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タイ“代理母村”の実情

2014-10-30 07:15:00 | 報道/ニュース

10月21日 キャッチ!


タイには代理出産を禁じる法律は無いが
タイで代理出産が認められるのは夫婦の親族に限られている。
また金銭の授受は禁止されているがこれはあくまでも医師の間の内部規定のため
商業目的で代理出産を請け負う病院が後を絶たず多くの外国人が利用しているのが実情である。

首都バンコクから車で6時間。
タイ北部にあるペッチャブーン県。
ここに“代理母村”と呼ばれる地区がある。
地区長のノームさんは今回の代理出産の問題を受けて地区の代理母がどのくらいいるのかを調べていた。
人口850人のこの地区だけで把握された代理母の数は23人。
地区にいる20~30歳代の女性のうち約5分の1にあたる。
(地区長 ノームさん)
「この村には農業や建築現場などの日雇いの仕事しかない。
 生活苦から代理出産をやっていると思う。」
ブッパー・ポンドントゥリーさん(31)は60歳代の日本人夫婦の依頼を受け
夫婦の受精卵を体内に移植し女の子を出産した。
ブッパーさんは日本人の女性と会ったうえで代理出産を引き受けたと言う。
女性は「どうしても子どもがあきらめきれなかった」と話していたと言う。
(ブッパー・ポンドントゥリーさん)
「子どもが出来ないと言う日本人に
 子どもを持つ幸せや喜びを味わってほしかったのです。」
3歳と10歳の息子がいるブッパーさん。
当時 農場で働いて得られた収入は夫の分と合わせても月1万円ほどである。
同居している両親は難病にかかりさらに出費をを迫られていた。
周りの女性が代理母になり大金を手にしている姿を見て貧困から抜け出そうと決断したのである。
(ブッパー・ポンドントゥリーさん)
「我が家の収入では暮らせません。
 子どもを食べさせるので精一杯です。」
代理出産で手にした報酬は約100万円(年収7年分)。
ブッパーさんはこのお金で念願の中古車を購入した。
家を建てる土地とトウモロコシを栽培する畑も手に入れた。
(ブッパー・ポンドントゥリーさん)
「代理母がよいことだとは思いません。
 でも引き受けなければ土地を買うことはできませんでした。」
一方 代理出産ビジネスが広がる中でトラブルが相次いでいる。
同じペッチャブーン県に暮らすクックさん(32)。
今年 台湾の同性愛者の男性カップルの依頼で代理出産を引き受け
提供された受精卵を体内に移植した。
契約書もなく
妊娠5か月になるまで依頼人の情報をまったく知らされなかったほか
子どもを引き渡す際トラブルが生じないよう夫との偽装離婚をさせられた。
さらに妊娠後
仲介業者からは毎月片道6時間をかけてバンコクの病院での検査を要求された。
(クックさん)
「近くの病院がよかったけど聞いてもらえなかった。」
悲劇は突然訪れた。
妊娠5か月だった8月にバスの中で急激な痛みに襲われて出血。
救急車を呼び病院に搬送されたが流産した。
駆け付けた仲介業者はそれまでの優しい態度を豹変させたと言う。
(クックさん)
「私がおなかの子を殺したと言われました。
 私には存在価値がないと言う感じでした。」
業者とはその後連絡がつかなくなった。
報酬は打ち切られ流産の後遺症で薬を飲む生活を続けている。
(クックさん)
「痛みのせいで重いものが持てなくなり仕事もできなくなりました。
 代理母をやるべきではありませんでした。」
赤ちゃんを突然失ったクックさん。
初めてお寺で供養を行った。
今も流産した子のことを思わない日は無いと言う。
(クックさん)
「ようやく気持ちが楽になりました。
 死ぬまで毎日供養するつもりです。
 代理母はやらないほうがいい。
 他人の子どもでもおなかの中にと月十日いれば自分の子どもなのです。」


 

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