新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

9月24日 その2 カタカナの商品名に惑わされた

2024-09-24 08:35:51 | コラム
カタカナの商品名に惑わされた:

タッパーウェアブランズ社がChapter 11の保護を申請した:
「タッパー」は会社名だったのだ。厳密に言えばアメリカ・フロリダ州に本社を置くタッパーウェアブランズ(Tupperware Brands Inc.)という会社の内容物が盛れない容器を製造販売している会社の商品名だった。その会社がつい先日、日本の民事再生法に相当する連邦破産法第11条による保護を申請した。即ち、倒産したのである。

この会社を代表しているかのようなタッパーウェアは我が国では何時の間にか「タッパー」と呼ばれるようになって、あのようなプラステイックの容器の代名詞になってしまったほど重宝され普及していた。その本家本元が英語で言うChapter 11になってしまっていたのだ。このように会社名その他が我が国では代名詞どころか普通名詞にまでされている例が他にもある。

ホッチキス:
これは英語ではstaplerと言うのだが、日本では「ホッチキス」と言えば誰にも通じるだろう商品名になって広く使われている。「本当はHotchkissさんが開発した文具だったのだ」と信じていたが、何時だったか念のためにWikipediaに訊いてみると、下記のように誤認識であるといわれてしまった。

「事務用品のホッチキス(ステープラー)はベンジャミン・ホチキスが発明者といわれることもある。これは俗説である。ホッチキスという通称は、最初に日本へと輸入されたステープラーがE.H.ホチキス社(E.H. Hotchkiss)の製品であったことに由来する。」と出ていたのだった。少し恥じ入った次第。

ポケットベル他:
昨日もジムで時間が許す限りThe New York Timesの見出しの音読をしてきた。一面には引き続きpagerとwalkie-talkieの爆発関連の記事が出ている。NYTはイスラエルが仕組んだとも言っていないし、イスラエルもそうしたとは認めていたとは報じていない。

そこで、カタカナ語である。Pagerは日本では「ポケットベル」となっていたとは既に取り上げた。だが、walkie-talkieは「携帯用無線電話機なのだが、検索するとかなり面倒な商品名になっていた。即ち、

「walkie talkie(ウォーキートーキー)とは、コンパクトで持ち運び可能なバッテリーを電源とするトランシーバーを指します。半二重通信の一種であり、発信時にボタンを押して発信(発言)する(プッシュ・ツー・トーク)という特徴をもちます。 一般的にwalkie talkieは電源を入れると受信状態となり、自分または相手のどちらかが相手に話しかけたくなった時に送信ボタンを押したまま話しかけます。」

とあったのだから。それではとWikipediaで「トランシーバー」を調べると、

「トランシーバー、トランシーバ(transceiver)とは、送信機(transmitter)と受信機(receiver)からなる造語で、電気通信やデータ伝送分野において電気信号の送受信を行う機器あるいは電子回路を指す。」とあったし、Ruijieと言うサイトには、

「トランシーバーとは、データや信号の送受信を行うものです。送信機と受信機から発展したもので、送信機と受信機の機能を併せ持つ装置、機器、回路を指す。「TRX」と略称されることもある。単にトランシーバーと呼ぶ場合は、通常、電波で音声などを送受信できる無線通信機のことを指す。」

とあった。要するに「トランシーバー」で括れるというか、どうやら、トランシーバーの範疇に携帯用無線電話機=walkie-talkieが入っているという事のよう。

それでは「トランシーバーを創造したのは誰か」と調べると、イタリア人で1909年にノーベル賞を受賞したグリエルモ・マルコーニ(Guglielmo Marconi)という人だった。何だか、調べて見た為に、読者を混乱させるようなことを述べてしまったようで申し訳ない次第。


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