暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

山荘ピンクハウスでお茶を

2011年07月17日 | 茶道楽
茶事懐石の助っ人のIさんからお招きがありました。
「7月に山北の家へ遊びに来ませんか?」
Iさんの山北の山荘へ前から行きたかったので
二つ返事で7月13日に伺う約束をしました。

前日に電話があり、
「京都の美味しいお菓子を用意してあるので
 お茶を点ててくれますか? 抹茶とお茶の道具をお願いします」
とても嬉しいお話で、いそいそと支度をして車で出かけました。

IさんとMさん(書道の先生)を乗せ、「洒水の滝」(しゃすいのたき)をめざしました。
神奈川県足柄上郡山北町にある「洒水の滝」は名水百選に選ばれた名水地です。
夏に行くと、滝しぶきが涼しく降りかかり、
マイナスイオンが充満している別天地です。

清涼感を期待して行ったのですが、数年前に崖が崩れたとかで、
危険なので滝近くまで行けませんでした・・・。
「洒水の滝」の湧水は健在で、お茶用にポリタンクに汲みました。

                    

                    

「洒水の滝」から「ピンクハウス」と呼んでいる山荘へ。
Iさん夫婦はミカン農家を支援するグループに所属していて
こちらにはだいぶ前から休日になると二人で通っていたそうです。
ご主人がリタイヤーしたのを機に、農のある暮らしをしてみたいと、
2年前「ピンクハウス」を購入しセカンドハウスとして住みはじめたのです。

風の通る二階の和室で昼寝の後、お茶の時間になりました。
Iさんが用意してくださった菓子は、
叶匠壽庵の「あも」(牛皮を大納言小豆の羊羹で包み込んでいる)と和三盆の干菓子でした。
抹茶は、近江朝宮「翠峰」(かたぎ古香園詰)です。

「クリーミイでとても美味しいです! もう一服いただけますか?」
義山(金箔散しの水色)と平(牡丹絵)の茶碗で交互に点て、
温度と濃度を少し変えて二服ずつ喫んで頂きました。
三人でお茶のひと時をしばし堪能しました。

                  

                  

Iさんのご主人は私が昼寝の間に畑へ出かけていました。
ご主人に一服差し上げたくて(帰宅後のビールの前に・・・)
農作業の休憩場所という古い農家へ茶道具持参で出かけました。
この昔ながらの農家がとても落ち着いていて、お茶にぴったりでした。

奥座敷で心をこめてお茶を点てました。
「初めてお茶を飲みましたが、お茶ってこんなに美味しいんですね!」
と喜び、三服喫んでくださいました。
きっと炎天下の農作業の後で喉が渇いていたことでしょう。
三服も所望されたのは初めてですが、ご主人の感激が伝わってきました・・・。

                  

                  

それから、みんなで畑へ行ってきゅうり、なす、人参などを収穫し、
ユウスゲが咲く田んぼ道を通ってピンクハウスへ帰りました。
日帰りの予定でしたが、星空が見たくて急遽一泊することになり、
夕食は大宴会でした。

翌朝、朝の一服を差し上げ、早めにお暇しました。
「また、いらしてね」 (はい! きっと・・・)

                                  


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