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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

「マラーホフの贈り物」Aプロ ③

2008-02-21 04:10:44 | BALLET
いきなりロシアペアにノックアウトされていますが、他の出演者も素晴らしく・・。

「牧神」

マラーホフの牧神は、昨年見たジュド様の牧神とは全く異なる世界の生き物。
ジュド様の牧神が、2次元の世界を厳格に守った上で、気まぐれで力強く神々しい雄雄しさを感じさせたのに対し、マラーホフのそれは、しなやかで自由で両性具有的な優しさを感じさせる草食動物のような感じ。
相手役はジュド様の時と同様に東バの井脇幸江さん。
振り付けのオリジナルの形式をしっかりと踏襲して品格のある完成されたニンフを演じて、この作品の輪郭をキチッと格のあるものに引き上げるのに大いに貢献されていたと思います。

「白鳥の湖」第2幕



マラーホフがボリショイから引き抜いて大切に育てている「プリンセス」ポリーナ・セミオノワとの師弟共演。マラーホフはノーブルで真摯な王子を、ポリーナは優雅にしとやかな白鳥を、技巧に走ることなくしっとりと見せてくれた一幕。
ポリーナは同年代のフリーデマン・フォーゲルとのときはかなり大きく演技の振り幅をつけていたようでしたが、今回は全てを控え目にして押さえた叙情性を表現。上品ではありましたが、わたくしはもっと劇的に演じる彼女のほうが好みです。
マラ-ホフの王子役は、いつも恋人に誠実で自然なノーブルさが立ち上るキレイな存在ではあるのですが彼の個性が際立つかと言うと、パートナーの影として控えるポジションが快くもあり、物足りなくもあり。。。

今の彼を表現するには
「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」のようなソロのほうがむいているのかもしれません。


以下はNBSのHPからの引用です。

>(新しい人生)。振付は、ベルリン国立バレエ団のプリンシパル、ロナルド・ザコヴィッチです。
マラーホフに、作品について教えてほしいとお願いすると、「東京に来る直前に創った作品で、今回が世界初演なんだ!」と目をキラキラさせながら語ってくれました。
「日本の皆さんには、いつも何か新しいものをお見せしたいと思っていたんです。この作品には二つの全く違う面があって、そのベースには、天使のようなものが、禍々しい部分から生まれ出る、というアイデアがあるんです」
80年代に活躍したドイツ出身のカウンターテナー、クラウス・ノミの音楽をマラーホフ自身が選び、ザコヴィッチに創作を依頼したというこの作品。彼の新たな一面との出会いも期待できそうです!

怪我から復帰して、新たな気持ちで踊りに取り組む彼の現在と心象的な振り付けが溶け合って、退屈になりがちな現代作品のソロが血肉を持ったものになっていた、と思います。


「マラーホフの贈り物」Aプロ ②

2008-02-21 03:38:43 | BALLET
今回の公演で何と言っても白眉はこのペア!
主役をさしおいてナンですが・・・

マリーヤ・アレクサンドロワとセルゲイ・フィーリン!

このところの充実ぶりはあちこちのバレエブログでも目にしていたのですが・・・。

「カルメン」でのアレクサンドロワ!
いや~。ファム・ファタールとしての誘惑者カルメンを越えた存在感!
舞台中央で高々と片手を上げてポーズを取る様は、ミュージカルやショーの大スターそのもの。
もともと大柄なダンサーではありますが、更に更に大きく、格好良く、光り輝く様はもう、まぶしさいっぱいで目が離せません・・・。
ホセのような小物を誘惑していないで、もっと大きな舞台で踊ってください!とスカウトされそうな大物カルメンです。
対するフィーリンは・・・。
いつもきれいに後に流している王子ヘアをなぜかフォワードにセット。結果ちょっとワイルドな(?)マッシュルームカットのようで、若々しいホセ。
しかし、バレフェスのメルクリエフのときも謎に思っていたのですが、ボリショイのホセの衣装ってどうして長袖パフスリーブで黒のポルカドットの赤いオーバーブラウスなのでしょうかね?
フェリの引退公演のときのロベルト・ボッレのようなマタドール仕様のカッコいいジャケットを脱ぐと白いシャツに黒パンツ・・・というスタイリッシュな衣装にして!とまでは言いませんからせめてもう少しマシなものに変えてはいただけませんでしょうか・・・・
アレクサンドロワはしつこいようですが、本当に素晴らしかったです。
身体を大きく使った切れ味の良い動きもステキですが、最後の指先までおろそかにしない丁寧な動きはさすがクラシックダンサー。変に妖艶さを作りこまないカルメンはそこにいるだけで周りを魅了するスターオーラ全開で彼女ならではの味がありました。

