わたしは小学生低学年の頃は、昆虫が大好きでした。
夏休みには毎朝早く起きて、というか早く目が覚めたのですが、虫かごを持っていそいそと出かけました。
家から谷をはさんで向かい側の山にクヌギの台木がありました。そこにクワガタやカブトムシ、カナブンなどが木から出る蜜に集まっているのです。
もう、夢中でした。「行く」・「行かない」という選択肢などありません。
行くのみでした。夢中になっていたのを思い出します。
中学の頃は釣りが好きで、時間があれば近くの池へ釣りへ行っていました。もっぱら池釣りで、ヘラブナ釣りに夢中になり、さまざまな釣り具を揃えていました。
ヘラブナ釣りの専門雑誌も読みました。それは高校の途中まで続きました。高校の友達と釣りにも何回か出かけました。
大学になると神戸の夜景を見るのが好きになりました。大学が神戸にあったので、また、運転免許も取ったので、就職してからもドライブで六甲山に登り、「100万ドルの夜景」を何度も見に行きました。
それから幾十年がたちました。
今の年齢になると、自分くらいの年齢の人はだいたいどのようなことをしているだろうか。
年齢に相応な趣味や活動をするべきかな。
こんな年齢からはじめてのバイクのツーリングなんてできないよね。将来は運転免許証を返納するだろうし。
わたしの年齢にまでなると、もう新しいことを学ぶなんて・・・。
このように道理ででものごとを考えがちになります。
つまり、大人になるにつれ人は理屈でものごとを考えるようになります。
でも、子どもは直感で好きなことに夢中になります。小さい頃のわたしのように。
考えてみれば、新しいことを始めるのに、年齢は関係ないのです。
一度しかない人生です。好きなことで頭の中をいっぱいにして、からだじゅうを動かして日々を暮らさないともったいないと思うのです。