOD JOB
■《フローラの目覚め》よりパ・ド・カトル
優美そのもののAプロのパ・ド・カトルに比べてちょっと若手寄りの可愛らしい4人?
その4人のバレリーナの美質を存分に味わうことのできる美しい作品でした。
オ―シポワの充実、ルンキナのたおやかな外見に似合わぬテクニックの強さ、マリインスキーの姫ふたり(オブラスツォーワ、ソーモワ)の愛らしい華やかさ・・・
いきなり冒頭から幸福感いっぱいに。
水曜日はこの演目に間に合わず、残念!
■《ライモンダ》よりパ・ド・ドゥ
野生的な印象のロブーヒンではありますが、こういうノーブルな役も出来るんですよね。
さすが、マリインスキー出身。ニク―リナは優雅に。
■《タンゴ》
きゃー!かっこいい!!
透ける紫のシャツにベストが無理なく決まるセルゲーエフ。
彼のシャープでクールな魅力はクラシックよりもこういう作品でこそ発揮されるのでは?
黒フリンジの膝丈スカート、ピッタリとした黒レ-スの前後大きくV字に開いた長袖のTOPSにハイヒールのストラップシューズのテリョーシキナのムチのようにしなる長身細身ペアの超絶技巧のピアソラタンゴ。
イイものを魅せていただきました^^
■《Fragments of a Biography》より
タンゴ合戦?こちらはボリショイ編。
ソフト帽にベスト。宝塚?なメルクリエフのタンゴソロから始まる演目。
フレコが肩にあしらわれた白いフラメンコ風のドレスのステパネンコが美しい・・・
■《ロミオとジュリエット》よりパ・ド・ドゥ
ラヴロフスキー版です。
若い二人だけあって、緩急の付け方が今一つ・・・という観がぬぐえませんが、
シクリャローフくんのリアル・ロミオ振りはまさに時分の花。ちょっと他では観られないなりきりロミオで、
VISUALはバッチリでした
≪第2部≫
■《ゼンツァーノの花祭り》よりパ・ド・ドゥ
作品のイメージにピッタリの清楚な二人。
二人でパとパの間に4回顔を見合せる振りがあるのですが、最初はいたずらっぽく知らんぷり、次はワザと目をそらす振り、その次ははにかみながら微笑んで、最後は幸せそうにはにかんで・・・のオブラスツォーワが可愛くてたまりません。
そんな彼女をやさしく包み込むように微笑みながら見つめるサラファーノフのブルノンヴィルスタイルの細かいパのこなし方がパーフェクト!
イキイキとしたぺザントスタイルの踊りのお手本のよう。
本当に素晴らしかったです
■《パ・ド・ドゥ》
ピンクのぺザント衣装のオーシポワ。ブルー地に花の刺繍の入ったベストのワシーリエフがロッシーニの軽快な音楽に合わせて超絶技巧を披露します。
変わったリフト連続のPDDをさらりとこなし、ちょっと何かやってみなさいよ、的なオ―シポワのジェスチャーに応えて、ワシーリエフがダイナミックな技を連発。
ちょっと面白い演目
■《パピヨン》よりパ・ド・ドゥ
振付がタリオーニ、 ラコットのロマンティックバレエの一幕。
白いフリルブラウスに白タイツ、臙脂ベルベットに金刺繍のベストとサッシュベルトのシクリャローフの姿の華やかさ。
ソ―モワはパピヨンなので触覚カチューシャにロマンティックチュチュ。
24日に観た印象は伸びやかに踊っていて変な癖も直って良かった良かった・・・と思ったのですが、27日にはロミジュリもこちらも、ちょっと完成度がxxx
3歩進んで2歩下がるお年頃なのでしょうか?二人とも頑張って~
■《グラン・パ・クラシック》
若者のチャイコパに対して、これは大人のPDD.
とはいえ、どうしてもルグリの完成された隙のない演技が脳内デフォルトとなってしまっているので、
つい辛口な観方になってしまうのが・・やむを得ないんでしょうね^^;
ルンキナが意地を見せてしっかりと魅せてくれました。
スヴェトラーナ・ルンキナ / アレクサンドル・ヴォルチコフ
■《ロシアの踊り》
これが観たかった!
金にグリーンの宝石。大きな輪っかのヘッドドレスと華やかな装飾のロングドレス姿のロパートキナ。
指輪に付けたハンカチーフをひらひらさせつつ、艶やかに踊る姿を見ているだけでもうウットリ。
その指先から、薄物のハンカチーフのひらめくところからキラキラとした光の粒が生まれるかのよう。。。
パドブレひとつとっても、そのクォリティとスターオーラが凄い。
演目が多いのとスター揃いなのと、で基本拍手は一度のこのGALAにあって、2度の拍手が沸き起こる反響でした。
■《海賊》よりパ・ド・ドゥ
勿忘草ブルーのチュチュのニクーリナと鮮やかなターコイズブルーのハーレムパンツのロブーヒン。
衣装の色合わせは??という感じではありましたが、ここで二人の本気が炸裂!
頑張っていました^^
ふう、今日はここまでデス。
第3部はまた明日!
はい、第3部です!
≪第3部≫
■《パリの炎》よりパ・ド・ドゥ
こんな派手派手しい「パリの炎」を観たのは初めて!
観たことのない技のオンパレード!
ワシーリエフがやる気満々でオリジナルの技巧を散りばめてきました。
連続トゥール・ザンレール!
頭の位置まで瞬時に飛びあがって片脚を水平にくるりと回すのを連続で!
