ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

自分だけでは演奏できない

2005年07月26日 | 価値観

 昨日の記事にもありましたが、ワタクシ、「尾崎豊作」のライブを堪能してまいりました。


 で、家に帰ってしみじみ思ったことがあります。
 (ライブ後は打ち上げの大騒ぎのため、脳内は思考停止状態だったのですよ、ワハハハ~


人間というものは弱いものでして、辛かったことやたいへんだったことを、年月とともに忘れたりいたします。俗に「喉元過ぎれば熱さを忘れる」などと言いますが。


 しかし、ミュージシャンの端くれであるぼくには、絶対に忘れてはならないことがあります。それは、
 「決して自分は自分だけの力で演奏しているのではない」ってことです。

 言うなれば

 「周りのおかげで演奏させていただいている」
 
 ということです。


 「尾崎豊作」東京スタッフの「matsumi」さんは、先週末に大阪に着いてからは、つきっきりでバンドの面倒を見ていたようです。そして、ライブ終了後の打ち上げでも、みんなに代わっていろいろと動き回っていました。
 打ち上げは朝5時まで盛り上がりっぱなしだったのですが、驚いたことにm嬢は、始発の新幹線で帰京したその足で仕事に向かう、と言うのです。その責任感と根性には、正直敬服いたしました。
 同席していたスタッフのひとり「Hisashi」さんも、明け方になって「今から福井へ行くから」と言って、薄暗い中を出発。


 ほかにも、ぼくが気づいてないだけで、「縁の下の力持ち」役で頑張っていた方もおられるはずです。


 ぼくは大阪では「うたうたいしんご&ART SOUL BROTHERS」に参加させて頂くことがあります。ライブにはいつも「ASKA」さんという、バンドのみんなと仲の良い方が遊びに来て下さっていますが、彼はライブのあとは、ミュージシャンらしいハイテンションでバカ騒ぎしているわれわれを尻目に、黙々と打ち上げ用の料理を作ってくれていることがあります。


 そのほかにも、お店のスタッフ、照明さん、音響さん、ステージの仕込みを手伝ってくれる方々……


 「好きでやってるんだから、そんなの当然!」という考えの方もおられます。もちろんいろんな考え方があってしかるべきですが、ぼくは、「裏方に徹してくれている人たちが支えてくれるからこそ、われわれは演奏に専念できるんだ」と思うのです。
 「してもらって当然」と考えるか、「助かるなあ」と考えるかが、何かの分岐点になっているような気がします。
 目立たないけれどなくてはならない「裏方さんたち」、熱心な彼らの姿を見ていると、もう頭が下がるばかりです。
 そして、まずはできるだけ良い演奏をすることが、そういう方々に対する感謝の表れなんじゃないかな、と思ったりしてるんです。



 今日はなんだか分別くさくなってしまいました。
 でも、一度はこのことを書いておきたかったんですよ。


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コメント (6)
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