箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

インターネットの暴力 その1

2021年12月25日 13時48分00秒 | 教育・子育てあれこれ


いま、SNS上には人を楽しくさせたり、応援する書き込みがある一方で、暴言・悪口・誹謗中傷の言葉が氾濫しています。

見たくなくても目に入ってしまいます。

心を傷つけられた被害者はたくさんいます。

その言葉を適切に規制するしくみもなく、言われっぱなしです。


言う方は無責任に放言し、相手がやり返してこないので攻撃してもいいと考えているようです。

容赦ない悪口・中傷が、言われる側の胸に突き刺さります。深く傷ついて、心を壊す人、自殺する人まで出るという現状です。

予断と偏見に満ちた言論もあります。

見出しには「○○<芸能人名>はじつは在日(朝鮮人)」というものもあります。

在日朝鮮人だからなんだというのでしょうか。

「言論の自由だ」と反論する人もいるでしょうが、言論の自由は人を傷つけないという前提で保障されるものです。

何を言ってもいいのではないはずです。

インターネット上の攻撃はインターネット上の世界で起きているのではないのです。インターネットというツールを悪用して実生活で起きている攻撃です。

SNS時代の特徴は、自分が見たい情報に囲まれる(フィルターバブル)、信じたい情報を信じる(認知バイアス)であり、同じ考え・価値観をもつ人が集まる点にあります。

「そうだ、そうだ」「自分もそう思っていたが、あなたもそう思うのか」というなかま意識で攻撃はエスカレートします。

今の時代、自分の心を守りながら生きることにしんどさを感じている人がたくさんいます。

周りの人の温かい助けや支えにより、心を守りながら生きていける社会になることを切望します。

(次回に続く)


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