ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

埼玉県北本市にある北本自然観察公園では、マガモやコガモに出会いました

2015年10月23日 | 季節の移ろい
 埼玉県北本市にある北本自然観察公園に、冬鳥などが来ているのかどうか偵察するためにに行ってみました。夏はまったく行かなかったので、久しぶりです。

 北本自然観察公園は、森や湿原などで構成される里山風景がそのまま保存されている野鳥観察愛好家のメッカです。



 結果的には、10月下旬は、埼玉県の平野部の森は少し紅葉し始めたところで、落葉してなく、ヤマガラやアオジなどの野鳥観察はあまりうまくできませんでした。

 湿原部分もヨシなどが茂り、野鳥の声は聞こえるのですが、姿は見つけられませんでした。

 森の中では、シジュウカラの群れがいて、うるさいほどさえずっています。



 今回、いくらか楽しませてくれたのは、北本自然観察公園の中にある埼玉県自然学習センターの裏にある高尾の池と呼ばれる池です。

 カルガモやマガモなどがもう池に住み着いています。

 水面を進むマガモです。



 コガモも10羽ほど、泳いでいます。





 カイツブリの幼鳥です。



 森の斜面では、ハダカホオズキという、見た目はミニトマト風の野性の実が目立ちます。



 見た目は美味しそうですが、毒成分を持っているそうです。

 森の中では、クサギが実をつけています。



 北本自然観察公園は、しばらくして森の木が葉を落とすと、野鳥観察のシーズンを迎えます。

日本経済新聞紙の見出し「京大生よ 日本語で考えよ 山極学長2年目に」を拝読しました

2015年10月22日 | 日記
 2015年10月21日に発行された日本経済新聞紙の朝刊の中面に掲載された解説「京大生よ 日本語で考えよ 山極学長2年目に」を拝読しました。

 昨年2014年10月に京都大学の学長に就任した山極寿一(やまぎわじゅいち)さんは、学長就任2年目を迎えた時点として「京都大学の教育・研究の国際競争力を高めるために、大学をどのように変えていくのか、その戦略と課題を聞いた」と、記事のリードに今回のインタビューの趣旨が説明されています。

 元々はゴリラなどの霊長類研究の第一人者だった山極寿一さんが、京都大学の学長に就任し、自校の大学改革を進め始めたところです。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「京大生よ 日本語で考えよ 山極学長2年目に 英語はツールでしかない 答えのない問題を全員に」として載せています。記事の中身出しまで入れた見出しです。



 この記事の冒頭では、「学生をどうグローバル人材に育てますか」という問いに対して、京都大学の学生には、春と夏の休暇中にどんどん短い海外留学をさせ、国際感覚を身につけさせたいと答えています。

 そして、この短い海外留学は英会話の習得が目的ではないと伝え、英語習得はたかが外国語学習というツールを学ぶことに過ぎないと指摘します。重要なことは、大学4年間に、考える力を身につけることだと指摘します。そのためには、日本語でしっかり考えることだと伝えます。

 このため、京都大学は教養教育に力を入れていると答えます。大学院や研究所を含めた全学の教員・研究者が教養教育にかかわっている点が、京都大学の強みと答えます。つまり、京都大学の約3000に及ぶ講義から科目を選べる。さらに、10人以下の少人数教育を来年度から1年生全員に実施し、文理融合の答えのない問題の解を考えさせると答えます。こうした教養科目(リベラルアーツ)は、欧米の有力大学が重視している教育です。

 この大学教育の流れは、文部科学省がいう「人文社会系の再編」と見た目は逆行します。山極寿一さんは、いますぐ役立つ人材教育ではなく、未来の社会に向けて期待に応える人材を育てるのが国立大学の使命だと解説します。このため、人文社会系は教養教育として重要であると指摘します。

 このためには、高校の教育改革を大学も協力して取り組む必要があると指摘します。高校生の時代は正解をひたすら暗記する受験勉強をして大学に進学してくるが、これでは考える力をつける教育としては遅いので、高校の時点から答えのない問題を考えさせる教育に変えていきたいと戦略を語ります。

 現在、入学してくる高校生は京都大学では5教科7科目の学力を総合的な学力として選抜していると答えます。私立大学などは3教科3科目の入学試験をしている点に、疑問を呈していると、記事では伝えます。

 英国の教育情報誌の世界大学ランキングでは、日本の東京大学や京都大学がランキングを下げたことについては、統計データの取り方が今年から変わったための影響で、同教育情報誌も「昨年のデータと比べないでほしい」と伝えているとし、別の問題と答えています。

