図書ボランティアの仕事の最大の楽しみかもしれない。
新しく購入する本を選ぶことになった。ボランティアに参加してくれる人たちは、さすがに本のことを良く知っている。日本で子供たちに人気の本のシリーズがあるらしい。
ハリーポッターに象徴されるような、冒険、ファンタジー、魔法・・・・これらの、キーワードが子供たちの心をひきつけるらしい。
それは、古い本の整理をしているときにも、実は感じていた。たくさんのシリーズ物があるとして、妖怪、運命、幽霊・・・・そういったキーワードが入った本は、ぼろぼろになり具合が他のものと違っていた。子供たち自身がそんなに変わっているのではないのかもしれない。
さて、広い大きな図書館なら、読み物系、辞典、図鑑、事典と色々な種類の本を同時において置ける。しかし、スペースも決められている、予算も決まっている、その枠の中で、どんな本を揃えていくのかと、話し合う。
私は、漫画が実は好きではない。それは、活字から生みだされる創造力を、漫画という画像の具体化が、摘み取ってしまうと感じるから・・・・たとえば、はだしのゲン を私は読みたかったが、あの絵がどうしても、嫌いで、ついには読まないでしまった。
漫画でもいいから読んで欲しい・・・・という、論議は実は、正面から、子供たちは本を読まないと決め付けているようなきがしていた。
では、子供たちが大好きなファンタジーをたくさん用意して、活字を読んでくれればいいのか・・・・。・・・・・・・・でも、せっかくの本が無駄になってもいけないしと、子供たちが読んでくれそうな本を揃えることに決まった。
本のことを考えていて、思ったことがある。
戦争を知らない世代の私たちが親になった。それも、息子たちは、高校生だ。
しかし一方で、私たちは、自分の経験としては、戦争を知らないかもしれないが、毎日のメディアで世界中の戦争を知っている。
この先、子供たちはどんな社会を自分たちで選択していくのだろうと考えてみる。まず、必要なことは、平和でだれもが生命の危機を覚えることなく、人権を保護されて生きていかれる世の中であること。
三男が、その作文の中で、平和とは・・・人が無駄に死なないこと・・・と定義をしていた。ふむ・・と。考えさせられた。
そして、子供たちに、読んでもらい、本を選ぶことも大事ではないかと、今更ながらに思っている。