箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

悪態をつく子どもに対して

2019年09月10日 15時07分00秒 | 教育・子育てあれこれ







「うっせいー」

「カンケーないやろ」

「だまれ!」

こんな悪態をつく言葉で、おとな(親・教師)に反抗する思春期の子がいます。

思春期の子がこのように言うのは、一定程度おとな(親・教師)に反抗しないとおとなから離れることができないという親ばなれの表し方の一つと考えることができます。

こんなとき、大人はどんな対応ができるのでしょうか。

いつもではないですが、ここぞというときには、それを言いっぱなしにさせず、放っておかずに、向き合わなければならないのです。

「もし反対なら『うっせー』だけでなく、何が反対なのかをきちんと言いなさい」

または

「気に入らないなら、何が気に入らないのかはっきりと言葉で言いなさい」と伝えなければなりません。

そして、おとながそのように向き合うときには、「こちらも言いたいことを言うので、そちらも言ってみろ」と、こちらが相手の言うことをしっかりと聞くという態度がないと、その本気になっている気持ちは届きません。

親であっても、教師であっても、その人の腹がすわっているときには、子どもにはその真剣さが伝わるはずです。

こちらも本気になると、その本気を子どもは感じとるのです。

また、おとなは、子どもの態度にあまりにも腹が立った時には、怒鳴ってもいいのだと思います。

ただし、相手の人格を傷つけるような言葉を投げつけてはならないです。

たとえば、「男のくせに」とか「男らしくない」「女の子らしく」などは、今の時代、相手の人格を否定する言葉です。

また、「気が小さいやつだ」とか「この意気地なし」など、相手がコンプレックスに感じ、気にしていている場合、言われると傷つく言葉で怒鳴ってはぜったいダメです。

かりに怒鳴り合いになったとしても、相手との関係(人間関係)が切れなければいいのです。

思春期の子が「キレる」とは、回路に電流が流れ、激怒してその電圧があまりに強く回路がプチっと切れるのではない場合が圧倒的に多いのです。

「キレる」とは、今の子どもの場合、我慢して、我慢を重ねてきて、それを溜める許容量を超えててしまい、水を一杯貯めたダムが決壊するように切れて、もっていきようのない感情が一気にあらわれる状態でないかと、わたしは考えています。

どちらにしても、相手との人間関係が切れないように思春期の子どもと対峙していくことが、時には必要になると思います。









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