いままで3回にわたり、子どもをほめるときのタイミングや機会について説明してきました。
今回は
④ものごとを達成したとき
についてです。
④の場合が、もっとも普通にほめるときです。
ものごとが終わった直後にほめるのが、効果的です。
かなりたってからほめても、「旬」を過ぎているので、「えー! 今ごろ言うの!」となってしまいます。
ほめるときのタイミングと同様に大切なのが、ほめる度合いです。サラッとほめる、じっくりたくさんほめるなどがポイントです。
少ないと子どもの心には届きません。多すぎると不自然になります。
このように、子どもとの応対はほんとうに難しく、手がかかります。そう思う人は、そこまでおとなが子どもに気を遣わないとあかんの?と、感じる人もいるでしょう。
でも、そうなのです。気を遣うべきなのです。思春期の子どもの心は柔らかく、傷つきやすく、おとなのひとことにも敏感に反応し、ヤル気を上げたり、下げたりするからです。
子どもがどれくらいほめてほしがっているかは、観察しないとつかめません。そのためには、まず軽くほめて子どもの反応を見ます。
「そんなことないよ」といえば、「そう、お母さんはすごいと思うよ」と、わたしメッセージにする、または「だったら、次はあとひとふんばりやね」と先の展望に目を向けさせます。
「がんばったんやで」という応答なら、もっとほめるべきなので、「さすがやね。やるときはやる子やね」とおおげさ気味に伝えます。
子どもをほめるには、適切なタイミングに、適度なほめことばを使います。それにより、おとなが、なぜこれほどまでがんばれるのと思うほどの子どものヤル気が、泉のように湧いてくることも多いのです。