銅版画制作の日々

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カンパニー・メン(2010)◆◇The Company Men

2011-11-08 | 映画:ミニシアター

 突然やってきたリストラ通告。絶望を希望に変えられるのか。

評価:+5点=85点

京都みなみ会館にて鑑賞。

地味だけど、とても好きな作品です!ベン演じるボビーがまた良いんだよね。

監督が彼をキャスティングした理由、もちろんベンが好きな俳優だということもあるのだが。一見傲慢そうだけど憎めないキャラを演じることが出来ると監督。彼をキャスティングすることで、米国例外主義的な傲慢さを表現できると思ったそうだ。(まんたんウェブより)

ほほそうなんだね。米国例外主義的な傲慢か・・・。アメリカという国のことは今一つわからないですが。

順風満風な人生を送っていた大手会社のエリート社員 ボビー、会社へ堂々と出勤する姿も何処か自信に充ち溢れたという感じ。ところがある瞬間、突然クビだと言われてしまう。あまりにも突然の出来ごとに、「おれクビ?」と。

じわじわとやってくる進退問題なら、心の準備もあるだろうが。まあそのあたりがアメリカらしい?ということなのか。段ボールがデスクの前に置かれ、サッサと辞めてくれ!えぇこれでお終い?!


泣くにも泣けないわよね。

送別会は?そりゃないか。

ということで、辞めた後はどうなるのか?と。。。。

何と再就職支援センターというところで、仕事を探しを始めることになる。再就職手当?いや違った解雇手当なるもんがあるらしく、それも僅か12週分らしい。約3ヶ月ですね。その間に次の仕事を見つける?見つからないと妻マギーと子供2人が路頭に迷う事に(汗)

そんな状況なのに何故か自信満々のボビー。どうも自分の才能をかなり過信しているようで、意図もなく簡単に見つかると思っていたわけだ。

分かります!私もそんな気持ちを持ったことがあります。きっと良い仕事、探せばあるなんて。。。。ところがそんなに甘いことじゃなかった!今思い出してもそんな美味しい話はなかなか転がっていないことに。

気持ちをクリアに出来ないボビー、いつまでも引きずった状態です。職を失ってもゴルフ三昧、愛車のポルシェに乗り、、、、、。その頂点の生活から抜け出せない状況にいました。

マギーは現実に直視して、自宅の売却や自身がパートで働くと言いだすも、ボビーはエリートのプライドを捨てきれない。

仕事が見つからないまま、季節は冬を迎える 

ボビーの職探しは行き詰っていた・・・・。

その頃、ボビーの勤務していたGTX社は新たな人員削減を始めていたのだ。


その2人がこの人たち。
ジーン・マクラリー(トミー・リ―・ジョーンズ)とフィル・ウッドワード(クリス・クーパー)だ。

ジーンはこの会社の設立当時から共同経営者で、重役。ボビーの解雇を出張中に行った最高責任者サリンジャーにモノ申していたんだけど、今度は自分まで切られちゃう。イエスマンだった彼もサリンジャーのやり方に憤りを感じた。結局逆らうものは、全て切るんだね。

サリンジャーが本当に人間的な温かみもない男で、無性に腹が立ったな。

アメリカ企業って、本当にこれが当たり前なんだって。「今日で解雇です!」と言われたら数時間以内に会社を去らなければならないそうで、、、、。取引先や同僚への挨拶する暇なんて与えられないそうだ。

そう思うと日本はまだ少し救われるのかな?なんて思った。


そうそうこの人、忘れていたわ。サリ―役のマリア・べロ。

ジョージ・クル―ニ―が主演で出た作品?(マイレージ・マイライフでした)彼が演じていた役と同じくリストラさせる人事部門責任者でした。

ジーンの愛人でもあり、ジーンは完全にヒモ状態でした。

 印象的なのはクリス・クーパー演じるフィル。何だかね悲しくなりました。溶接工から重役にのし上がった勤続30年のベテランだったのに、けんもほろろにクビを切られ、納得のいかないフィルは、上司であり昔からの仕事仲間でもあったジーンに詰め寄るが、ジーンも解雇されたひとりであったし。

ボビ―より年配だということもあって、再就職の道はゼロに等しい。


この先どうなるのか?


ボビーは岐路に立たされた。

何度も面接して好感触を得ても最就職は決まらない。解雇支援も終了となり、愛車ポルシェも家も手放さざるをえなくなった。息子ドリューもクリスマスを返品。

それを知ったボビーはとにかく働こうと決意!彼が向かった先はマギーの兄で小さな工務店を営むジャック(ケビン・コスナー)の元だった。スーツを脱ぎ棄て、プライドも捨て、折り合いの良くない兄ジャックに働かせて欲しいと頭を下げるボビーだった。


ようやくボビーは現実と向き合うことが出来たんだね。

汗を流し建築現場で頑張ることに。

 
ボビーの妻マギー(ローズマリー・デウィット)
彼女がまた良い妻なんだ!

この人の存在がボビーの再生に繋がったんだと思う。


そしてジーンとボビーは新たな道を歩む、、、、、。

詳しいことやネタばれは出来ませんが、こんなに素晴らしいキャストが地味な作品に愛情込めて挑んだ作品だと私は思うのでした。

作品紹介(goo映画より)

いつ終わるとも知れない、世界的な不況。リストラの波は日本にも例外なく押し寄せ、会社に忠誠を尽くしてきた仕事人間がある日突然仕事を失う。それは家族を養い、会社で働く男たちには最悪の状況だ。この映画の男たちも、最初はその事実を受け入れる事ができない。そうした会社人間の悲哀を、名優たちの絶妙な演技のアンサンブルによって描いたのが本作だ。それにしてもあっさり解雇に踏み切る、アメリカの企業の何と冷徹なことか。しかもそれが一般人の感覚からは離れている事は、アメリカで本作のような映画が作られている事が証明している。ハッピーエンドへの道が険しいのもリアリティがあり、多くのサラリーマンが本作に共感するだろう。

ベタな話かもしれません。でも本当に再生するために頑張ろうとする人々の応援歌じゃあないでしょうか?

メディア 映画
上映時間 104分
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(日活)
初公開年月 2011/09/23
ジャンル ドラマ
映倫 G

 

 どんなときも、上を向こう

 

 

 

 

オフィシャル・サイト
http://companymen-movie.com/
オフィシャル・サイト
http://www.companymenmovie.com/ (英語)
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