梟の独り言

色々考える、しかし直ぐ忘れてしまう、書き留めておくには重過ぎる、徒然に思い付きを書いて置こうとはじめる

さのさ

2019-11-15 13:26:35 | 昭和の頃
テレビ解説者の名前が桜井と言う女性だったがテロップの文字が旧字の「櫻井」だった、
この字を見ていたらずっと昔のお座敷歌を思い出した
歌の名前はわからないが「のう千代さん」と呼んでいたが分析小唄見たいなことも言っていたかもしれない、
「櫻と言う字をやこっこらやのや、分析すればのう千代さん、二階の女が気にかかる、気にかかる」と言う、
「恋と言う字をやっこらやのや、分析すればのう千代さん、いとし、いとしと言う心、言う心」と言う、
恋の旧字は”戀”である、今の字しか知らないと何の事やらわからない、
「娘と言う字をやっこらやのや、分析すればのうちよさん、初心で若くて良い女、良い女」、
こちらは今と同じ字面だが若いはともかく、初心でと言われても旧字以上に見かけない、
昭和30年から40年代はまだカラオケと言うやつはなくちょっとした小座敷で芸者を読んだりしたらこんな歌を歌う、
都都逸とまでは無理だが小粋なお姉さんが歌う調子のよい歌が座敷を盛り上げる
少し酔いを含んで歌う”なんだ、なんだなんだね~え、あんな男の一人や二人、欲しくば~あげましょのしつけえて”、「さのさ」なんかも粋でいいもんだ、
この歌を商業ベースで歌っていたのは江利チエミだった、美空ひばりと雪村いずみの初代三人娘だが私は江利チエミが好きだった、
テネシーワルツだったりさのさだったり民謡だったり、童謡だったり、サザエさんをやったり多彩だったが最後は可哀そうな幕引きだった、
川崎の場末で行きつけになったバーがあってそこのママさんがどうやら粋筋の上りのようで気が向くとこの”さの”さなんかを粋に歌う
その店で馴染み客が主催して袋田温泉に一泊の旅行に行ったことがある、
ママさんと自分が最後まで飲んでいて他の連中は寝てしまいそろそろお開きにと立ち上がり「ひとっぷろあびてから寝るか、どう?ママ一緒に」と軽口を聞いたら「良いよ」と返事が返ってきた、
軽い冗談だったので狼狽えてしまい「冗談、々、ほかの連中にばれたら殺される」と風呂に向かったが後ろから「なんだい!意気地なし」と浴びせられた
笑ってごまかしたが後から”入っとけばよかったかな、”と若干後悔したものだった
その後も通ったがどうと言う事も無かったまま引っ越してしまったが今考えると本当に惜しかった、