スポーツの言葉:
Artistic swimming:
実は、「シンクロナイズドスイミング」(=synchronized swimming)に「ソロ」という種目があるのは面白いなと思っていた。それは”synchronize”とは「同時に起こる;[・・・と]同時性を持つ、同時に動く」という意味だとジーニアス英和にもあるからだ。ソロ、即ち単独で泳いでいる(演技している?)のでは、誰かに合わせて同時に動く訳には行かないと思って見ていた。
ところが、国際水泳連盟はこの度その種目の名称を「アーテイステイック・スイミング」(=artistic swimming)に変更すると決めたようだ。ソロではなくて、2人以上で泳いでいる種目の方が多いにも拘わらずだ。いい気に芸術の域に格上げ?してしまったのは面白い。
シンクロナイズドスイミングは英語のままで和訳していなかったので覚えやすかった。例えば、「同調的泳法」では何のことかサッパリだっただろう。これと似たような感がある美しく華麗に演技する「新体操」という体操の競技がある。この英語の名称は”rhythmic sportive gymnastics”となっている。これを「新体操」とは誰が訳したのか知る由もないが、凄い感覚だと思う。この訳者も連盟も従来の内村君たちの体操が「古い体操」になったと思っておられない様子なのも興味深い。
「高さがある」:
これは「スポーツ中継の用語集」というハンドブックが存在し、それに載っている「身長が高い選手たちが相手を身長差で圧倒した場合」を表現する用語であると思っている。恐らく、何処かの局のアナウンサーがヴァレーボールの試合ででも使い始めて以来、編集者が用語集に採用したのだと推理し解釈している。私は素直に何故「彼乃至は彼女が身長差を活かしてスパイクを打ち込んだ」とか「身長の高さを活かした見事なヘデイングシュート」とでも言わないのかと思っている。
「~にペナルティー」:
これはラグビーの試合の中継のみに使われている。これはおかしいと思う。それは、多くのアナウンサーが「~にペナルティー」と、反則をして相手テイ―ムにペナルティー・キックが与えられる時に叫ぶからだ。Penaltyには確かに「・・・に対する/・・・に課せられる刑罰、処罰」とジーニアス英和にはあるし、反則をしたのだから罰則があるのは当然だ。だが、彼らが言うべきことは「~が此れ此れ云々の反則を犯した」と言うべきで、いきなり罰が与えられる訳ではない。
正確には「オフサイドの反則を犯して、相手にペナルティー・キックが与えられます」と言うべきではないのかな。小うるさいことを言うようだが、カタカナ語排斥論者としてはおかしな言葉遣いは批判しておくべきだと信じている。実際に起きたことを正確に伝えて貰いたいから、敢えて採り上げてみた。
野球用語は面白い:
かねてから、私は野球用語は誤ったカタカナ語の宝庫だと言ってきた。今回はその中から目立ったものを一つだけ採り上げておこう。それは「シングルヒット」で、一塁までしか行けない安打を意味しているようだ。ところが、”single”とは、ジーニアス英和にも「たった一つの、たった一人の、ただ一つ」とあるように、これでは「たった一本のヒット」という意味にしかならないと思うのだ。だが、我が国では十分に通用しているのが凄い。
英語では”base hit”と言っていて、二塁打ならば簡単に”double”で、三塁打が”triple”となっている。「シングルヒット」は先人が知恵を絞って”base hit”を訳されたのだろうが、見当が違ったように思える。
Artistic swimming:
実は、「シンクロナイズドスイミング」(=synchronized swimming)に「ソロ」という種目があるのは面白いなと思っていた。それは”synchronize”とは「同時に起こる;[・・・と]同時性を持つ、同時に動く」という意味だとジーニアス英和にもあるからだ。ソロ、即ち単独で泳いでいる(演技している?)のでは、誰かに合わせて同時に動く訳には行かないと思って見ていた。
ところが、国際水泳連盟はこの度その種目の名称を「アーテイステイック・スイミング」(=artistic swimming)に変更すると決めたようだ。ソロではなくて、2人以上で泳いでいる種目の方が多いにも拘わらずだ。いい気に芸術の域に格上げ?してしまったのは面白い。
シンクロナイズドスイミングは英語のままで和訳していなかったので覚えやすかった。例えば、「同調的泳法」では何のことかサッパリだっただろう。これと似たような感がある美しく華麗に演技する「新体操」という体操の競技がある。この英語の名称は”rhythmic sportive gymnastics”となっている。これを「新体操」とは誰が訳したのか知る由もないが、凄い感覚だと思う。この訳者も連盟も従来の内村君たちの体操が「古い体操」になったと思っておられない様子なのも興味深い。
「高さがある」:
これは「スポーツ中継の用語集」というハンドブックが存在し、それに載っている「身長が高い選手たちが相手を身長差で圧倒した場合」を表現する用語であると思っている。恐らく、何処かの局のアナウンサーがヴァレーボールの試合ででも使い始めて以来、編集者が用語集に採用したのだと推理し解釈している。私は素直に何故「彼乃至は彼女が身長差を活かしてスパイクを打ち込んだ」とか「身長の高さを活かした見事なヘデイングシュート」とでも言わないのかと思っている。
「~にペナルティー」:
これはラグビーの試合の中継のみに使われている。これはおかしいと思う。それは、多くのアナウンサーが「~にペナルティー」と、反則をして相手テイ―ムにペナルティー・キックが与えられる時に叫ぶからだ。Penaltyには確かに「・・・に対する/・・・に課せられる刑罰、処罰」とジーニアス英和にはあるし、反則をしたのだから罰則があるのは当然だ。だが、彼らが言うべきことは「~が此れ此れ云々の反則を犯した」と言うべきで、いきなり罰が与えられる訳ではない。
正確には「オフサイドの反則を犯して、相手にペナルティー・キックが与えられます」と言うべきではないのかな。小うるさいことを言うようだが、カタカナ語排斥論者としてはおかしな言葉遣いは批判しておくべきだと信じている。実際に起きたことを正確に伝えて貰いたいから、敢えて採り上げてみた。
野球用語は面白い:
かねてから、私は野球用語は誤ったカタカナ語の宝庫だと言ってきた。今回はその中から目立ったものを一つだけ採り上げておこう。それは「シングルヒット」で、一塁までしか行けない安打を意味しているようだ。ところが、”single”とは、ジーニアス英和にも「たった一つの、たった一人の、ただ一つ」とあるように、これでは「たった一本のヒット」という意味にしかならないと思うのだ。だが、我が国では十分に通用しているのが凄い。
英語では”base hit”と言っていて、二塁打ならば簡単に”double”で、三塁打が”triple”となっている。「シングルヒット」は先人が知恵を絞って”base hit”を訳されたのだろうが、見当が違ったように思える。