そのことをSNSでは、
「男性を差別している」
「性差別を肯定しているのでないか」と非難する書き込みがならんでいます。
その一方で、
「批判している人たちは何か損をしたたのか」「男女差別というよりは、身体的特徴に基づいた区別だと思う」と擁護する声もあります。
食べ放題の女性半額は、差別になるのでしょうか。
どう考えればいいのでしょうか。
この課題には、様々な観点や見方・考え方かあり、どの観点で見るかにによって、考えが変わり、スッキリとせず、モヤモヤ感が残るのです。
女性だけが安くなることが不合理だという言論に対しては、店側からは次のような釈明もあります。
家族やカップルで入店すると、女性の食べ放題料金が半額になるので、合計の飲食代金が安くなり、男性も助かるのです」という考えです。
一見、男性に対する気配りが感じられそうです。
しかし、それなら男性の一人焼肉はメリットがなく、損をするじゃないかという不満が起きてきます。
また、別の意見として、ジェンダー平等の視点で考える人は、男性にも小食の人はいるし、女性にも大食いはいる。
だから個人差があることを考慮せず、男性はよく食べ、女性はあまり食べないというきめつけと思い込みから女性だけを半額にするのは合理的ではない。
このように、スッキリと決めるに難しい問題なのです。
では、食べるお客さん側がお金をどれだけ持っているかという尺度として賃金に目をむければどうでしょうか。
日本では、平均賃金は男性の方が高いですが、もっと所得の多い女性もいる。
だから、性別という属性だけで、半額にするという差をつけると、その属性内の多様性や不平等という問題がどうしても湧き上がってくるのです。
さらに、今の時代は短くてわかりやすいキャッチャブルなフレーズで表現するのがウケます。
SNSでは、すぐに黒か白をつくり、「いいね」をたくさんもらい、自分に賛同してくれる人を増やそうとします。
でも、ものごとはそんなに簡単に、ぜったい正しい、ぜったいまちがっているとはならないのです。
どんな条件のもとで、どんな文脈のなかで、話されたり、提案されたりしたのか、それによって様々なのです。
いろいろな見方・考え方を踏まえながら、この場合、あの場合の、もっとも望ましい答えを見いだしていく努力が重要ではないでしょうか。
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