1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

人民元 香港ドルに対して攻勢

2012-09-03 | ラジオ

人民元が香港ドルに対してますます攻勢に立っている。香港行政自治区の指導的銀行家らもそれを認めており、専門家らは新しい金融秩序が形成されつつあると指摘している。
今年上半期で、香港のスタンダードチャータードバンクにおける、人民元立ての取引は60%増加し、人民元立ての融資は2倍に増えた。
また香港の、ほかの金融機関でも人民元立ての取引が増えている。香港のシティバンクも人民元が信頼できる通貨であることを確信したようだ。
というのも非居留民に対しても人民元立て口座の開設を認める意向だからだ。グローバル民間取引部門を統括するル・ウェイボ氏は、これによって人民元立て取引から上がる利益を、大幅に伸ばすことが出来ると考えている。
銀行家らは香港の銀行部門全体において、人民元が主要な原動力と成り得ることを指摘している。

中国が人民元を香港において自由化してから、まだ1年にも(?)みちないが、その間、人民元は大きく勢力を拡大したほか、銀行の商業活動にもプラスになっている。
香港はすでに国際金融センターとして地位を確立しているが、ロシアの高等経済学院のディスキン分析家は、人民元へと舵を切ったことが重要な分岐点となると指摘している。
「中国はすでに国際通貨市場において発言力を持っている。これは世界で新しい金融秩序が形成されつつあるという(「ちざし」)だ。徐々にこれは固まっていくでしょうし、同時にドルとユーロは独占的な立場を失うことになるでしょう
分析家は、こうコメントしている。

香港にある各銀行はすでに商業的利益を得ているだけではなく、海外との取引においても人民元を使って、より幅広い金融商品を提供することができる。
最近ではバークレー銀行、ドイチェバンク、HSBC、JPモルガン、スコットランド王立銀行などが人民元の流通規模を拡大することを提案している。当然このなかにはエミッテントとしての中国銀行も含まれている。

国際欧州研究所のエイティン所長は、すぐには人民元をトップとする革命には繋がらないものの、すでにその序曲が始まっていると指摘している。
「つまり国際金融の流通、および国際通貨の役割が変化してきているということだ。私の意見では世界金融市場というグローバル経済にとって、最重要のレベルでの相互関係に変化が見られているということだ」
所長は、このようにコメントしている。

香港の銀行部門における人民元の飛躍は、国際金融システムの混乱を背景として起こっている。この混乱はドルが激しく変動し、ユーロ圏の崩壊を危惧する声が高まっていることによるものだ。
それゆえ、多くのグローバルプレーヤーにとって人民元での取引は、安全な避難先となっている。また香港が世界における中国のプレゼンスを拡大するための、新たな道具となる可能性もある。特にアメリカとの間で世界第一の経済大国をめぐる対立が先鋭化することだろう。

どうやらこの新人男性アナウンサーも珍語を言うようだ「1年にもみちないが」「あるという、ちざし」

通貨で読み解く世界経済―ドル、ユーロ、人民元、そして円 (中公新書)
クリエーター情報なし
中央公論新社

8月21日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。