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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

MILANOスカラ座バレエ団「ドン・キホーテ」 ②

2007-06-10 08:02:30 | BALLET
主役2人の輝きは流石



大きな黒い瞳、濡れたように艶やかな黒髪、白い肌のタマラ・ロホは小柄ながら一際目立つ存在感。
目の覚めるようなトリプルもふんだんに入れた連続フェッテの安定感、アラベスクのポーズからそのままパートナーの手を離してのバランスの見事さなど、テクニシャンの彼女ならではの見せ場が多く、客席のため息を誘います。
ジェラシーを見せる場面のアネゴなキップの良さ、後から抱きしめて肩に顔を埋めるバジルに応えるコケティッシュで艶やかな表情など、演技派としての定評あるところも見せて、実にゴージャス。



対するバジル、ホセ・カレーニョは、20世紀の天才、ルドルフ・ヌレエフが自分のために振付けた、超絶技巧を難なくこなし、しかも身のこなしは常にエレガント。

トゥールザンレールの切り込みの鋭さと着地からアラベスクに至る流れの流麗さには惚れ惚れします・・・。今回は回転技のロホを意識してか、最後のグラン・パ・ド・ドゥで連続5回(?)フェッテも入れる充実振り。
そして着実でジェントルなサポートも彼の真骨頂。長いバランスのロホの背後で気配を感じたらすぐにいつでも、という体制でさりげなくスタンバイしている彼の存在で彼女も一層伸び伸びとテクニックを炸裂させることが出来たのではないでしょうか。

最後の息をも次がせぬグラン・パ(異常に短い時間に感じました!)を観て、今日は本当に来て良かった!!と・・・。

最後、満場を揺るがす拍手のカーテンコールの後、客電が点り、幕が閉じた内側でスカラ座ダンサーたちによる拍手と口笛が・・・。
帰り道を急ぐ観客の足を止めます。
自然とオーケストラピットに近づき、幕の内側からの拍手に呼応するように、帰りかけた観客が三々五々拍手を始め、それが大きなうねりになり・・・。
もう一度幕が開けられ、舞台近くに詰め掛けた観客の笑顔と拍手を浴びたスカラ座ダンサーの笑顔。
タマラの眼に光るものがあったような・・・・

楽屋口でのサイン会でタマラに次回の来日予定を尋ねたところ、来夏のロイヤル公演には参加されるとのこと。楽しみですねv



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15 コメント

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Unknown (chelsea)
2007-06-11 22:30:08
こんにちは~。
私の感動記?に早速のコメントありがとうございました!
そちらのお返事もまだで申し訳ないのですが、
mariaさんのレポ読みたくて飛んで来てしまいました。

そう~ですよね~。
普通はタマラ&ホセに行きますよね。
素晴らしいのは間違いないですし・・
ま、あの、別のスリルを求めたくなることもある、と言いますか、
意外性を欲してみたくなると言いますか・・で、
別の2組に行ってきました(^^;;;
意外性とスリルはある意味バツグン、
退屈する暇はありませんでしたが(笑)、
やっぱり真打ちも観たかったですね~。
東京バレエ版とヌレエフ版ではまた違いますものね。
逃しちゃって残念☆

それと言うのも、夏に集中し過ぎのバレエ公演のおかげで
チケット代がどんどん飛んでいって大変~だからです(- -;;;
ボリxマリにルグリにマラーホフに・・・ きゃ~{汗}
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Unknown (シーラカンチャン)
2007-06-12 12:59:57
Mariaさま
待ってました!!
私は10日の上野水香さんとレオニード・サラファーノフペアでした。

Chelseaさま
普通はタマラ&ホセなのですか?あまり常識がないので、友人がとってくれたものを主体性なく選択してしまいましたが。
同じもの見たということですね?

