別に参っているのでも、鬱だからでもなく、人間は想像する。
肋骨と肋骨の間から、細く長い、柳刃包丁のような刃物を、
心臓に向かって突き刺すこと。
真夜中、
心臓の音が、やけに大きく響き、
胸苦しくさえ思えてきて、
いっそのこと、止めてしまいたいと夢想する。
胸に刃物を突き刺す、夢も見たことがある。
赤い血の色を覚えている。
別に参っているのでも、鬱だからでもなく、人間は想像する。
肋骨と肋骨の間から、細く長い、柳刃包丁のような刃物を、
心臓に向かって突き刺すこと。
真夜中、
心臓の音が、やけに大きく響き、
胸苦しくさえ思えてきて、
いっそのこと、止めてしまいたいと夢想する。
胸に刃物を突き刺す、夢も見たことがある。
赤い血の色を覚えている。