村上原基、滋賀県安曇川の山中20年⇒麓の町の田中に一人暮らし人生

山中で20年一人暮し後71歳から麓の田舎町で暮している、断捨離し自然な生き様と山暮らし体験に基づく人生論及び写真を紹介

11.堀江もんは結果的には貢献している。狼狽するだけでなく社会が反省すべきだ。

2006-01-24 10:09:17 | 株式
昨日、堀江もんが、ついに逮捕になりました。堀江もんは、どうも少しやり過ぎたようです。
ところで、今回の事件で株価が下っていますが、この株価急落は、日本で個人投資家が多くなっている証拠なんでしょう。一般に、素人というものは、こういう場合にすこぶる狼狽するのです。今は売りでなく買い場なんですが、こんな時、素人は目の前の状況におびえて異常に狼狽するのです。「どうしよう、株式投資はもうやめようか?明日売ろうか?」と考え込み夜も寝られなくなってしまうのです。そして朝起きて、株式が下がるとせっかくの株式を売ってしまうのです。個人投資家は今こそ、早く買い戻すべきなんですがね。日経平均株価の今年目標は18,000~19,500円くらいと言われているんです。
例えば、女の子が殺され事件が2,3件おきますと、親は「子供を外で遊ばせない、おじさんと口きくな」なんてことをやってしまうのです。「あつものに懲りて、なますをふく」になってしまうのです。特に現代人というものは、全てにおいて素人的であり、人間としての基本的な能力が著しく低下していますので、戦争・事件・災害・大きな不幸にあった時に冷静な判断や行動ができないのです。そしてまずいことは本来やってはならないことをやってしまうものなんです。逆のことをやってしまうのです。今回のライブドアー事件でライブドアー関係以外の株式を狼狽売りしている素人の個人株主さんは、まさにこれに、はまって全く逆のことをしているのです。そしてあとで「大失敗だ」となるのです金に縁のない人は最後まで金に縁がないのですね。
ところで堀江もんのライブドアーは大変なことになっています。詐欺にあったライブドアーの株主もとんでもない大被害を蒙ったのです。一週間で、全財産を失った人や大きな借金をかかえた人もいるそうです。心からご愁傷様です。そういう点では、目下のところ堀江もんやライブドアーの経営層は許しが難い存在なんでしょう。まあ偉そうなことは言えませんが、ライブドアーの株式は短期売買の対象であって長期投資にはむいていなかったのは事実です。100分割の時、即売ればよかったんですが、当時、堀江もんの陰謀がわからず、結果的に私も損しました。(でもその後取り戻し、最近は見向きもしませんでした)株式分割は、常識的にせいぜい2~3分割までですよね。10分割以上~100分割なんてことは常識的に、ありえないことなんです。そういう会社の株式は怖いですよ。できれば早く見切ることですね。
しかしへそ曲がりの私は、「堀江もんは、どうやら本人もわからなくなるほどの悪党なんでしょうが、でも日本にとっては結果良し」ということもあって、一概に悪党とだけ言えなさそうなんです。瓢箪から駒ではありますが、日本をかき回し、彼は結果的に日本を良くしているのです。今回の事件でも結果的にかなり多くの問題を抉り出し、改善しようとさせてしまったのです。

『堀江もんは悪党だが、堀江もんはまさしく改革の火の玉なんです』

堀江もんは、壊し屋(改革のブルドーザー役)なんです。最近では姉歯の強度偽装事件も、多くの人々に、法律の不備やいろいろな教訓を与えてくれたのです。かつての鈴木宗男さんも、そういう意味では功労者だったんです。彼は今猛反省して仏の鈴木みたになっていますが、堀江もんはいかになりましょうや?多分、彼は、当面かなり長きにわたって、地獄をさ迷うでありましょうね。
①プロ野球業界の窮地を救った
②プロ野球業界の古い体質の改革の糸口を作った
③会社のM&Aについて警告を与えた
④株式投資の裏の面を教えた
⑤東証の経営者や管理がかなりお粗末なことを明確にした
⑥東証の管理や経営が日本にとって非常に重要なことであることがわかった
⑦あまりにも小さい東証の株取引処理能力を引き上げる決断をさせた
⑧個人株主に株式取引の怖さを教えた
⑨経営状況の正しい情報開示に問題のある会社の存在を教えた
⑩きちんと会社の経営状況を掴んで株式取引することの重要性を教えた
⑪IT企業を中心に上場企業は、誠実な経営を行い、正しい情報開示をしようと反省した
⑫世の中の潜在化する問題を顕在化させた
ようするに「壊し屋が、悪いことやって、良い結果を得た」ということになるのです。

