恐怖のスマホのアプリは人手不足対策か事務合理化か:
先日、国立国際医療研究センター病院( NCGM)の待合スペースで時間待ちをしている所に、事務方の服装ではない女性が回ってきて何か説明を始めた。当方にも順番が回ってきて手渡されたパンフレットには「通院支援アプリWellcone」とあり「すべての機能を無料で使えます」とも記されていた。悪い予感がした。
果たせるかな、中味の説明では「3月26日から運用が開始されるスマートフォンを使う(事務?)合理化のアプリだった。この「ウエルコネ」では「受診の流れに沿って利用できる機能をご説明します」とあった。それらは「診察待順案内」、「アプリ決済(後払い会計)」、「処方箋情報送信」、「医療情報確認/共有」、「受信予約確認」、「掲示板・お知らせ」とあった。要するに「これに登録してください」という事。
超後期高齢者に言わせて貰えば「またもや恐怖のスマホのアプリ」なのだ。当方は寡聞にして「国民皆スマホ条例」が閣議決定されたとは知らないし、スマホの使い方教室が各地方の自治体に設けられているとも知らない。だが、日本中何処に行っても、あのQRコード(っていうのでしたっけ)が待ち構えている。
昨年の8月に酷暑をものともしてドコモショップに通ってiPhoneとやらに切り替えたが、使用の実態は家電を持ち歩いているだけのことで、スマホとやらが備えている機能の1%程度しかこなせていないのだ。昨今漸くショートメールが送り出せる程の大進歩を遂げたばかり。何が面倒かと言って、あの同じ所に何度も触れて文章を作る方式と、小さすぎる文字を、目をこらして読まねばならぬ辺り。これなら、故障してばかりのらくらくスマートフォンの方がいくらかましだ。
そこにまたしても恐怖の「アプリ」がNCGMでの登場だ。ここでは医療事務は某有名派遣会社が請け負っていると勝手に解釈しているが、その会社とても人手不足にでも陥ったのか。それとも、国立としては一層の事務合理化を図ったのか。この恐怖を知人に嘆いてみれば、彼は「それは高齢の患者さんは来ないでくれという意思表示かも」と笑った。否定できない気がした。
当方は隔月の通院で今月になって行ってみれば、保険証確認のカウンターの場所が変わり、そこにはマイナンバーカード確認の器具が設置されていた。係の女性が6ヶ月に一度(と聞こえた)確認してくれれば良く、当方は偶々前日に来ていたので確認済みになっているので、来月でよしとなって解放された。河野太郎大臣のゴリ押しの成果が明らかに出ていたのでウンザリだった。
ところで、アプリの登録であるが、自力で試みる勇気は未だ出てこないので、次回の4月23日の予約日まで熟慮してみようと思う。また、登録もせずに10月の期限ギリギリまで紙の保険証に固執していればどうなるのかも試してみたい衝動にも駆られる。河野氏は高齢者の悩みなどは気にならないのだろうか。高齢者の泣き言に付き合っている暇などないとでも言う気なのか。父君の河野洋平氏は高齢者だが。