中学校の運動部の部活動の公式戦に、大阪府の場合なら、地区大会→大阪府大会→近畿大会→全国大会とつながる大会があります。
ふつうは夏期か冬期に行われ、勝ち進んでいくと、最後には全国大会出場となります。
この全国大会は、「全国中学校体育大会」という中体連(中学校体育連盟)が主催のする大会で、種目ごとに地区大会から順次開催されます。
学校では全国大会のことを、「全中大会」とか「全中」と呼んでいます。
日本一をめざす大会で、中学生にとっては、3年間の部活を頂点となる目標になるのです。
ところが、2027年度からは、水泳、ハンドボール、体操、新体操、男子ソフトボール、相撲、スケート、アイスホッケーの8競技が外れていきます。
加えて2030年度からはスキーが外されることになります。
その理由は、少子化の急速な進行と大会運営や引率に伴う教員の負担増のためです。
文部科学省は、昨年度から公立中学校の部活動を地域のクラブチームなどに移行させる取り組みを始めています。
クラブチームにも中体連主催の大会への出場も認めています。
しかし、移行には課題がたくさん出てきています。
水泳や体操、新体操などは民間クラブの活動が活発ですが、地域の受け皿が十分でない競技もあります。
組織や指導者がおらず、練習場所が少ないためであり、保護者の費用負担も増えるという課題です。
そういった事情があり、将来的に除外対象となりそうな競技は他にもあります。
今後、大会が減り、地域クラブへの移行も進まなければ、競技人口が一気に減少する心配もあります。
部活動に打ち込む生徒のやる気を下げてしまうことのないような、大会運営の工夫が求められます。
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