Mariaさまのレポート見て私も残念!{グズン}と思いました。
短いバレー鑑賞歴なので、このブログで教えてもらっているようなものなので、変なこと言っても、おみ捨てなくおつき合いくださいまし。

まず、上野美香さんは思っていたより大きいかたでびっくりしました。
ステージで踊るとそれなりに目だってオーラーもあると思いましたが、なにか力技(ちからわざ)が目だって、エレガントさに欠けると思いました。
ペアのタイミングも微妙にずれていて、テクニック的にこなしていても、あふれるような情感こもった愛情表現というわけにはいかなかった、という気がしました。
サポートしきれずに、落ちそうになちゃって・・・・ね?Chelseaさま!
それに背景が大きいのあり、小さいのありで、これもデコボコ。
これを意外性とスリルというんですね?
アハハ・・・・ホントだ。
あ、時間になってしまました。{バイバイ}

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Unknown (maria)
2007-06-13 05:11:38
chelseaさま

実はわたくしも、昨年のバレフェス特別全幕プロでこの2人のドンキホーテは見ていますので、また?という感なきにしあらずで、迷ったのですけど・・・{りんごちゃんNG}

サラファーノフなら、もっと彼の持ち味(透明感と風のような爽快感)が活きる演目で観たいかな~と思い、スカラ座ペアにも興味があったのですが(これがボッレならこちらにしたかも)、なんといっても難易度の高いヌレエフ版、これを踊りこなすホセはやはり必見でしょう!という理由と、スパニッシュ・タマラ、キューバ人ホセ、そして純血イタリア人で固めたバックというラテンMIXが舞台的に収まりが良さそうだ、という理由の2つで決めてみましたの・・・{ドキドキ}

今年の年頭には バレフェスで目くるめく夏だった2006年に比べて地味な年になりそうだ・・・(そのときに手元にあったチケットはオーストリアバレエのみ・笑)と思っていたのが嘘のように、ちょっと今から8月は大変~{ハッピー}{汗}と騒ぐわたくし。

ルグリガラで「白鳥」日替わり企画プラス、というのは反則ですよね~
(あ、ドロテの日、2列目GETで幸せ{ラブ})
ボリXマリも急遽ロパートキナ参戦でチケットGET対象になり、もとよりフェリのAddio公演もA、Bプロでバージョンを変えたロミジュリと、もう8月のことを思うだけでヘトヘトでございます(大げさ?)
チケット代のことは考えないことにしました(コラ){爆弾}
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Unknown (maria)
2007-06-13 05:26:35
シーラカンチャンさま

も、サラファーノフくん、水香ちゃんペアの日にご覧になったのですねv

水香さんは、スタイル抜群でコケティッシュな魅力もあるのですが、女性らしい情感、というものを求めるとちょっと物足りなく思われるかもしれません。
一度彼女の「白鳥の湖」を観たときに感じました・・・。
ドン・キホーテのキトリは明るくて勝気な街娘キャラなので、それなりに似合っていらしたのではないかと思いますけど・・・。(東バ版で観たときには高岸さんとのコンビネーションも良く、これは{OK}と思ったのですが)

結構主役2人は恋人どおしでラブラブ{ハート}(特にヌレエフ版はそういった2人の恋の鞘当、大人の表現が求められると感じました)なので、それを表現できると更に舞台的感興が深まったのではないでしょうか。

タマラ・ホセ組はそのあたりの呼吸が絶妙で、しかも、PDDの一つ一つのポーズのキメがピタッと、腕の角度、顔の向きなどきれいに揃って惚れ惚れしたものです~{ラブ}
まぁ、この2人はバレフェスで組んだりしていますから、呼吸も合わせやすいということと、カレーニョのサポート上手のせいもありますかしらね({レフト}ファンモード注意)
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Unknown (maria)
2007-06-13 05:34:38
訂正: chelseaさまへのレスで

X オーストリアバレエ
〇 オーストラリアバレエ です。

初歩的なミスですが意味が違ってしまいますので・・失礼しました!
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Unknown (chelsea)
2007-06-13 09:24:06
mariaさん、
訂正ありがとうございました♪(判りますよ~♪)

mariaさん、
シーラカンチャンさん、
今回は水香さんの明るさキュートさに合ってる役だったので
良かったと思うのですが、
細やかな情感を感じたいような役だとどうかな?というのは
どうしても付いて回りますね。
強い個性故の宿命ですね。
サラファーノフの風のようなダンス!には魅了されてますが、
その繊細なボディー故にサポートが危なっかしいのも宿命ですね~{汗}

