ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

さいたま市桜区の秋ケ瀬公園で、ヒレンジャクの群れに出会いました

2013年03月21日 | 季節の移ろい
 さいたま市桜区の荒川沿いに広がる秋ケ瀬公園は、野鳥観察愛好者の“聖地”です。森や草原、池などが混在して構成された広大な公園であるために、冬鳥や夏鳥などの渡り鳥が、一休みする中継地として立ち寄ることが多いからです。留鳥を含め、多彩な野鳥が観察できます。

 特に春先の秋ケ瀬公園は人気が高まります。比較的珍しい野鳥の一種であるヒレンジャクが飛来する木々があるからです(たまに、キレンジャクも飛来するようです)。

 かなり背の高い大木の中で、寄生するヤドリギ(宿り木)が目立つ大木を目指して、レンジャクは飛んできます。その大木の近くを通りかかった時に、大勢の方がいて、その中の一人の方が「今日もレンジャクが5、6羽来ている」と教えてくれました。

 大木の上の方に、ヒレンジャクが数羽、留まっています。非力な望遠レンズしか持っていないので、残念ながらこれが限界です。





 下から見上げる角度であるためと、この大木は細かい枝が多く、ヒレンジャクが小枝の陰になりがちです。あるいは、ヤドリギの細かい葉が付いた枝の陰になりがちです。

 ヒレンジャクは、ヤドリギの実を食べて満腹になると、水を飲みに別の大木の根元に降りて来ます。この大木の根元に開いた洞(うろ)に雨水がたまっているため、この水を飲みに降りて来ます。



 今年の2月初めから、ヒレンジャクは、好きなヤドリギの実を食べに飛来し始めました。2月初めから、バズーカ砲のような巨大な望遠レンズを装備した1眼レフカメラを三脚に載せた野鳥観察愛好者の方々が10数人、毎日、飛来するのを待っていました。その内に、ヒレンジャクが群れで飛来し、野鳥観察愛好者の方がつくるブログに、ヒレンジャクの画像が載り始めました。

 このブログの画像を見た、さいたま市からは、いくらか離れた都道府県の方々が撮影に来ているようです。駐車場には東京都内や神奈川県、茨城県などのナンバーの車が駐車していました。

 実は、2月初めから1カ月も経つているので「ヤドリギの実は食べ尽くされているだろう」と思って、ヤドリギが生えている大木に近づかなかったのですが、さくら草公園に行った帰りに、立ち寄りました。

 お目当ての大木を囲んで、大勢の野鳥観察愛好者が30人ぐらい並んでいます。



 その並んでいる草原の足元に、オオイヌノフグリは小さな花を咲かせています。



 この近くに、絶滅危惧種である野草のチョウジソウが芽生える場所もあります。ひっそりと咲く野草を気にしながら、短時間で去りました。

さいたま市の秋ケ瀬公園の桜草公園では、アマナの花が咲き始めました

2013年03月20日 | 季節の移ろい
 さいたま市桜区の荒川沿いに広がる秋ケ瀬公園の一番下流側(南側)にある桜草公園に久しぶりに行ってみました。

 桜草公園は、先月まではススキなどの枯れ野を野焼きした後の何も無い赤茶けた地面でした。ところが、3月下旬に入り、春めいた陽気の日が続いたためでしょうか、何も無い地面が“草原”に変身しています。



 草原の奥に見える木々はソメイヨシノの木です。まだ、蕾が膨らんでいる感じです。

 一面の草原の現時点での主役は、ノウルシの群落です。日当たりがいい場所では、ノウルシは黄色い花を咲かせてがいます。



 草原で、ノウルシと一緒に主役を競っているのは、アマナです。やはり、日当たりがいい場所では、ユリ科のアマナは白い花を咲かせています。





 今春はアマナの開花が例年に比べて、いくらか早いです。2月の寒さの影響なのでしょうか。

 草原の奥では、冬鳥のツグミが数羽、互いに距離を置いて、地面に点々といます。



 ツグミのいる周囲の地面では、ニホンサクラソウ(日本桜草)の葉が芽生えています。ここはまだ草があまり育っていないために、周囲には、野焼きした際のススキやカヤ(?)などの焼け残ったた茎がいくらかみえます。