 ただし、海外で日本の大学が評判・評価が低いことは問題だと語ります。問題は、例えば京都大学出(大学院修了者も含むもよう)の研究者が、“国際貢献をしようとしても、その場限りの研究成果発表や技術供与に留まっているからと解説します。

 この問題を解決するには、海外の発展途上国を技術移転で支援するには、その国の政策決定に関わり、日本の科学技術を着実に植え付けることが重要と語ります。日本の政府が日本の研究者が国際舞台で活躍する後押しを期待しているようです。この部分はなかなか微妙な解決策提案です。


朝日新聞紙の見出し「26国立大『文系』見直し」を拝読しました

2015年10月21日 | 日記
 2015年10月21日に発行された朝日新聞紙の朝刊一面の中程に掲載された、見出し「26国立大『文系』見直し」を拝読しました。

 この記事は、10月20日に文部科学省が、国立大学86校が提出していた自校の経営・運営方針や改革方針をまとめた「中期目標・計画」の素案をまとめたものを公表したことを受けた記事です。

 他の主要な新聞紙にも、同様の内容の記事が掲載されています。

 朝日新聞紙のWeb版である朝日新聞 DIGTALには、見出し「『文系』学部、26大学が見直しへ 国立大中期計画素案」として伝えています。

 

 文部科学省は10月20日に、全86校の国立大が自校の運営や改革方針をそれぞれまとめた提出した「中期目標・計画」の素案を公表しました。

 今回、この「中期目標・計画」の素案が注目された理由は、今年6月に文部科学省が人文系学科の廃止などを通知した結果、これを受けて各国立大学がどう反映するかに関心がたかまっていたからです。

 朝日新聞紙の記事は、「人文社会系については、33大学・大学院が見直しを盛り込んだ。そして、学部の新設や統合が目立ち、廃止はなかった」と伝えています。人文社会系学部がある約50大学のうちの26大学が学科を見直すと伝えます。
 
 例えば、横浜国立大学は経済学部2学科と経営学部4学科をそれぞれ1学科に再編する。また、神戸大学は2017年度に国際文化、発達科学の両学部を統合して新学部をつくる。茨城大学は「人文学部」を「人文社会科学部」(仮称)に改めて入学定員を削減する――。また、富山大学は「人文社会芸術系の組織の見直しを行う」という抽象的な表記をするなどの表現も多かったと解説します。

 現在、国立大学は2004年4月から国立大学法人というある種の“独立行政法人”になり、自校の運営を自主的に工夫して行うようになっています。そして、6年ごとに「中期目標・計画」を文部科学省に提出する仕組みになっています。

 しかし、各国立大学を運営するための資金となる「運営費交付金」は文部科学省が提供します。今回、各校が提出した「中期目標・計画」などを基に、各校に交付する「運営費交付金」を査定し、増減するといわれています。この結果、文部科学省の“指導”に従った「中期目標・計画」が多かったもようです。

 各国立大学は、入学者が望むと思われる学部などを整備し、地元の地域振興に貢献する人材を育てるなどの社会的要望に自主的に応える、ふだんの努力が求められます。この点では、“官学”としてではなく、地元などの住民が求める人材教育とな何かをふだんから追究し、地元の支持が高い大学であることが大切になります。

 日本の組織は“上からの改革”が多く、“下からの改革”が弱いです。地元から強く支持される国立大学が増えることを願いばかりです。

(追記)
 2015年6月に文部科学省が各国立大学に出した通達については、弊ブログの2015年6月25日編の後半部分で触れています。

 また2015年8月13日編でも、その通達の中身を伝えています。




群馬県甘楽郡下仁田町側の荒船山山麓では、紅葉が始まっています

2015年10月20日 | 季節の移ろい
 長野県佐久市と群馬県甘楽郡下仁田町県境付近の内山峠の南東側にそびえている荒船山は、中腹の山麓が紅葉し始めています。

 長野県佐久市と群馬県下仁田町をほぼ東西に結ぶ国道254号線を下り始め、標高800メートルから900メートル付近の下仁田町側にある荒船山の展望台から見上げる荒船山(標高1423メートル)です。


 
 この画像が少し霞んでいる感じになっているのは、午前11時ごろには太陽が荒船山の背後にいて、独特の形の艫岩(ともいわ)南面が逆光になっているからです(特に光学フィルターを利用していないので)。
 
 秋の秋分の日(彼岸)を過ぎて約1カ月となり、太陽の“黄道”が低くなり、午前中は艫岩の南面に日が当たらない時期に入りました。秋が進んだ証拠です。冬になると、午後3時過ぎになると、艫岩南面は西日に照らされるようになります。
 
