人間の欲求について、アメリカの心理学者マズローは見出しの画像のような段階があると説いています。
そもそも人間は、自己実現に向かい成長し続けます。一つ下位の欲求が満たされると次の欲求を満たそうとする心理が働き、行動していくのです。
(1) 生理的欲求は、生きていくために必要な、基礎となる欲求です。食欲や睡眠の欲求です。生命を維持したいという欲求です。
(2) 安全欲求は、安心・安全に生きたいという欲求です。病気や事故に遭わず安全を確保して生きたいという欲求です。
(3) 社会的欲求は、グループに属していたい、社会に所属したいという欲求です。家族や友人、いっしょに仕事をする人に受け入れてもらいたいという欲求です。
(4) 承認欲求は、他者から認められたい、尊重されたいという欲求です。会社の社員として認めてほしい、中学生がクラスの一員として認めてほしいと願うものです。
この段階から(1)(2)(3)のように外的要因を整えたいのではなく、内的な心を満たしたい欲求となります。
(5) 自己実現欲求は、自分の可能性を探し、「そうあるべき自分」(理想の自分)をめざしたいという欲求です。
このマズローの欲求の5段階説は、学術的にも社会的にも認知された定説です。
なぜこれを示したかといいますと、ネットいじめやネット中傷をする心理や行動が、「ねじれた、ゆがんだ形」で、これらの欲求にあてはまるからです。
① 書き込みで悪口を書いたり、中傷する言葉をならべ、人を責め、自分のストレスを解消しようとする。⇒生理的欲求
② 匿名を利用するなどして、自分の安全は担保しておき、相手には意思を伝えたい。⇒安全欲求
③ ほかにも悪意の書き込みをしている人のグループに属し、「ふくろだたき」の中傷に加わる。人数が多いので、「炎上」になります。
④ 「そのツイートがいい」という人が「いいね」を押す。自分に対して「いいね」という承認がほしいと思う。
⑤ 自分は「悪い人」を正してやったのだという、「正義の人」というまちがった満足感にひたることができる。
①から⑤の順番は入れ替わるかもしれません
が、ネットいじめやネット中傷は、安易なやりかたで、マズローのいう5段階欲求のすべてを充足させるのです。。
ねじれた欲求・ゆがんだ欲求で、インターネットの暴力、ネットいじめやネット中傷に加わらない。健全な形で欲求を満たしていきたいと思います。
ねじれた欲求・ゆがんだ欲求で、インターネットの暴力、ネットいじめやネット中傷に加わらない。健全な形で欲求を満たしていきたいと思います。
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