雨に咲く花と言う歌があった、井上ひろしの歌で随分流行したしその後大勢の歌手がカバーしている。この季節の花はやはり紫陽花が目立つが今路地や公園で咲いている紫陽花は殆ど西洋紫陽花で日本古来の紫陽花は少ないそうだ、
若い頃林道を走るのが好きで山道を走ると細長い枝を伸ばした紫陽花を見る事があるが基本的に額紫陽花か球紫陽花だった、今の園芸種と言われる西洋紫陽花は一説によると幕末にシーボルトが持って返って広めた物らしい、花の名前になっている「オタクサ」はシーボルトの日本妻だった「お滝」の名前だそうだ、
暗くなって路地を通っていたら良い香りがしてきた、見渡してみたらどうやら梔子の香の様だ、花は地味だが本当に良い香りがする、特に雨模様で空気がしっとりとしていると遠くまで広がってゆく、
田舎では意外と梔子は無かったが隣家の茶部屋脇に小さな株があった、子供の頃の事で花の香より花が落ちた後黄色にオレンジが混ざったような袋状の実がなる事が記憶にある、
母親が和裁の仕事をしていてこの「梔子色」が好きだった、日本では本当に微妙な色を分けて名前をつけている、我々の小学校の頃はアメリカ式が入った直後だったので余りこう言う微妙な色合に名前が有るとは教えてくれなかったのだが母親も父親もこう言う色の知識は良く教えてくれた、最近この微妙な色の話が流れるのはコマーシャルだけだが其れでも消えてしまうよりましか、
そう言えば味も日本では一味多いと言う、「辛味、塩味、甘味、酸味」の他にいわゆる「旨味」と言うのが当たり前に有るのだが、西洋調味料には無かったらしい、出汁味と言うのは和料理では一番上位におかれている、世界中で「味の素」が使われているのだから彼らが味音痴だと言う事では無さそうだ、しかし日本人からするとどうも他国の味は濃い気がする、それに付いてこんな話が有る、
日本の料理は「なるべく素材の味を生かす」と言うのが本道であるがフランス料理では「素材の味が残っていると言うのは「調理が完璧では無い」と言うらしい、刺身なんぞは言語道断で「切っただけの物が料理だと、日本人は何を考えているんだ」とフランス料理の調理師が言えば和食の板前は「何でもかんでもバターの味だ、あんなのは料理の訳はない」と言ったと言う、
どちらも言いたい事は解るがやはり私は薄味で素材の味を引出した物の方が美味しく感じる、尤もこれもある程度年齢を重ねてからの話で若い頃は油が強く味の濃いものが好きだった事も確かだ。
最近は特にそう言う傾向になってきた様だ、白身の刺身と青魚の焼いた物か煮た者で箸休めに浅漬けでも有って上手い酒を飲むのが最高だな、
但し我々夫婦はこの後必ず甘い物を少し取るのが習慣で娘や息子には酒を飲みながら和菓子を食べて居ると「気持ちが悪い」と本当に嫌そうな顔で言われている。
若い頃林道を走るのが好きで山道を走ると細長い枝を伸ばした紫陽花を見る事があるが基本的に額紫陽花か球紫陽花だった、今の園芸種と言われる西洋紫陽花は一説によると幕末にシーボルトが持って返って広めた物らしい、花の名前になっている「オタクサ」はシーボルトの日本妻だった「お滝」の名前だそうだ、
暗くなって路地を通っていたら良い香りがしてきた、見渡してみたらどうやら梔子の香の様だ、花は地味だが本当に良い香りがする、特に雨模様で空気がしっとりとしていると遠くまで広がってゆく、
田舎では意外と梔子は無かったが隣家の茶部屋脇に小さな株があった、子供の頃の事で花の香より花が落ちた後黄色にオレンジが混ざったような袋状の実がなる事が記憶にある、
母親が和裁の仕事をしていてこの「梔子色」が好きだった、日本では本当に微妙な色を分けて名前をつけている、我々の小学校の頃はアメリカ式が入った直後だったので余りこう言う微妙な色合に名前が有るとは教えてくれなかったのだが母親も父親もこう言う色の知識は良く教えてくれた、最近この微妙な色の話が流れるのはコマーシャルだけだが其れでも消えてしまうよりましか、
そう言えば味も日本では一味多いと言う、「辛味、塩味、甘味、酸味」の他にいわゆる「旨味」と言うのが当たり前に有るのだが、西洋調味料には無かったらしい、出汁味と言うのは和料理では一番上位におかれている、世界中で「味の素」が使われているのだから彼らが味音痴だと言う事では無さそうだ、しかし日本人からするとどうも他国の味は濃い気がする、それに付いてこんな話が有る、
日本の料理は「なるべく素材の味を生かす」と言うのが本道であるがフランス料理では「素材の味が残っていると言うのは「調理が完璧では無い」と言うらしい、刺身なんぞは言語道断で「切っただけの物が料理だと、日本人は何を考えているんだ」とフランス料理の調理師が言えば和食の板前は「何でもかんでもバターの味だ、あんなのは料理の訳はない」と言ったと言う、
どちらも言いたい事は解るがやはり私は薄味で素材の味を引出した物の方が美味しく感じる、尤もこれもある程度年齢を重ねてからの話で若い頃は油が強く味の濃いものが好きだった事も確かだ。
最近は特にそう言う傾向になってきた様だ、白身の刺身と青魚の焼いた物か煮た者で箸休めに浅漬けでも有って上手い酒を飲むのが最高だな、
但し我々夫婦はこの後必ず甘い物を少し取るのが習慣で娘や息子には酒を飲みながら和菓子を食べて居ると「気持ちが悪い」と本当に嫌そうな顔で言われている。