長く続いた新型コロナウイルス感染防止のための臨時休校でした。
自治体にもよりますが、6月中旬からは本格的に平常の登校が始まります。
全国の学校が長期にわたる休業になり、再開にあたり何を大事にしていけばいいかを見失いそうになります。
そんないま、各校は今までやってきたことを再度見つめ直し、自信をもち取り組んでいきたいところです
学校再開にあたって、感染防止は不可欠です。
たとえば、手洗いを徹底するにしても、どのタイミングでするか、子どもたちが集まらないためにどこでやるかなど、熟慮すべき点はたくさんあります。
なかでも、給食の再開にあたっては、この時間は感染を拡大させる危険度は高まり、教職員は神経を使います。
ただ、これまでも、給食のときのルールはありました。
そのルールをもとに子どもは行動してきて給食が成立していました。
だから、子どもはルールを理解したら、適切に行動できるのです。
感染防止用の新しいルールを確認するとき、子どもがちゃんと理解していることが必要です。
多いのは、教職員がルールを口頭で伝えるのみで、後の行動は子どもまかせになるのことです。
教職員からすれは、「伝えた」という事実があるのですが、子どもがルールの必要性を理解して、行動に移すことは別物です。
「聞いたけど、必要かどうかわからなかった」「聞いたけど、行動に移せない」ということは、子どもにとって、(大人にとっても、)よくありがちなことです。
子どもが、感染防止のための新しいルールがふに落ちるまで、意識化させたいところです。
子どもは、自分が納得したことは実行しようとします。
2009年に国内で鳥インフルエンザが流行したときも、今回よりもっと短かかったですが、数日間休校になりました。
外出しないように学校は生徒に言いました。そのとき、地域をまわっても、子どもたちの姿は皆無でした。
登校が始まり、わたしは生徒に尋ねました。
「みんな家にいたようだね。出歩きたかったと思うけど、なぜ家にいたの?」
「だって、外へ出たらダメだと思ったから」
このように、子どもは納得したことは、ルールを守ろうとするのだと、わたしは考えます。
また、学校とは学習により学力をつける場であるのはもちろん、人間関係を学習する場でもあります。
人と人が近距離になることを避けなけれはならないなかで、人間関係をどう学習するか、この点がいちばんの難しさではないでしょうか。
まず、教師と子どもの関係では、マスクをしているので、子どもにとって、教師の表情が見えにくくなります。
子どもは教師の表情から読みとることも多いものです。
そこで、これまで以上に教師は発声に気をつけます。声の高低を工夫する、はっきりと発声するなど、子どもが聞きやすい発話を実践します。
また、新しい先生になじみのない子もいるので、「わたしはこんな人です」と意識して、ユーモラスに自己を開く必要があります。
子ども同士の関係では、接触を避ける距離でやりとりやコミュニケーションをするように指導したいところです。
新型コロナ後の学校は、新しい対応が求められるようになります。
それを定式化する必要も出てくるでしょう。
新しい学校生活の過ごし方を始める一方で、従来行ってきたやり方のなかから有効な方法を探して継続することも大事だと考えます。
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