 この展望台の向かい側に見える荒船山の山麓付近は木々が紅葉を始めています。




 
 展望台から見て、荒船山の山麓と道路を挟んで、逆側方向の山麓も木々が紅葉を始めています(国道254号線をつくる前は、同じ山麓系です)。




 
 こちら側の山麓は、妙義山系と同様に、溶岩がかたまり、軟らかい部分が浸食でなくなり、硬い部分が筒状に残るなどの形状になり、奇景になったところです。
 
 荒船山山麓は、これから1、2週間で、木々が美しく色づきそうな気配です。
 
 その展望台付近に生えている低木落葉樹のクサギは花期が終わり、実をつけています。


 
 その近くの草むらでは、サトイモ科のマムシグサの実が緑色から赤色に変わっています。


 
 国道254号線を東に進み、下仁田町市街地の下仁田駅(上信電鉄上信線)近くの老舗旅館の玄関前には、キクの花が飾られています。


 
 秋の本格化を感じさせる、“おもてなし”のキクの鉢です。


日本経済新聞紙の「軽減税率 攻防再び 政府・与党 来月末にらむ」を拝読しました

2015年10月19日 | 日記
 2015年10月18日に発行された日本経済新聞紙朝刊の中面に掲載された見出し「軽減税率 攻防再び 政府・与党 来月末にらむ」を拝読しました。

 この記事は、2017年4月に消費税率を10パーセントに引き上げる際に、導入する予定の軽減税率制度を具体的にどうするのかを詰める際の内容を11月末までに政府・与党が詰めていくという記事です。

 前回、財務省が提案したマイナンバー制度を利用する軽減税率の実施案を白紙撤回させた攻防戦のその後を予想したものです。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版でも、記事は見出し「軽減税率 攻防再び 品目 飲食料品どこまで」など、今回の記事を構成する3つの記事がすべて順番に掲載されています。



 与党の公明党は「酒を除く飲食料品が消費者は受け入れやすい」と、あるテレビ番組で発言し、財務省案の白紙撤回後の軽減税率の具体案の詰めを求めていると、記事は伝えます。

 与党の自民党などは業界団体のヒアリングを本格化させ、具体的な軽減税率のやり方を議論するそうです。消費税の軽減税率の対象を少なくするほど、消費者一般の方の不満が大きくなる半面、軽減税率の対象品目が増え、その規模が大きくなるほど、子育てや年金などの社会保障に充てる消費税収が目減りし、本来の目的が薄まります。

 素人的には、こうした基本的な中身をあまり詰めずに、与党は軽減税率の政策提言をしてきたのかどうかが分からなくなりました。

 この記事を構成する囲み記事として、欧州の小売り現場は「税額票、煩雑さ感じない」という小売店店主の声を紹介しています。日本の消費税に相当する付加価値税(だいたい20パーセント程度)を導入している欧州の事例として、ドイツの首都のベルリンの医薬品を販売する薬局の経営者は「税額票(インボイス)の納税の手続きが煩雑だと思ったことはない」と語ったことを伝えます。

 日本の多くの小売店経営者が軽減税率のやり方で、「手続きが煩雑」と反対していると伝えられる税額票(インボイス)の実施には、欧州の自営業者は煩雑さを感じていないとの現地リポートを伝えます。

 この囲み記事は、既に税額票(インボイス)を実施している欧州の小売業者は不満を持っていないと伝えます。しかし、この税額票(インボイス)による軽減税率導入時の政策攻防は伝えません。既に、実施している欧州の小売業は不満を持っていないようだと、定性的に伝えます。欧州では、品目ごとに税率を管理するソフトウエアをパソコンに入れておけば、在庫や売上げ、税額が管理され、仕入れた品目ごとの税率・税額が分かる仕組みだと伝えます。

 日本でも、軽減税率の実施については、経済界を代表する団体の経団連は条件付きで容認の構え見せていると記事は伝える一方、中小企業を束ねている日本商工会議所は反対姿勢のままだそうです。今回の記事では、「税額票(インボイス)の導入協議が難航すると、3年から5年後に導入するとみられる「税額票(インボイス)への切り替え時期が先延ばしになる可能性がある」と伝えます。与党と経済団体の間では、いろいろな攻防が起こっているようです。

 今後の軽減税率の実施については、国民のどういう立場の方が「こうした理由で賛成だ、反対だ」という議論の中身がよく分かりません。今回の軽減税率の実施施策がどのように決まっていくのか、そのプロセスを見守りたいです。日本の民主主義の熟成度がみえそうです。