私が出会い、みてきた中学生のなかには、自分の目標に向かい努力を重ねる生徒がたくさんいました。
それは、学習での努力であったり、特技やスポーツでの努力であったりです。
私自身は努力を続けるだけで、十分な価値があるとは思っているのですが、結果が出たか出なかったかに本人がこだわる気持ちをもつのも当然です。
そのとき、思い通りの成果や結果が出ないことも、もちろんあります。
たとえば、部活で勝利できるとか賞をもらうとかという結果が出ないことがそれにあたります。
吹奏楽のソロコンテスト大阪大会で、上位入賞した男子生徒が、関西大会に出場して入賞できなかったということがありました。
もちろん練習は毎日続けていました。しかし、本番では体調や運も関係します。
思い通りの演奏ができなかったのです。
そんなとき、大人はどういう言葉をかけるか。一般的に多いのは慰めの言葉でしょう。
「また、がんばればいいやん」
でも慰めだけの言葉では、本人の気持ちにそぐわないのです。
「がんばったのに、賞がもらえなかった」と、本人は言うかもしれません。
では、こんな言葉はどうでしょうか。
花がすぐ咲くのではない。
花が咲くまでには根が伸びる時間が必要です。
言葉一つで落胆している生徒を励ますことや勇気づけ、次がんばろうという気持ちに変えることができると、私は考えています。