中学校の合唱祭や合唱コンクールは、クラスや学年の一体感を、生徒たちが味わい、仲間同士のつながりを強める、大切な学校行事です。
ところが、今年は新型コロナウイルス感染防止のため、三密にならないよう、音楽の授業でも制限がかかり、通常のクラス合唱の形態はとれません。
男子の変声期が終わり、たとえば中学生後半の時期に編成するソプラノ、アルト、テノール、バスの4つのパートから織りなすきれいなハーモニーを聴くと、私は何度も感動しました。
そのハーモニーを引き出し、合唱を支えるのが、伴奏者です。
いまの中学生は、多くの人がピアノを習っていた、または現在もピアノを習っている生徒です。
通常は、合唱の役割を決めるとき、指揮者とあわせて、クラスで伴奏者を決めます。
クラスが合唱をしている横で、ピアノを弾いている生徒に、私はよく声をかけて、伴奏生徒をねぎらいました。
「よく伴奏練習しているのがわかるよ」とかコメントすると、生徒は嬉しそうにして、言葉を返してくれました。
なかには、すごい工夫をしている男子の伴奏者もいました。
彼は、楽譜を縮小コピーして、全部を一枚にまとめ、伴奏中にページをくらなくてもいいように工夫していました。
彼は、伴奏だけでなく、漢検は中学生で1級を持つ生徒でした。
さまざまなことにチャレンジする頼もしい生徒でした。
伴奏者と指揮者の息がピッタリとあい、そこにみんなの合唱が重なると、教職員は「さすが、中学生!」と感心させられるのです。
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