しかし、花粉というのは何なんだ。
スギ花粉。私は、体調を崩しまくりだった。顔に湿疹はできるやら、くしゃみはでるやら、目がかゆいやら。
皮膚科に行くと、「へ~しわじゃないの? だってかゆくないんでしょう・・」と信じられないようなジョイさんの言葉に余計に具合が悪くなった。
そんな、花粉がなくなり、やっと仙台にもさわやかな季節がやってきた。
今朝、出勤時のこと。地下鉄の階段を、白髪のおばあさんが、引き摺って歩くカートを手にもって階段を登っている。すぐ横に、エスカレーターがあるから、意図的に階段を使っているのだろうと思った。健康を考えて自信があるのかもしれない・・・と私は判断した。
だけど。。。。なんか、危なかしくて目が離せない。見ていると、階段の途中で止まってしまった。「荷物をおもちしましょうか?」と声をかけてみた。「いいえ、大丈夫です。」やはり・・・・
私は、そうですかと気になりながらも、先に行った。
仙台駅で地下鉄からバスに乗り換える。ちょっと寄り道をして、バス乗り場に向かう階段を登っていると、また、あのおばあさんが歩いて階段を登っている。違うのは、今度は大学生の男の子が、カートを手にもち、おばあさんと会話しながら登っている。会話の端緒が聞こえてくる。
東北線に乗りたいから・・・・・
東北線のホームに行くためには、階段を上り、駅に行きと、とてつもなく遠い。もっと、近い道があるのに・・・と私は思った。
そっか~、おばあさんは新しい道を探したりしないんだろうなと気づく。自分が知っている道しか通らないのかもしれない。それも、通勤時。たくさんの人たちが歩いている。それにも、気おくれがしたのかもしれないと思った。
その男子学生は、とても柔らかな感じで、体をかごめるようにして、おばあさんの話を聞きながら、階段をゆっくり登っていた。
今の若者も見捨てたもんじゃないな~なんてことは、私には到底言えない。おばあさんの気持ちを何もわかってあげられなかったのだから。
若者の方がすごいよ~。本当に、すごいよ~と思う。とっても、さわやかだ。