最初の一冊~松村比呂美

自著の宣伝のために始めたブログですが、今では、風景や食べ物の写真が主になっています。

『百年かぞえ歌』大崎梢(著)

2024-11-08 | 小説
大崎梢さんの新刊『百年かぞえ歌』(KADOKAWA)を読了しました。


【KADOKAWAのHPより】
著者初の文学館ミステリ! 作家が遺した謎の「かぞえ歌」に隠された事件
百年という時の流れの背後に埋もれた人々の思い、
そして、愛する作家と文学館に自分が出来ること――


タイトルも装丁も、とても素敵です。


町役場で働く由佳利は、婚約破棄をされたばかりで心身共に弱っている。
そんなときに、突然、刑事たちがやってきて、由佳利が担当している地元出身作家、貴地崇彦の文学館の収蔵物を調べてほしいという。
身元不明の青年遺体のポケットに入っていた、貴地にまつわる一枚の葉書。
謎は深まるばかりです。
裏表紙に、貴地崇彦の本と、かぞえ歌の葉書が描かれていました。


若い頃、貴地の愛人だったという噂のある80代の艶子さんが、チャーミングで行動力もあってとても魅力的でした。
由佳利の同級生だった夏央も加わり、3人で隠された秘密を探っていきます。
怖いもの知らずの艶子さんにハラハラしつつも、シャープな謎解きで、ぐいぐい物語に引き込まれていきました。
長年封印されていた出来事とは……。
古い記憶を丹念に思い起こして聞かせてくれる人たちに励まされるようにして、自信をなくしていた由佳利が少しずつ前向きになっていくのが嬉しかったです。
百年にわたる謎と、そこにかかわる人たちの、それぞれの思いを、じっくり味わうことができました。

11月9日放送の「王様のブランチ」で、『百年かぞえ歌 』が紹介されるそうです。
大崎梢さんのインタビューも放送されるそうで、楽しみ~(^o^)♪
2024年11月9日(土)BOOKコーナー(午前11時15分頃~)
見逃さないように録画予約しました。

【追記】
「王様のブランチ」でのインタビューのひとこま。大崎さんの笑顔が素敵です。
とてもわかりやすい紹介で、かぞえ歌の魅力も伝わりました。


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