箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

被爆者の言葉にはリアリティがある

2024年10月25日 07時46分00秒 | 教育・子育てあれこれ


このたび、日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がノーベル平和賞を受賞したニュースが報じらました。

 

長年の活動が認められたことに喜びを感じます。


中学校での長崎修学旅行を通して、平和学習を実践してきた自身の経験からも、受賞された人びとの喜びが伝わってきます。


唯一の被爆国の当事者として、体験を証言してきた、とくに広島・長崎の被爆者は、高齢になりながらも、大きな喜びをかみしめておられるでしょう。


原子爆弾の恐ろしさや核兵器の危険性は、実際に被爆した人でしかわからないという見方もでます。


事実、アメリカ国内では核兵器について、必要とする人びとも一定数存在します。


広島の被爆体験の証言者が、アメリカで退役軍人らを前に話した際には、聴衆のなかから「核兵器は使うべきでないが、持ってもよい」という発言がありました。

また、「世界のならず者のリーダーを制御でき、すばらしい抑止力だ」と主張した人もいました。

必ずしも核兵器に反対でなく、その必要性を説いたり、条件付き賛成をする意見の潮流のなかで、今回のノーベル平和賞は、被爆者の活動のエネルギーとなるでしょう。

いま、核戦争の危機が高まる情勢をみたとき、被爆者の言葉にはリアリティがあるのです。まず被爆の実相を知ることが不可欠です。