どの組を見るか、はいつも頭が痛いことですし、
ダンサーの好みやその時の気分、財政事情(笑)・・・
によっても違うと思いますが、
完璧を求めるならタマラ&ホセ組が良かったかもしれませんね♪
でも時にはまだまだ成長の余地のあるダンサーのキラリと光るものを
見つけたり、不得手な部分にドキドキしたり・・も楽しいものです♪
今回もいろいろ発見があって楽しんできましたよ♪

mariaさん、
私まだ水香さんの白鳥、感情面が不安だったので観てないんです。
という事で、これは一度チャレンジしちゃおうかな~!?と、
水香さん&マチューの白鳥も取ってしまいました!勢いで・・
ガラの日もなんとか確保できたんですけど(やったー♪)
ドロテ&ルグリの日の結果がこれから。ドキドキです!
もう~NBSさんてば、すごいカードを切ってきますね~{汗}

私も7~8月はバレエ公演ラッシュ&ラッシュ、
更にミュージカルが挟まって
発表会まであるんです・・・
もう~ヘトヘトを通り越して考えただけでヘロヘロ(笑)

長くなって失礼しました!

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Unknown (シーラカンチャン)
2007-06-13 12:48:25
Mariaさま

上野美香さんについては昨日のような感想でしたが、でもやはり久し振りのバレー舞台でホント楽しかったです。
サラファーノフの魅力ー<透明感と風のような爽快感> ← そう、その通りピッタリの表現。まだ少年のようなかわいい顔をしていましたね。スピンなどはほんとに風のごとく、軽やかにあぶなげなく、鳥のように高いジャンプに魅了されましたが、確かに力強を要するリフトなどは、ハラハラ・・・・・・・{スマイル}

今日はハナカフェのゲストに吉田都さんがでていました。
ちょっぴり、遅刻しました。{ダッシュ}
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Unknown (maria)
2007-06-14 01:00:29
chelseaさま

>もう~NBSさんてば、すごいカードを切ってきますね~

全く、ですわ{YES}
水香さんの白鳥は、ちょうどロパートキナの白鳥を観て、もう、これ以上の白鳥を観ることはないだろう・・・と思っていた次に観た白鳥だったので大いに分が悪かったということもあるのですけど(^^;)

chelseaさんのご感想を伺うのが楽しみです。
あと成長したマチューの王子も実はとても気になっているのです{ラブラブ}

>発表会まであるんです・・・

え~!8月に、ですか??
それは大変・・・!!
今から、chelseaさんが夏バテなさらないように念を送っておきますね{うちわ}

実は今日も風邪で弱った友人が先週は観劇のチケットを2枚無駄にしたけれども来週が山場(井上君のコンサート)だから今、回復しておかなくては・・・と弱った声で力強く語るのを、やっぱりコンディションを整えて客席に座れるようにしないとね!と励ましあっていたところでしたので・・・{ラブ}
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Unknown (maria)
2007-06-14 01:59:25
シーラカンチャンさま

ほんとうにバレエって楽しいです!
出演者の個性で全く別のものになるのを見比べるのもまた乙なことですし・・{ラブラブ}・

ハナマルカフェに都さんがご出演とは存じませんでした!
どんなお話をされていたのでしょうか?
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Unknown (シーラカンチャン)
2007-06-14 13:17:42
Mariaさま
サラファーノフの感想をもうひとつ。
演技している時は、風のような爽快感で軽く、高く、すばやく、正確にそして美しく踊っていましたが、カーテンコールでパートナーをサポートして挨拶するときの歩き方がもう踊りではないのね。そこへ行くとルグリさまは、まだ踊りが続いている、サポートそのものが全然違いますね。彼は立っても、歩いていても、踊りなんですね~。
ところで、ルグリさまの、パリでのファイナルステージもオペラ座であるのですか?

ハナマルカフェでの吉田都さんの話は冒頭みてあとはビデオとりましたが、まだビデオ見てません。はじめの写真はバレーシューズがずらっと並んでいて、年間100足つかうんですって!!踊るシーンが出てきました。
あとは、また見てからのお楽しみ!{パチパチ}

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