新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

残念無念、なでしこジャパンがスウェーデンに負けてしまった

2023-08-12 07:38:39 | コラム
FIFAのランキング3位と11位の差だったか:

11日のFIFA女子W杯準々決勝戦は、最後まで同点で延長戦の希望を捨てずに観戦していた。気が付けば、両方とも流れの中で綺麗な形で点が取れなかったという寧ろ珍しい部類に入れたい、守りの試合だったような気がした。

最も俗な表現を使えば「我らが『なでしこ』は持てる力を発揮できなかった残念な負け方」のようになるかも知れない。結局は、遺憾ながらランキングの評価が正確だったということかと思った。

何故持てる力を出せなかったのかを、私流に論評すれば「足の長さの違い」と「体格の違い」にあったかと見えた。足の長さの違いで「競り合いでは後一歩の差でボールを奪われる」か「良いと見えた折角のパスのコーズに足が伸びて、ボールを奪い去られる」のような場面が多かった。そのために、殆どの「セカンドボール」という名のこぼれ球を取れなかったのが痛かった。それだけではなく、素早い寄せで我が方の攻撃の芽が摘み取られていた。

これらのような悪条件が重なっても、ディフェンス人陣は懸命な守りで、前半には大型のスウェーデンのFWがシュートの形にならないように抑えていた。そして何とかボールを前線に蹴り出すのだが、それを奪い返されて再び攻め込まれてしまうのだった。我が方が何とかパスを繋いで攻め上がろうとしていたのだが、言うなれば苦し紛れのパス交換になってしまい、攻め上がる形を作れる前に奪い取られるという悪循環が続いた。

「仕方がないのかな」と思えたことがあった。それは競り合いの場面では体格の差が出て負けていた点なのだ。自分自身が小柄でいくら一所懸命に当たりに行っても負けてしまう結果になったのを思い出させられたような展開になっていた。

ヨーロッパのティームに加わっている者たちが多いので、このような不利だと言える身体的な条件があると承知していただろう。昨夜の試合では技術面では負けていたとは思えないが、体格の差があったと思えて仕方がなかった。

あのスウェーデンのディフェンスが体格の差で植木を倒してしまって取れたPKと言う絶好の機会を逃してしまったのは、何とも残念なことだった。だが、敢えて言うが「あの場面で決めきれなかったところに力の差が出た」のだと思っている。

失敗した植木はさぞかし「責任重大」という緊張感に苛まれていただろうと、寧ろ同情してみていた。PKなるものは何度か蹴ったことがあるが、あれを緊張感なくして蹴れる人がいたお目にかかりたいほどの重圧を感じるもの。

池田太監督が就任されてから何年経ったのか知らないが、あの前監督時代に崩してしまった女子のサッカーをあそこまで育て上げられたのは立派な業績だと敬意を表したい。澤さんや宮閒のような存在がいない現勢力でのサッカーは、未だ開花し始めたばかりではないかと見ている。2011年には宮沢のような飛び道具がなかったし、ヨーロッパに行っても通用している選手は少なかったと思う。

この代表ティームは今回のW杯での貴重な経験を活かして、池田サッカーに一層の磨きを掛けランキングを一桁に上げて、来年に迫ったパリオリンピックで開花して結果を残してくれると期待しよう。貴女たちには出来る、澤さんたちがやって見せてくれたように。