 ここ1、2週間の内に、この草原では激しい主役争いが繰り広げられます。観客が一番見たいと思うニホンサクラソウも急速に大きくなって開花します。その成長を上回るように、ノウルシも背丈を伸ばし、ニホンサクラソウを草かげに隠します。シロバナタンポポなども咲き始めます。

 荒川河川敷きにある草原では、早春になり、多彩な草がもうすぐ生命力の輝きを競い合います。

春らしい陽気の日が続き、近所では木々や草が花を咲かせています

2013年03月19日 | 季節の移ろい
 3月18日は、東京近郊では朝から時々、強い風が吹き、夜には春の嵐による突風が吹く可能性があるとの天気予報が出ています。局地的には一時激しく雨が降る可能性も予報されています。

 3月18日12時の天気図によると、朝鮮半島付近にある前線をともなった低気圧に向かって、南向きの風が日本列島に向かって吹き込んでいます。



 このため、大阪管区気象台は近畿地方で、名古屋地方気象台も東海地方で、それぞれ春一番が吹いたと発表しました。東海地方での春一番の観測は4年ぶりのことだと報じています。

 関東地方の東京近郊では、春の移動性高気圧によって、三寒四温の日々が繰り返され、次第に春らしい陽気になっています。

 先週から春らしい陽気の日が数日続いたために、近所ではさまざまな木や草の花が開花しています。道路脇に植えられたボケの木が一気に開花しました。



 近所のお宅に庭木として植えられたボケの木も花を咲かせています。



 ユキヤナギの一種と思われる低木も、白い小さな花を一面に咲かせています。



 近所の路地では、この春先になると咲くスミレの花が目立ちます。



 スミレの種類は分かりません。スミレの花が咲くころは、春本番がもうすぐというころです。

 自宅の“猫の額”のように狭い庭でも、西洋サクラソウの一種であるプリムラ・マラコイデスが花を咲かせています。



 以前に購入したプリムラ・マラコイデスが花を咲かせ、種を実らせ、その種が地面に落ちて、自然に繁殖しているものです。

 3月中旬から下旬に向かうころになり、木々や草花が一気に咲き始め、春らしい風景に変わって行きます。日本の四季折々の季節の移り変わりは楽しい限りです。

“春の珍事”とでもいうべき感じの理解できない“世界”に遭遇しました

2013年03月18日 | 日記
 愛称「ゆりかもめ」と呼ばれている東京臨海新交通臨海線のテレコムセンター駅に向かう途中に、よく知らない・理解できない“世界”に遭遇しました。

 “春の珍事”という言葉があります。そんな印象を受けました。春の珍事とは元々は、春先の移動性高気圧などの影響によって、天気が変わりやすく、予想外の天気になることを意味していたようです。しかし、これが転じて、理解を超える世界の出現にも使うケースがあるようです。

 テレコムセンター駅は、東京都江東区青海二丁目にあります。お台場と呼ばれる東京湾につくられた人工島の中にある駅です。



 テレコムセンター駅の周辺には、東京の民間放送テレビ局のフジテレビの臨海スタジオや文部科学省傘下の科学技術振興機構が運営するる日本未来館、経済産業省系の産業技術総合研究所臨海副都心センターなどの建物が並んでいます。

 こうした建物の間には、よく整備された近代的な公園風空間が続いています。その公園風の空間に、コスプレ風の若い女性や男性のグループがいます。正午過ぎには、かなり多い人数でしたが、夕方になると点々といる感じになりました。