あと、これはフィギュアのトリプルアクセルでは・・・??というような技もあり、
斜めった状態で斬り込みながらの回転で地面に近づいてあぶない!と思った次の瞬間には立て膝できれいにポーズしている・・・というのを連続で・・・
そこに澄ましたオ―シポワの神技フェッテ。
会場は・・・盛り上がりましたね!!
勿論、クラシックバレエの王道ではありませんが、GALAならではで、嫌いではありません
■《ジゼル》よりパ・ド・ドゥ
一転して深々とした闇に浮かぶ精霊ジゼル。
オブラスツォーワはロマンティックチュチュが似合いますね・・・。
紫のベルベットの胴着と一段明るいスミレ色のタイツ姿のセルゲーエフ。
ジョゼを思わせるほっそりとした長身ですが、頭上にジゼルを高々と掲げるリフトにも安定感があり
ノーブルも安心して観ていられます。
オペラ座の某バンジャマンにもエトワールを名乗るからにはこのレベルのパートナーリングを!とつい思考が横にそれてしまいました^^;
・・・と、観客の気持ちをそらさせてしまう・・・ということは、表現面はまだ深みが足りない、ということでしょうか?
ク―ルな芸風と容姿なので、第一部のタンゴとかのスタイリッシュモダン系のほうがお似合いかも。
■《プルースト~失われた時を求めて》より 囚われの女
プティの振付、サン=サーンスの音楽。
下手側、舞台天上から2m幅の白いドレープカーテンが降りていてその地面と接する所に横たわる女、アルベルティーヌ。
彼女の夢の中に入っていく主人公・・・という設定の夢幻的で美しい小品。
ルンキナとヴォルチコフが、希求される夢の女とプルーストの焦燥を高い次元で表現しきっていました。
良かったですが、インパクトの強い作品が並んだ第3部の中ではちょっと埋もれてしまったかも・・・?
■《ファニー・パ・ド・ドゥ(ザ・グラン・パ・ド・ドゥ)》
ロパートキナとコールプでこれを観るのは2回目(今回2日観たので3回目?)
えーん、この二人ならもっと違う演目でも観たかった!
と、観る前には駄々をこねておりましたが(^^;)
芸達者すぎる二人の呼吸がピタッと重なっていて、どのディテールにも笑いが。
というか、もう観ていて楽しくて、でもどのパも極めつけに美しくて、怪しくニマニマしてしまいますね・・・
教育ママメガネをつけた赤い小さなハンドバッグがお気に入りのロパートキナが可愛すぎました!
コールプは前回よりも遠慮がなくなっているかも(笑)
■《ドン・キホーテ》よりパ・ド・ドゥ
えーと、ですね、観る前には、これほどの技巧派の若手が、極めつけの技を繰り出しているこのGALAで、
ベテラン正統派のステパネンコさまと、プリンシパルではない、ソリストのメルクーリエフのドンキ、って見劣りしてしまうのではないか、と失礼ながらも懸念していたのですが。
杞憂でしたね!
嫣然とたっぷりとした踊りを魅せてくれたステパネンコが素晴らしい。
若い頃の主演キトリでの全幕も観ているのですが、あの頃のちゃきちゃきした娘っぷりから一皮も二皮も剥けて、
なんともいい女っぷり。
お得意の回転軸のぶれのなさは感動的。
メルクリエフもイキイキとした小気味よいバジル。
24日には肩まである厚みのある金髪をオールバックにして流していてバジル衣装とはちょっと違和感があったのですが(でも踊りだすと、全く気にならなくなり・・・^^)、27日には驚いたことに(スプレーで染めたそうです^^;)黒髪を束ねてチョイ悪ラテン男に!!
彼のキレのある踊りとスッと細く伸びたつま先を観ていると、ロイヤルバレエの日本公演に帯同して主役を踊っていた当時の熊川哲也の舞台を思い出してしまいました・・・(遠い目)
■《白鳥の湖》より黒鳥のパ・ド・ドゥ
テリョーシキナとサラファーノフでのオオトリです!
トゥールザンレールの連続も、ワシーリエフ的にそれだけが演目から浮き出るような踊り方はせず、
あくまでパートナーを立てる王子っぷりが爽やかなサラファーノフ。
彼はナチョ・ドゥアトが芸術監督に就任したサンクトぺテルブルグのミハイロフスキ―バレエへの電撃移籍が決まっているので、(このGALAの直前に発表あり)こうしてマリインスキーの王子としての彼を観るのは、これが見おさめか・・・としみじみ。
蛇足ですが、終演後、直接サラファーノフくんとお話することのできた一瞬があり・・・。
移籍してしまわれると日本であなたの踊りを観るチャンスが減ってしまいますでしょうか?と尋ねると、4月に東バに客演が、実はもう決まっているから、是非NBSのHPで観て見て!そしてチケットを買ってください(笑)と。
そのときにはまだUPされていなかったのですが、
今日(11月10日)NBSからの祭典会員向けのDMに、そして、8日から始まったベジャール・バレエ団の会場でもすでに東バの「バヤデ―ル」に日替わりでフリーデマン・フォーゲルとソロルを踊るとのチラシが配られていました
カーテン・コールにずらりと並んだスターたちの質の高さに改めて驚愕!
でも、ボリショイにはマリーヤ・アレクサンドロワやザハロワに、ニコライ・ツィスカリーゼが、マリインスキーにはディアナ・ヴィシニョ―ワが控えている・・・という層の厚さ。
ロシアバレエおそるべし!
それにしても贅沢な企画でした!
Japan Artsさん、GOOD JOB