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今の生徒の友だち関係は、けっこう同調圧力が強く、「仲良し友だち」のグループのなかで、お互いに気をつかいあっていることが少なくないです。
とくに中学生には、その傾向が強く現れます。
また、小学生のときとちがって、友だちとの差が見えやすいという学校のしくみになっているのが中学校です。
それは良いとか良くないの問題ではなく、学校のしくみがそうなっているのです。
学習もけっこう難しくなります。部活では、技能が高いかそうでないかがはっきりと生徒間で認識されたりします。
ですから、子どもの自己肯定感、平たくいえば自信をいったんなくしていく過程を経験します。
それを学校の教師は、支え、励ましながら集団づくりを進めていきます。
そして、「わたしはわたし」と思えるようになり、自信を回復して自立に向かい成長していくのです。
ただ、思春期の悩みが重なってくると、生徒によっては学校生活に歪みが出てくる場合もあります。
さて、大学2年生の女子学生の書いた手記が新聞のコラムにのっていました。
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悩んだ末に入った大学生活が今とても楽しい。気の合う友達ができて、好きな文学の勉強ができることが何ようれしい。
中学のとき、私は学校に行くのをやめてしまった。勉強が難しくなったことや人と仲良くなるのが当たり前という空気に苦しくなったことが原因だと思う。
高校は午後から通う学校に行った。環境が変わり、良い先生たちに恵まれたこともあり、毎日登校できるようになった。しかし、気の合う友達はできないままだった。
こうした経験から大学入学当初も不安はあったが、そんな思いを忘れるほどいい友人に出会った。同じ学科には、好きなことや興味が似ている人が集まっているので親近感をもちやすいこともある。
今、学芸員と司書の資格を取るための授業に追われているが、大学に来てよかったと心から思う。
(『毎日新聞』2024年6月24日号から、記事を引用)
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この学生の場合、中学生当時は自分がなぜ学校に行かかなくなったのかを、自分でも理解できなかったかもしれません。
本人にもわからないことか多いのです。思春期とは悩みの連続ですが、自分のことが自分でもわからないのです。
でも、大学生の年齢になり、客観的に自己をみることができるようになり、振り返ってみると中学時代のことがわかってくるのです。
わたしは、それが人の成長だと思います。
どうか、この学生が大学で豊かな人間関係を紡いでいかれることを願っています。
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