 なにかのイベントがあり、そのテーマを反映したコスプレ姿になっているようです。そのコスプレ姿を写真撮影しているグループがあちこちにいます。

 あるグループは、自分たちで三脚を使ってデジタルカメラで撮影した画像の出来映えをチェックしています。



 3月中旬の春めいてきた、いい天気の日に、このコスプレ姿のグループの方々は実に楽しそうにしています。平和な風景です。帰宅して、コスプレのイベントをWebサイトで調べてみると、こうしたイベントはあちこちで開催されています。

 日本国内は安全・安心な世界であることを証明するイベント風景です。こうした安全・安心な環境は日本の宝物です。ただし、コスプレ姿の良し悪しや価値観はよく理解できません。まさに、春の珍事を見たという印象です。

 今回は番外編的な話でした。

持続可能性社会実現に向けた生物模倣技術の重要性を拝聴しました

2013年03月17日 | イノベーション
 東京都江東区内で開催されたシンポジウム「生物模倣技術(バイオミメティクス)がもたらす技術革新と博物館の役割」(主催は文部科学省科学研究費新学術領域「生物規範工学」)を拝聴しました。

 人類が開拓した、現在の人工物文明をどう考えるかという点で、大変示唆に富むシンポジウムでした。




 
 “生物模倣技術”“バイオミメティクス”とは、これまでは生物の機能を真似することでした。例えば、サメの肌表面の微細な凹凸などを真似した、水の流体抵抗が小さい水着などがその代表格です。東北新幹線の先頭車両の前に突き出た先頭部のデザインも野鳥のクチバシなどを模倣した、流体力学の賜物です。

 ただし、現在の生物模倣技術はまだ初歩的で、入り口に過ぎないようです。これからは真の生物模倣技術を実現したいという視点で、このシンポジウムは企画され開催されました。

 シンポジウムのまとめを担った東北大学大学院教授の石田秀輝さんは講演「結言:ネイチャーテクノロジーがもたらす持続可能性社会」の中で、「自然・生物はゴミを出さない」と解説します。地球表面は、太陽からの光や熱エネルギーを受け取って、多様で複雑な自然体系を創り出し、ゴミをつくらない持続可能性システムをつくり出していると解説します。地球で人類が長く繁栄できる持続可能性社会はこれからの研究開発成果にかかっていると主張します。

 今回のシンポジウムのテーマ名は「技術革新と博物館の役割」です。



 このシンポジウムを企画した東北大学原子分子材料科学高等研究機構教授の下村政嗣さんは、「欧米などの博物館や動物園などは、自然・生物が持つ機能や生態系などを市民に分かりやすく伝える役目を本来業務として進めている」と説明します。大まかにいえば、生物学者が集めて体系化した自然・生物の“智恵”を、工学者などに伝えて、新しい工学体系をつくりたいと主張します。現在は、生物情報がまだ十分には伝わっていないといいます。

 下村さんは「問題提起持続可能性社会に向けた技術革新としての生物規範工学」として、以下のように主張しました。現在の人工物科学に基ずく工学などは、高温・高圧を利用し、化石燃料利用や原子力利用の発電を基に、金属材料ベースの文明を築いてきましたが、このままでは広義のゴミがたまってしまう。リサイクルなどの循環型社会を再構築するには、博物館にある生物標本・資料・論文などから、人類は学び直し、本当の循環型社会を目指す工学などを考え始めることが必要と説きます。

 生物のように室温に近い環境下で、穏やかな反応によって、目的の物質・材料などを創り出し、必要とする機能や機構を実現するには、まったく新たらしい反応などが必要となります。人類は、こうしたまったく新たらしい反応を実現する科学・技術体系を見いだすしかありません。まったく新しいイノベーションを起こすことは求められています。

 今回は壮大な話なので、細部は自分勝手な解釈を入れています。今後とも、循環型システムの持続可能性社会を目指す工学などを考え続けます。