9月26日 キャッチ!
古巣ドルトムントに復帰した香川真司選手。
復帰後最初の試合で見事ゴール。
満員のスタンドから復帰を祝う大歓声が上がった。
クラブにとって香川選手の復帰はリーグ優勝のための戦力としてだけでなくビジネスとしても大きな意味がある。
(ドルトムント マーケティング担当 カルステン・クラマー部長)
「日本は最重要な市場の一つです。」
名門ドルトムントはかつて経営破たん寸前まで追い込まれたが完全復活を遂げドイツで最も成功したクラブの一つとなる。
強いドイツにもどん底の時代があった。
1998年 W杯フランス大会では準々決勝でクロアチアに0-3と完敗し
2000年のヨーロッパ選手権で1勝もできずに一次リーグ敗退。
そこから一からの出直しが始まった。
ドイツの1次リーグ ブンデスリーガの各チームにユースアカデミーの設立を義務付けた。
さらに全国368か所に11才~18才までの若者たちを対象としたトレーニングセンターを作った。
そして専任コーチのもとで若手の育成が始まった。
長期戦略と地域に根差した育成システムが実を結んだ。
ブラジルW杯で決勝でゴールを決めたゲッツェ選手も若手育成システムで育った一人である。
ドイツサッカーの底辺は広い。
ドイツのサッカー連盟に登録している人数は4年前の時点で676万人と国民の10人に1人の割合。
観客数は香川選手の所属するボルシア・ドルトムントは1試合当たり80,297人。
ヨーロッパではマンチェスター・ユナイテッドが75,207人
FCバルセロナが71,958人。
日本では浦和レッズが37,100人。ドイツで香川選手、岡崎選手、内田選手など多くの日本人選手が活躍しているのは
世界中のスター選手が集まるスペインやイタリアに比べてまだ日本人選手にも活躍の場があり
小柄でもスピードや技術を生かすことが出来るということがある。
ベンチ入りできる外国人選手枠がドイツにはないということでもチャンスが多い。
(ドルトムント マーケティング担当 カルステン・クラマー部長)
「大勢に知ってもらえればドルトムントに多くのお金を使ってもらえます。
ファンに加えスポンサーにもついてもらえます。
ですから多くの人にドルトムントを知ってもらいたい。
日本でファンを獲得し黄色のドルトムントのユニフォームを着た応援団を増やしたいのです。
それが重要な目標です。
香川が戻る決心をしてくれて
とりわけマーケティング部門は大喜びです。」
ドルトムントはまずグッズの販売
そしてサッカー教室などを通じてサポーターの開拓に力を入れる。
日本語のホームページもあり香川選手の復帰直後には13万人もの人がアクセスした。
ユニフォームは次々と売れている。
ドルトムントは香川選手がかつて所属していたセレッソ大阪と若手選手の交流試合を行うなどして
日本のスポンサーの獲得にも力を入れている。
ドルトムントは成長著しいアジアの市場にも目を向けている。
(ドルトムント マーケティング担当 カルステン・クラマー部長)
「私たちはシンガポールに事務所を開く予定です。
シンガポール マレーシア ベトナム タイ インドネシアも興味深い市場です。」
かつてのドルトムントの経営危機は
選手の補強に多額の資金をつぎ込みクラブの株式を上場したことが裏目に出てしまったと言われている。
チームの成績が悪くなると株価に響き経営破たん寸前まで追い込まれた。
しかし再建策を進めブランド戦略も成功して今ではドイツを代表するチームとなった。
(ドルトムント マーケティング担当 カルステン・クラマー部長)
「成功の秘訣はサポーターです。
経営的問題に陥るのはクラブを支える人々が欠けているからです。
クラブのサポーターの熱い思い
ドルトムントには尽くしてくれる人たちがたくさんいます。
サポーターが増えれば経営的な問題も解決しやすくなります。」
いま日本では観客数が伸び悩んでいる。
戦術や選手の育成などドイツのサッカーから学ぶ点もある。
ビジネス面でも参考になるところは多い。
なによりサポーターをはじめ地域の人に愛されるチームの成功のカギである。