箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

日本のインターネット事情

2020年01月30日 07時16分00秒 | 教育・子育てあれこれ


日本のインターネットを使う人々は、海外と比較して、特徴的な点がいくつかあるようです。

その特徴の一つは、「匿名性」です。

海外では、おもに実名を載せるSNSであるフェイスブックが好まれますが、日本では匿名性のSNSである、ツイッターに人気があります。

とくに10代では、絶大な人気があります。そして、日本ではツイッターやインスタグラムで、別々のアカウントを使い分けるのが一般的です。

さて、その匿名性ですが、匿名性が高いと、人は攻撃的になることが多くあります。

日本のインターネット空間は、匿名なので、他者に寛容でなく、厳しくなります。

有名人が、大きな災害時にプライベートな用事をしていたとわかる投稿をすれば、おびただしい数の攻撃を受けます。

「炎上」も同じで、誰かが少しでも悪いことをしてしまうと、容赦なく厳しい言葉で攻撃され、突き上げられます。

これは、日本人の考え方や行動が同質性を求め、異質なものは排除する傾向にあるからではないでしょうか。

異質なものに対しては不寛容であり、排他的で攻撃的であるという特徴を表しているようです。

また、匿名だからこそ、SNSに不適切なことを投稿してしまいがちです。

たとえば、アルバイトの人が、店の冷蔵庫に入って遊んでいる動画により炎上しました。

それ以来、バイトの人が投稿する動画が、お店の経営にまで甚大な影響を与えかねないという「バイトテロ」がしばしば起きました。

インスタのストーリーズに投稿した動画は24時間で消えますが、その動画が保存され、ツイッターで拡散されて炎上することもあります。

インターネットを利用して、情報を流す場合には原典や全文をよく読み、そのうえで自分で考えて判断するというリテラシーを身につけなければなりません。

(月刊『教職研修』2019年12月号「ネットに翻弄されないためのメディアリテラシー」から部分的に引用)