箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

できることから始めるSDGs活動

2022年03月01日 07時43分00秒 | 教育・子育てあれこれ

私には4歳の孫がいます。小さい子は屈託がなく、何にでも興味を抱きます。

子どもは自分の娘の幼少の頃(30年前ぐらい)と何も変わらないとつくづく思います。

ただ、子どもを取り巻く環境は30年前と今ではかなり変わってきています。

いま幼少の子の世代ががおとなになったとき、食料は十分にあるのか、災害が頻発する世の中になっていないかと危惧を覚えます。

その問題に関して注目できるのが、いわゆる「Z世代」に入る人たちです。

およそ1990年代の中ほどから2000年代頃に生まれた子が「Z世代」です。

この人たちは、子どもの頃からインターネットが近くにあり、親しんできた世代で、その意見や発信のしかた、考え方、価値観などにいま世間の関心が集まっています。。

とくに、SDGs(国連の持続可能な開発目標)の推進にあたっては、気候変動に対してなんとかしたいという思いをもったZ世代の行動や消費のしかたは、注目されることが多いのです。

つい最近、地球の平均気温の上昇する幅を産業革命前から1.5度の上昇に抑えることが世界の共通目標として合意されました。(国連気候変動枠組み条約[COP26]での「グラスゴー気候合意」)

10代や20代の人は、人生のスタート地点にいるのですから、自分たちの近未来の問題として捉えやすいのかもしれません。

その人たちがSDGsについて情報発信をすると、同世代から「意識高い系だね」という言われ方をすることもあります。

でも、「同じぐらいの年齢の人で、そのように考えている人がいるのだ」と関心が広がるという波及効果が期待できます。

あまり肩肘張らず、「できることからやっていこう」という柔軟な考え方は、社会で共感が広がりやすいかもしれません。

そのように考え、近未来を展望したとき、学校の教育でSDGs教育を進めることが、生徒たちにSDGs活動に関心をもち、とりくむ「きっかけ」となると思います。

「~すべき」ではなく、「気候変動をなんとかしたい」と思った生徒が自発的に取り組む活動につながっていくと思います。

Z世代が発信する力は大きく、いま世界が動き出している地球環境保全について「自分一人がなんとかしなければ」というよりも、ほかの人にどのように知ってもらえるかで取り組むなど、できることから共感と協力の輪を広げていくのがいいと思います。


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