2部の「黒鳥」は・・・・


この写真は相手役がフィーリンではないのですが、マーシャの公式サイトのギャラリーから引いた御写真です。
ダイナミックさが伝わるでしょうか・・・。
かなり難易度を上げた振り付けに変えてきていたと思います。
2人とも・・・。
見せ場のグランフェッテも、ダブルを入れるだけではなく腕を時々アンオー(上に上げた状態)にしたり・・・しかも高速でブレなし。他にもジャンプを繰り返す振りのところでは脚が地面と平行に180度開脚した状態をキープしたり(あの速度でなぜ出来るの?!)
フィーリンのピルエットも素晴らしかったのですが、あとこのPDDでステキなのは2人の視線の絡ませ方。それぞれのソロで片方が舞台袖に引くところでもしっかりと舞台中央にいるパートナーに視線を送りつづけていたり、勝手に一人で踊っている、と感じさせることがない2人を見ていると王子がどんなにオディールに夢中になっているか・・・だけでなくこの2人の舞台全体に何か血の通った暖かいオーラが蔓延してきて・・・。
圧巻でした。

ちなみに、12月のボリショイ公演、「ドン・キホーテ」」「白鳥の湖」「明るい小川」、3演目ともこの2人の日を押さえています
「白鳥の湖」だけは、他のルンキナかザハロワの日にしようかな、と思ったのですが、フィーリンのキャリアのことも考えるとこの2人の円熟期を出来る限り眼に収めたい、ということでそうしたのですが・・。
この日の「黒鳥」を見たことで、この全幕を見られるのだわ!と期待が高まり、ワクワク度最高潮です!やっぱり3演目、マーシャとフィーリンにしておいて良かった!と満足。


「マラーホフの贈り物」Aプロ ①

2008-02-21 03:26:34 | BALLET
見てから10日後のUPというのんびり加減に自分でもあきれますが、明後日Bプロの最後を観に行くまでには・・・というモチベーションを奮い立たせて、記憶をたどろうと思います。

昨年9月に来日予定が、脚の故障で、出演ならず、最終の関西公演では翌年の「贈り物」公演での復帰を誓ってくれたマラーホフ、満を持しての登場。
(このときの代役が・・・素晴らしかったのは記憶に新しいところ。例のバレ・リュスガラです)
また、彼に近しいダンサーを選抜してクラシック・モダンをとりまぜたプログラム構成も毎回楽しみな彼のグループ公演、今回もまた魅せてくれました。


「マラーホフの贈り物」プログラムA

2008年2月11日(月・祝) 東京・五反田・ゆうぽうと

第1部
「牧神の午後」
振付:ワツラフ・ニジンスキー 音楽:クロード・ドビュッシー

牧神:ウラジーミル・マラーホフ
ニンフ:井脇幸江
東京バレエ団

「エスメラルダ」パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽: リッカルド・ドリゴ

ヤーナ・サレンコ、ズデネク・コンヴァリーナ

「カルメン」
振付:アルベルト・アロンソ 音楽:ジョルジュ・ビゼー/ロディオン・シチェドリン

マリーヤ・アレクサンドロワ
セルゲイ・フィーリン

「くるみ割り人形」グラン・パ・ド・ドゥ
振付:ワシリー・ワイノーネン 音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

イリーナ・ドヴォロヴェンコ
マクシム・ベロツェルコフスキー

第2部
「白鳥の湖」第2幕
振付:レフ・イワーノフ  音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

オデット:ポリーナ・セミオノワ
ジークフリート王子:ウラジーミル・マラーホフ
悪魔ロットバルト:木村和夫 ほか東京バレエ団

第3部
「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ  音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー

マリーヤ・アレクサンドロワ
セルゲイ・フィーリン

「アレス・ワルツ」
振付:レナート・ツァネラ  音楽:ヨハン・シュトラウス

ポリーナ・セミオノワ

「スプレンディッド・アイソレーション」
振付:ジェシカ・ラング  音楽:グスタフ・マーラー交響曲第5番第4楽章「アダージョ」

イリーナ・ドヴォロヴェンコ
マクシム・ベロツェルコフスキー

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ  音楽:レオン・ミンクス

ヤーナ・サレンコ
ズデネク・コンヴァリーナ

「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」
振付:ロナルド・ザコヴィッチ 音楽:クラウス・ノミ/ロン・ジョンソン 編集:アルシャーク・ガルミヤン

ウラジーミル・マラーホフ

まず驚いたのは、会場について、プログラムを買おうとしたら、SOLD OUTと言われたこと!
だってAプロ最終日とはいえ、これから全国ツアーを1週間してそれからまだBプロも控えているというのになぜ!
きっとマラーホフのコアなファンが復帰を寿いでマトめ買いをしたのか、演目のあまりの面白さに興味をもった方が殺到したのか・・・。
Bプロ鑑賞時には会場で購入できるということと郵送はその後になるというお話で、とりあえず、22日のBプロ鑑賞前にはGETしなくては・・と思ったのですが。
珍しいことです。





