7月1日 経済フロントライン
大阪の繁華街ミナミ。
今年3月
バブル時代の伝説のディスコ「マハラジャ」が
25年ぶりにオープンした。
ディスコの象徴のお立ち台やVIPルームなど
当時の空間を再現している。
客の中心はバブルの時代の遊びを知る40~50代の人たちである。
ボディコン姿で踊る女性は
20代のころは週に1回通っていたと言う。
(50歳)
「週3回くらいは来ます。
ここに来て
写真を撮って
娘に見せると『ええやん!』って。」
21歳と19歳の2人の子を持つ母親という女性も。
(51歳)
「家庭や仕事をしていたけど
自分の時間が欲しくて。
今もこれからのずっと同じように輝きたい。」
このディスコは東京や名古屋でもオープンし
これで4店目。
バブル世代に大きな可能性を感じている。
(マハラジャ ミナミ 営業部長 林道晴さん)
「当時早い時間からノリノリで遊んでいた方がたくさんいるので
今でもバブル世代のパワーは絶対どこかに潜んでいると思うので
消費意欲はかなりある。」
バイクもバブル世代の心をとらえている。
排気量1,330ccの大型の3輪バイク。
カナダ製で一台200~350万円である。
赤迫重之さん(48)は
店頭でこのバイクを見つけすぐに購入を決めたという。
(飲食店経営 赤迫重之さん)
「一目ぼれ。
すごく興味があり
そそられた。
こういうので走り回っている方が人生かっこいいかなと思う。」
バブルの時代に多くの若者をひきつけたバイク。
今もその思いは続いている。
去年300台売れたこのバイク。
購入者の多くはバブルを経験した世代だった。
若者のバイク離れが進むなか
メーカーではさらにこの世代にアピールしていきたいとしている。
(BRPジャパン マーケティングマネージャー 佐藤毅さん)
「バブル世代は非常に遊びを欲している。
人生を楽しむ天才。
バブル世代は非常に重要なターゲット。」
一方
バブル時代の生きがいを再現することで若い世代を取り込もうとする動きも。
今年3月
JR静岡の高架下にオープンした飲食店街。
懐かしさとバブル時代の活気あふれる雰囲気を同時に打ち出している。
バブルファッションの女性とジャンケンをして勝てばハイボールが無料になるというイベントも。
客の4割は20~30代の女性たち。
普段には無いお祭り気分が味わえると好評である。
(客)
「異世界な感じがすごく楽しい。
ガヤガヤしているから話しやすい。
それでいっぱい飲んじゃう。」
「こんなにワイワイしているところはあまりないから
バブルな体験をしたことがなかったから体験できてよかった。」
この飲食店街を企画したジェイアール東海静岡開発。
発案したのは部長の日下部昭彦さん(48)である。
自分自身が経験したあの時代の楽しさは若い世代にも響くはずだと考えた。
(JR東海静岡開発 高架下事業部長 日下部昭彦さん)
「バブルの時代は我々は毎日のように飲みに繰り出して
働く・遊ぶ
それを一生懸命やってきた時代。
バブルを再現することで若い人に興味を持ってもらい消費を促したい。」
この飲食店街はひと月の売り上げは目標の2.5倍を達成。
バブルを意識したイベントを増やし
さらなる集客につなげようとしている。
バブルの華やかさに引きつけられる若い世代。
今あるサービスが人気を呼んでいる。
月6、800円で高級ブランドバッグを何度でも借りられるサービスである。
この会社では高級ブランドバッグを持って町に出かけたいというニーズをとらえ
2年前にサービスを始めた。
都内に住む和田綾香さん(24)。
いま愛用しているのは先月借りたシャネルのチェーンバッグである。
パーティやショッピングに持っていくと気持ちが華やぐと言う。
(和田綾香さん)
「バブル時代と比べると控えめだと思うが
皆ぜいたくはしたいと思っているので
すごくワクワク
テンションが上がる。」
あの時代を懐かしむ40~50代から
憧れを抱く若い世代まで。
バブルブームはどこまで広がるのか。