わたしの心 

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(管理人:Mrs.modest)

野ばら?

2024年09月11日 | 趣味

昨日(9/10)の音読講座の課題文は、「野ばら(小川未明作)クリック(短編ですので、一度読んでみてください)。

残念ながら、小川未明についてはあまり知らず、代表作である「赤い蝋燭と人魚」という題名だけ知っていたくらいで…。
先生の取り上げてくださる作品は、私にとって未知のものが多く、次はどんな作品が取り上げられるのか毎回ワクワクしています。

紹介されたのは、最初の部分にみでしたので、題である「野ばら」が意味するものを知りたくていつも通り予習してみました。
(あらすじ)
大きな国の老兵と小さな国の青年兵が、国境の石碑を守っていました。
静かな国境ですることもないため、ともに過ごすうちに二人は国や年齢を超えて親友関係になります。
そして、国境に茂っていた野ばらによって二人は癒されていたのです。
しかし、二つの国は戦争を始めてしまいます。
その時、老兵は「私はこれでも少佐だから、私を殺して手柄にしなさい」と青年兵に言います。
でも、青年兵は「私の敵はあなたではない」と言い、戦線の開かれている北へ旅立ってしまいます。
結局、戦争は大きな国が勝利し、小さな国の兵が皆殺しにされて終わります。
それを知った夜、老兵は青年兵が軍隊を先導していく夢を見ます。
その一か月後、国境にあった野ばらは枯れてしまいました。
その年の秋、老兵は暇をもらい、国境を去っていきました。(以上)


(未明について)
未明は、“戦争”を老人と青年の間に芽生えた友情を無惨にも断ち切る絶対悪として描いています。
反戦を訴える未明の態度は一貫しており、本作の発表から10年後には、いずれ起きるであろう第二次世界大戦を憂い、随筆の中でこんな言葉も残しています。
「戦争!それは、決して空想でない。
しかも、いまの少年達にとっては、これを空想として考えることができない程、現実の問題として、真剣に迫りつつあることです。(中略)
朝に、晩に、寒い風にも当てないようにして、育てて来た子供を機関銃の前に、毒ガスの中に、晒すことに対して、ただこれを不可抗力の運命と視して考えずにいられようか? 
互に、罪もなく、怨みもなく、しかも殺し合って死ななければならぬ子供等自身の立場に立ちて、人生問題として考えるばかりにとどまらない。」
未明にとって、戦争は受け入れざるをえない“宿命”ではなく、あくまで国や政治から強いられるものであり、抵抗すべきものでした。
本作は、そんな未明の思想が寓話的な形でよく表れた1作です。
     (以上、「小説丸」さんより拝借)

来期(10月)より担当教室が変わるとか。
きっとこのまま定着した受講メンバーになると期待しながら、連絡を待ちたいと思います。


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