こういう事件がおきてから吃驚し、大騒ぎする体質は大いに危険です。世の中の中身がここ100年で大きく変革してしまった現在、世の中の器のほうも大きく変えないといけない時期なんですが、器は古いままなので不整合が次々におきてくるのです。異常な速さの進歩についていってないのです。
そういう警告を与えるためには、むしろこういう事件(うみ)を出さなくてはならないようです。社会のしくみやルールの問題点が事件によって顕在化するのです。ISO14001環境マネジメントシステムではこういうことを『不整合』といい、きちんとして是正処置及び必要に応じて予防処置を要求されるのです。

事件がおきることは、そういう意味では『好ましいこと』なんです。事件によってシステムやルールを是正しなくてはならないのです。堀江もんだけが悪いのでなく社会自身も半分悪いということが言えるのです。人間は、無能なものなんで、現在の状況を調査・分析し、問題となりそうな事態を事前に予測し予防することが大の苦手なんです。そのために事件や事故がおきてから初めて重大問題と認識するのです。人間というのはそれほどお粗末なもんなんですね。

現代社会や現代人が今回の事件で認識を変えるべきことは、今回のような事件が出ないことより出ることのほうが、問題を起こさないようにすることより、むしろこういう問題をあえて起こすことのほうが結果的に健全であるということなんです。ところが政治家・役人・経営者は、一般的に問題を出さないように隠すようにしてしまうのです。それこそ大きな問題・危険なことなんですが、そういう意外な真理に気づかないんです。

いくつか例を挙げましょう。
①ある会社では薬品事故が慢性的におきていました。なかなか改善されなかったのですが、あるとき更に重大な事故を起こし、役所から指定事業場にされてしまったのです。そこで指定解除のために安全衛生管理体制のレベルアップをトップの陣頭指揮で2年間真剣かつ真面目にやったのです。その結果、事故は激減し最高水準の安全衛生管理ができるようになったのです。社内に管理意識も根付いたのです。

②平成12年、乳業会社で、回収された牛乳を新品に混ぜ再加工して出荷していたのです。ところがそれがばれて、処罰をうけ、業務停止になり、会社は壊滅的な打撃をうけたのです。しかしその後会社は猛反省し不正を働かないという方針をかかげ再生を図ったのです。その結果業績も株価も今は回復しているのです。

③ライブドアーによるフジテレビの敵対的買収事件はM&Aの危険について警告・教訓を残しました

④カード詐欺事件は、銀行に銀行カードの信頼性向上の必要性を再認識させました。個人にもカードの管理の重要性を認識させました。

⑤氷河の融解・大洪水・大雪は地球温暖化が脅威であることを一般人に強く認識させたのです。

⑥役所・役人の度重なる不正事件は、役人の腐敗・堕落を国民をあきれさせ、認識させ、役所の改革の必要性を強く認識させたのです。

⑦大手銀行数社で、銀行員が預金を着服し10億円以上の横領をしていたのです。お金を扱う銀行であれば、こんなこと100%気づきそうなもんですが、気づかなかったのです。経営や管理がお粗末なだけなんですが、これを機会に予防策を講じたのです。大きな授業料でしたが、再発防止はできたのです。

その他どんどん膿は出ています。 あげれば、きりがありませんが、平静を装って、問題を隠しとおすより、むしろもっとどんどん膿を出すべきなんでしょうね。
過去、企業や個人でも事件を起こしたおかげでかえって良くなった事例は数えきれないほどあるのです。
逆に、問題を隠しとおし、誤魔化しとおし、表面の平静を装い、会社や個人が大きく崩壊したなんて事例はその何千倍もあるのです。

まあこの数日、反省と改革論議が活発になっているのは、日本の健全性を示しています。そういう点では、日本にとってはむしろ今回の事件は良かったのです。株価にはむしろプラス材料なんです。

『問題とは、隠すものでなく、表に出すべきものである』

ところで最後に一言アドバイス
①株式は分散投資する
②株式は全資産の1/3以下にする
③先物取引はやらない、はまらない
④会社の業績などをきちんと調べる
⑤知らない会社、新しい会社は十分慎重に
⑥売り買いでなく中長期投資をする
⑦素人は投資信託を利用する
⑧時々頭を冷やす・時々休む
⑨どうやっても損する人は、買おうとした時にそれより5~8%下の価格で指値して買うようにすること

もう一言、堀江もんは、多大な迷惑をかけたのですから、大い未熟さを反省しなくてはいけません。裁判で争うなんてことは、やめたほうが彼にとっては良いことですよ。



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