人間の感覚は、

どうも、少しずれているらしい。

一般に、禁止されていることに対して、
禁止されているという認識は持つが、
悪いことだという意識はなかったりする。

日本の法律では麻薬は禁止されている。
禁止されているから私は麻薬に手は出さない。

だけど、麻薬を吸うことが、
悪いことだという意識もなかったりする。

大人なら、吸いたいなら好きに吸えば、だ。

従って、
自殺したいのなら、死ねばいいと思うし。
アル中になりたいなら、それでもいいと思う。

たとえ、それが好きな男だったとしても。
止めもしないで、見ていると思う。

映画を観たり、本を読んだりするように、
他人の人生を眺めて、
物語が終わったら、本を閉じて立ち去る。

私の中には、いろいろな感情も記憶も残るけれど、
だからといって、返す何も持たない。

傍観者で居ることが、一番、らしいような気がする。

元配偶者に言われたのは、君は強いということ、
それから、馬鹿なフリはするなということ。

何もわかっていない奴だなと思う反面、
よくわかっているなとも、思ったりする。

あなたにとって、私はたぶん、
天から降ってきた希望だった。

結婚したいと言ったのは私だったけれど、
結婚して、変わりたいと思ったのは、あなただったに違いない。
生活、立て直したかったんだろうな。

だけど、
結局、あなたは普通にしかなれなくて、
私は、普通のフリをしても、やっぱり、普通にはなれなかった。

・・・なんてことを、久しぶりに考えてみたりする。