夕方、台所にキャベツの切れ端があったので、
サークル内に、投げておく。
最近のショコラは、ケージの奥に引きこもっていることが多い。
しばらくして、サークルをのぞくと、
引きこもっていた筈のうさぎがキャベツを食べている。
よしよし、油断しているな。
さっと近づき、首根っこを掴んで持ち上げる。
夕方の手入れの時間だ。
脇固め抱っこで茶の間に運ぶ。
今日はオプションで爪切りも加える。
テーブルの上に新聞紙を敷き、うさぎを置く。
がっしりと押さえつけて、バシバシと爪を切っていく。
それから、仰向け抱っこにして、
目の手入れ、目薬、ひっくり返してブラッシング、等々。
ジタバタ動き、悲しい目で訴えられるが、
人間のほうが力が強いので、当然、抵抗も空しい。
一通りやることをやったら、サークルに戻す。
食べかけのキャベツどころではなくなったうさぎは、
一目散に、ケージの奥の小屋の中に引きこもる。
恨めしげな目がみつめ、哀しい気分が漂ってくる。
人間はひるまず、トイレの掃除をし、
水を交換して、夕飯のペレットの用意をする。
当然、引きこもったうさぎは出てこないので放っておく。
・・・
しばらくして、そっと覘いてみると、
キャベツの葉は軸だけになり、ペレットの皿も減っている。
相変らず、うさぎは奥に引きこもって、
恨めしげな半目でこちらを伺っているが。
・・・
一緒に暮らして5年以上、いつまでたっても、
ショコラと私の間に、信頼関係はなかったりする。