キモノで旧正月の会 ②

2008-02-11 02:58:10 | きもの
LUNCHの後は、根津のアンティークきものSHOP、「Ponia-Pon」へ・・・。
実はどなさんはLUNCHの前に青山の「大山キモノ」さんで、ステキな出会いをされていて・・・。
ターコイズの上に黒地に白の細いストライプの生地を重ねて、シックなグリーンに見えるとてもお洒落な紗合わせの道行、そして鶴の文様のシックなグリーン系の丸帯・・・。



という良きお買い物をされたどなさんとわたくし、です(笑)

今日のキモノと帯はともに初おろし!
キモノは7マルキの泥大島。クールなダークブラウン系にちょっとブルーと焦げ茶でスッとした柄が入っています。2005年の秋口に自分の中で紬を買いたい衝動が高まり、色々と紬ばかり買い揃えていた時期のもの(でまだ着ていない物多数・・・反省)。皆様がこの日に着る予定のコーディネートをご自分のブログでUPされているのを拝見して、シックなコーデを・・・と思って、引っ張り出してきました・・・。
帯は偶然ヤフオクで見て、この大島に合う!と直感。強力なライバルを蹴散らして(?)GETした9寸名古屋の付帯です。きっぱりとした現代絵画のような柄行がツボ
築地の料亭の女将をされている方の出品で、松坂屋でのお仕立て品。数が増えたのと派手になったので・・という理由での出品で、状態も良く。
半襟は渋めのアクア、帯揚げは青紫、帯締めは黒とコバルトのチェック、帯止めにグリーンのバケットカットの石をアクセントにしたゴールドの向日葵モチーフのアンティークブローチを・・・。



皆様の帯のご紹介
左は宮本さん。文字つながりでキモノと完璧コーデ。艶やかな珈琲ブラウンに朱色系の暈しの文字がステキ。こういう渋目のコーデを華やかにこなされるのは宮本さんならでは。
右はmiwaさん。クリーム色に手書きのペン画のようなメルへンタッチのリリックな帯。色々なお着物に合って、ご愛用の一品。



左はわたくし。右はどなさん。どなさんの帯はシックなようでいて、意外と主張のあるお着物に柔らかなワントーンのオレンジで控えめにバラが浮き出るような帯のコーデが絶妙。
ブロンズの帯締めと帯止めもステキなアクセントでした。

PONIAではわたくしはタ-コイズグリーンが鮮やかな、状態の良い、刺繍の百合のようにも見える蘭の名古屋帯を購入・・・(即決、でした

いそじんさんと合流、宮本さんとはお別れして、PEKOEさんでティータイム。


手作りのティーコゼーも一人ずつ違うものが・・・・。チョコレートスコーンとアールグレーをいただきながらのおしゃべり。


そして最後は新幹線でお帰りになるどなさんをお見送りがてら、miwaさんと3人で新丸ビルのサイアム・ヘリテイジ東京で軽くお夕食を・・・。

どなさんからは「WALDSCHLOSSCHEN」という仙台のお店のチョコレートまで頂戴してしまい、恐縮しつつも嬉しいPre-Valentine
また皆様のおかげで楽しいお着物の会でした


キモノで旧正月の会 ①

2008-02-11 02:35:41 | きもの
2月10日の日曜日、お着物友達と4人で、旧正月を祝って(笑)青山でLUNCHを楽しみました。



左から、シックな光沢のあるブラウン系でまとめた、いろは文字をモチーフにした凝ったお着物と帯のコーディネートに赤い帯締め・帯揚げが効いている宮本さん、わたくし、AGARUでGETしたばかりの柔らかい紺とピンクの小紋にクリーム色の鳥の帯、水色の小物をアクセントにしたmiwaさん、柔らかいインク・ブルーに桃色のモチ花のようなモチーフの付下げに柔らかなオレンジのバラの帯とリンクしたレースの半襟が印象的などなさん。

今回はちょっと控えめな色使いながら、それぞれに完成度の高いコーディネート。
アンティークのサイズの合わない着物も着付けの工夫で着こなしたり、相変わらず見ごたえのある着姿の皆様、それぞれのお着物の話もさることながら、タカラヅカ、Musical、バレエ、と趣味の話も盛り上がり、ゆっくりランチの設定ながらも、時間がたつのがあっという間でした・・・



今回のランチの場所は、リストランテ・ヒロ
前菜2種にパスタ、でメインは省略という、ランチにちょうど良いボリュームのコースをスプマンテとともに・・・。



いただいたのは、前菜に、「フォアグラのテリーヌ、暖かい冬野菜、ポレンタ添え」と「冬野菜のスープ仕立」。
パスタは「仔羊と豆のラグーを色々なショートパスタで」。
お野菜が美味しく、パスタやポレンタの食感も良く、ボリュームも適量。
サービスもつかず離れずでメリハリがあり、満席の賑わうお店ながらもゆったりとお食事が出来ました。



デザートに「イチゴ”紅ほっぺ”と練乳のニョッキ、柚子の香り」を・・・。